更紗とアジアの良布

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10年ひと昔といいます。アジアの染織や木彫り、手工芸品も、この10年で大きく変わったように思います。

12〜13年前に、インドネシア領パプアで学生を支援している知人から、

パプアの人々の生活に欠かせない「ノケン」をいただいたことがあります。


細く裂いた植物繊維を合わせて、強く撚りをかけて、細く編み込んだ、大きな手提げのようなものでした。

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話によると、パプアの人々は、なんでもノケンに入れて頭にかけて持ち歩くのだということでした。


野菜や家畜の子ブタ・・とにかくノケンなしでは生活できない!
という便利グッズらしく、


作るのに日数もかかり、現地でも安価ではない・・と聞きました。

そんな優れものをいただき、素朴な植物繊維の風合いと

草木染めの色合いがよく、


わが家では壁に飾ったり、タオル入れにしたり、楽しく