「なんとかなるだろ」 イングランドの田舎に家族居残り

国際化社会。子供らに重要なのは英語なんかでない。大切なのは人間性だ。専門知識があればなお良い。ちゃんと将来を担う若者が育つ社会に

思いつくまま

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お客様は何様

いきなり脱線するがCheryl Coleという歌手(?)がいる。最近タンザニアに行ってマラリアにかかったそうだ。会社の同僚にタンザニア人の人がいて「おれのおやじの会社の虫除けを使わないからだ」と言っていた。お父さんはタンザニアで薬の販売会社を営んでいるらしい。
その同僚の話によると「虫除けは地元の薬でないと利かないんだ。Cheryl Coleはイギリス製の虫除けを持っていったに違いない。おやじの会社で買えばよかったのにだ」と父親の会社の宣伝をしていた。
Cheryl Coleという人をYoutubeで探した(ここをクリック)。Simon CowellのやっているXFACTORという英国の素人のど自慢のような番組で審査員をやっていたようだ。これはBirminghamでやったオーディション(事前審査)の様子。
きれいな人だが、話し方がいい。この訛りはまったりしていて、まるで田舎のおねーちゃんだ。
そこがボクは気に入った。英国の田舎の羊と牛の群れがいる丘が似合いそうなしゃべり方。ファンになるかも。

さて、話は変わってお客さまの話。
いつのころからかモノを大量に生産し、それを消費することを経済活動の主流になった。そしてこの活動が盛んな国を先進国と呼ぶ。生産する人からみると消費する人は客だ。
日本ではお客はやたら丁寧に扱われる。
ボクが住んだ米国や英国ではこの辺の事情がちょっと違う。

よく知られていることだが、英国や米国でお店に行って買い物をした場合「ありがとう」というのは客だ。
むこうは「どういたしまして」となる。

家のなにかが壊れて修理を頼む場合、かなり気合の入った対応が必要。
約束の日時を決めてもその時間に来ない。
「今日は天気が悪いから行けない」とむこうから連絡は来るのはましなほう。
予約を取り直してその約束の時間になったがやっぱり来ない。連絡すると
「今日は天気が良すぎて行けない」となる。
三度目は「曇り空なので万が一に備えて今日は自粛する」と。
修理が終わるというか始まるのはいつのことやら。

もうしばらく前だが、自分が持っている銀行系のクレジットカードが無料でアップグレードできることを知りその手続きをした。
これがまた大変。
そもそも銀行の人からこの無料アップグレードを教えてもらったのだが、その人も詳しくやり方を知らない。それでもなんとかやり方を探し出してきて教えてくれた。
ところが、その指示に従ってその銀行のクレジットカード部門に電話をすると全く違うやり方を説明される。
もう一度両者の説明を良く聞き、説明の共通点と相違点を整理し、その共通点に基づいて自らの判断で正しいと思われる手続きをした。
こんなことはこの国では比較的頻繁に起こる。
すべては客が自ら「勝ち取る」という不断の努力が必要。


消費者という言葉がある。今の世の中の先進国と呼ばれる国では国民のほとんどがこの範疇に入る。
しかし日本でも英国でも消費者と呼ばれる人たちは100年ほど前までは農民か奉公人で貧しかった、従い消費は最小限にし、それも自給自足、すなわちすべて自分でまかなっていた。
食べ物は自分の畑で取れたもの。鶏肉が食べたいならニワトリは自分で「と殺」し「処理する」のが普通だった。
スーパーマーケットや銀行や車屋のお客になったのはここ50年くらいの出来事。
電話一本やインターネットのクリックひとつで人がわざわざ家まで来るようになったのは決してボクら消費者と呼ばれる「お客様」が偉くなったからではない。
たった100年程度のことなのにボクらはもう昔のやり方には戻れない。(自分でニワトリの処理なんて出来ない)
だから鶏肉がほしけりゃスーパーで買うしかないのだ。
お客様だといってふんぞり返るのはどうかと思う。
宗教の話題をするのはそれなりのリスクを伴う。
ボク自身も含めて多くの日本人は宗教的話題に非常に寛容だ。だから認識が薄い。おかげでボクは何度かアメリカで痛い思いをした。
知らないうちに人を傷つける言動を。なのでやめておいたほうがいいのだが、、、、

まずはこの記事をみてもらいたい。
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20100623-00000302-newsweek-bus_all

日本で
「実はキリスト教を作ったのは神でもイエス・キリストでもなく、ローマ帝国が人民支配のためにつく上げたものだ」
とか
「サンタクロースの服が赤くなったのはコカコーラ社が広告に採用してから」
などと話題にしても「そんなこと知ってるよ」とか「本当か!」とか「へー」くらいで済む。
今なお宗教上の対立で多くの人が命を落とすという世界、日本以外の場所はちょと感覚が違う。

さて、マーケティングで大事なことの一つは企業や製品の戦略に基づくメッセージの強力な伝播と人心のコントロールだ。ここで制約事項をいかに使うかで異なった戦略をとり得うる。
人は制約の無い自由を羨望するが完全な自由の中では不安と戦うすべを知らない。そこでなんらかの組織への帰属意識による安心を追求する。
組織に帰属すると中には「そこの制約から抜け出したい」やからが出てくる。しかし、抜け出したもののやっぱり不安に駆られて、、、、

弾圧から一転、共生・率先・布教の策に転じたローマ帝国の経営幹部会議では当時思惑どおり浸透していたキリスト教に対するある挑戦に対処するあらたな策の立案を迫られていた。
そこで登場するあらたなコンセプトが「地獄」である。旧約聖書にもユダヤ教の古い経典にも地獄は存在しない。
サタンは神の言うことを聞かなくなった反逆者の名前で元は天使であり、神の家族の一員であった。
キリスト教布教に立ちはだかった重要問題とは「自ら死という安楽」を選ぶ人たちだ。
これは厳しい境遇化で生活する当時の一般人の心をイエス・キリストが導く安楽の地により取り込もうとするローマ帝国製キリスト教にとっては最大の敵対思想。
そこで地獄というとんでもない世界を作り出し「「自ら死を選ぶ者」は現世より100倍も辛い境遇に陥ると説き、歯止めをかけようとした。

ローマ帝国のキリスト教布教政策の面白いところはその目的はともかく、結果においていい影響を与えていることが多いことだ。
自殺者の増加を食い止めるというのは決して悪いことではない。

カソリック教徒には課せられている制約は多数ある。結婚も一生に一度しか出来ない。
しかし、これも決して悪いこととはいえない。

以前
http://blogs.yahoo.co.jp/rkgyd027/32141506.html
で書いた
「本来、無限に広がっている陳列棚に敢えて制限された区域を意図的に作る。」という発想も制約により人心を勝ち取る手段なのだ。
しかし、制約を課すと必ずその枠から逃れようとするプロテスタントの意識が働き、これもまた別の人心を勝ち取る方法になり得る。

規模と時代が違うが人間のやっていることはいかに相似であるか。

この記事なんかまさに新興宗教の状景である。
http://www.lightreading.com/document.asp?doc_id=193640&
(この行き先の写真をクリックするともっと見れる)

勇気を与えるもの

前の記事でかみさんの大学院入学のすったもんだを書いた。
いくら息子のためとはいえ、この決断は大変だったが、そこに旦那(ボクのこと)が約1年前にやはりWest Midlandsのとある大学で経営学修士(MBA)を履修するため大学院に通い出したこともある意味ではげみになっている。
(ちなみにかみさんが行く学校とボクが通う学校は違う大学だ)

オリンピック選手などが活躍すると皆に感動と与え、勇気が湧き、明日の力になることがある。
「あー頑張っている人もいるんだ。自分も頑張らねば」と。

ボクの場合も似たような効果があるが、ちょっと違う。
ボクの場合昔から周囲の人に「なーんだ。半蔵でも出来るぞ。これは意外に難しくないんでないの。ちょとやってみるか」と。
つまり安堵感。ボクはこういうキャラクター。

今回かみさんも大学院に願書を出すにあたって
「あんたでも、MBAがなんとかなったんだから、私にもちょっとはチャンスがあるかもね」と言っていた。

とにかく最初の一歩を踏み出す勇気が出るのであれば、そのきっかけがどこからきてもいい。

勇気といえば今回の騒ぎですばらしい人にあった。この人は72歳(たしか)だが現役である学校の数学の主任教師をししかも校長先生をしている女性の方だ。
この人との出会いはオリンピック選手なみの感動であった。

この人も結婚後主婦をしていて先生を始めたのは43歳からだそうだ。

今の時代、医学の進歩や生活環境がよくなって人生80年以上となりつつある。
つまり第二、第三の人生の機会があるのだ。
45歳から新しいことを始めても30年近く現役で居られればそれなりの事ができる。すばらしい。
この72歳のはつらつとしたおばーさん(失礼)からそんなことを習った。

さかのぼって今年の1月も終わりのころ。いよいよ駐在期間が今年の夏までというのが鮮明になってきて、長男が学校(Sixth Form)を卒業できるようにするための手をうつ時期となった。
この理由については前の記事に書いたとおり。

まず、本人の学生ビザというのが順当だが、息子が通う学校にはその資格がない。この学校にはいろんな人種の子供が通っているが、基本的にはほとんど外国人はいない学校なのだ。
そこでまず学校自身が生徒のビザ申請資格を取得するように校長先生との交渉を始めた。
まず手紙を書き、そして直接会う機会をもうけて校長先生に状況を説明した。
前向きに考えるとは言ってくれたものの、いつ何をするのか、つまるところビザ申請資格を取得する気があるのかないのか一向にはっきりしない。

このままでは時間切れとなるのでプランB(予備の計画)が必要となった。
唯一の案は母親、つまりかみさんが学生ビザをとるというもの。
しかし、金融不況のあおりで英国は失業者が増加。しかも5月の国政選挙をひかえ労働党は外国人に対する敷居を高くする政策を実行中で毎週のように移民法や入国管理法の改正がある。一見、自国の労働者保護と学生ビザの発給には関係がないように見えるが実はこれがおおあり。
英国では学生ビザで入国し、許可されている週当たりの就労時間制限を超えて働くものがあとをたたない。
また、語学学校や高等教育の学生ビザで入国し、そのまま労働者として居続ける外国人を英国人の失業者は快く思わない、という事情。
不利を伝えられた労働党の選挙対策で入国管理はますます厳しくなるばかりだった。
結果は労働党は選挙に負け保守党と自由民主党の連合政府となってしまうのだが。

かみさんが学生ビザをとりさらにそこに帯同者として息子二人、特に長男は16歳で英国の義務教育年齢を超えている、つまり就労年齢に達している、を付帯させるのは簡単ではないことがわかった。

弁護士などと相談した結果、成功率を確実にするにはPost Graduateつまり大学院以上の通学が不可欠と。しかも専門性の高い学部がより確実ということになった。
知らなかったがこういう背景らしい。単純労働者に対しては制限をつけている英国政府も実は台所事情があり今後国際競争社会で生き抜いて行くための高等専門スキル保有者つまり大学院や博士課程修了者の数が不足するという状況。なので、学生ビザの発給制限もそう場合には優遇しているそうだ。

これは大変なことになった。かみさんは日本で大学は卒業して職にもついていたが、ボクのアメリカ駐在を期に離職し16年も専用主婦をしている。昔はソフトウエアエンジニアだったが今は「全部忘れた」そうだ。
しかし選択の余地はない。前進あるのみ。
まずはイングランドのWest Midlands地方の大学の調査から。
インターネットなどでいろんな大学を調べ最終的には3つに絞る。入学願書はその3校に出すことになった。
学部は専門性が高く、本人としてもちょとは興味があるということでData NetworkingつまりIT系の学部の大学院ということになった。当然、これを決めるまでには紆余曲折がいっぱいあった。

願書には大学と仕事をしていた会社の両方からの推薦状が必要。
運よくまだ生きていた!?(失礼)大学の恩師と昔の仕事仲間で出世している人にそれぞれ頼んで推薦状を書いてもらう。当然、英語なので草案はかみさんが自分で書いた。
本人の自己推薦状(Personal Statement)も書き、願書を提出し面接を受けた。

するとどの学校からも条件付きで入学の許可が届く。
条件とは英語の試験で合格すること。英語で学校を卒業していない人にはこれが課せられるのだ。

ボクもかみさんを手伝ったので今回はかみさんの英語力を見る機会があった。
普段の日常会話や友達や近所との付き合いでは問題がないように見えるかみさんの英語力もいざ文章を書くとなると極めてもろいことを発見。
本人は認めないがボクと同じで学生時代の英語力はかなりお粗末だったようだ。

ボクらはアメリカの貧困街の文盲の子供と同じ。南デトロイトで育った少年のようなものだ(Journey Don't stop believing)。
英語の会話はそれなりに出来るが文章は書けないのだ。文法などおかまいなし(ボクと同じだ)。
本人も「推薦状やPersonal Statementでいっぱい英文を書いたのは本番の英語試験のいい練習になった」と言っていた。

これと平行して長男の学校の校長先生との交渉は続く、がどうもビザ申請資格を取得すると外国人が押し寄せてくるのでは、という懸念がぬぐいきれず決断ができないようだ。
しかもこちらがあまりにしつこく、面談に訪れるのでだいぶうざったくなってきたようだ。こっちだって好きでおっさんに会いに来てるわけではない。
実はこの学校、毎年ひとりくらいは家庭の事情で学生ビザの必要な生徒がいるらしい。それらの親がこれまでどんな交渉をしてきたのか知らないが、いまだに生徒のビザ申請資格は取得していない、ということがわかった。これはかなりの難関だ。
以前この学校で台湾の人で子供の教育のため、父親が勤めていた台湾の会社をやめ英国の会社に就職した、という生徒もいたらしい。

さて、その後、かみさんの英語試験の合格通知が届き、それに遅れること2週間で学校から事態の進展を告げる連絡がきた。どうも息子自身の実力が影響したらしい。
このへんは次の記事にしたいと思う。

ボクは自分の子供たちの教育は英国か米国で受けさせたいと思っている。
理想は英国か米国で高校を卒業、そして日本で大学かあるいは大学院に行くというのが偏りがなくていいのではと思っている。
特に小学校から高校までの教育方法は残念ながら日本のやり方よりいいやり方があると確信する。
大学は最近は日本も「学生がちゃんと勉強するようになった」と聞いているので信用しよう。本当??大丈夫か??

国際社会で英語は必要だが重要ではない。なんでもいいからしゃべれればいい。
子供に英国や米国で教育を受けさせたい理由は英語とは別にある。

社会人になって仕事や普段の生活、子育て、友人関係、恋愛などなど、で出くわす問題には「間違った答えは無数にあるが、正解も一つや二つでない」というのは誰でも経験することだと思う。
正解が10個も20個もあるということは本当の正解が一つもないということだ。
ボクらはそんな中でどれかの答えを選んで先に進まなければならない。

知識の習得を中心に据えた教育ではこういう実社会の状況に対応するのにとまどう。
知識を元にそれを活用して自分で答えを見出すという訓練を学校でしてくれるのが望ましい。

長男が去年 英国のGCSE(General Certificate of Secondary Education)つまり中等教育終了検定の試験を受けた。これは義務教育の終了検定だ。結果は思った以上に良く、息子は希望したSix Form Collegeという学校に通っている。これは二年間の短期大学のようなもので、英国ではこれを卒業して初めて大学入学資格が出来る、つまり日本の高校に相等。

このGCSEの試験の問題でこういうのがあった。
歴史の問題で、内容はたしか
「1968年にチェコで起こったプラハの春についてその歴史的・政治的意義をロシア側の視点と英国側の視点で述べよ」
この回答に対しての評価は何をもってなされるか。それは歴史的史実の正確な認識とそれに基づいた推論における論理的整合性を基準に採点する、となっている。

つまり当時共産主義の宗主国であるロシアと資本主義社会の間の年代・思想・政治・軍力に対する正確な知識がなければ「間違った答え」になってしまう。一方、それらを把握し自らの論理的思考に基づいて回答を書くわけで多くの答えが正解となる。
まさに実社会でボクらが直面する状況そのものだ。
無数の誤った回答と数多くの正解がある状況。自分はどの解を導き出し、何を捨て何を選ぶか。

英国や米国では子供達は小学校の高学年あたりからこういう能力の育成を目的とした教育を受ける。
他の国でもこういう教育をしているところもあるだろう。ボクが知らないだけで。

さてボクは企業の駐在員なのでいつまでもこの国にいるわけにはいかない。この夏に日本に帰ることになった。
長男はSix Form Collegeを卒業するにはもう1年必要。ぜひとも卒業させてやりたい。
また来年は大学選択という人生の重要局面がまっている。
そのとき親の一人は息子と一緒に居るようにしたい。
ということでこの4ヶ月ほど我が家は大変な状況になっていた。
ようやく目処がたった。つまりボクは日本に帰り残りの家族3人はもう1年英国に留まる。
その為にかみさんはこちらで大学院に進学するはめになった。
この辺の話は次の記事でかこうと思う。

結婚するときボクの友達から「半蔵の奥さんはあのくらい気丈でないと勤まらない。お前は無茶苦茶だからな」といわれたことがある。何を言うか、とその時は思ったが、結婚17年目にしてその友人の言っている意味が身にしみてわかった。もっともアメリカ生活でうすうすは感じていたが。


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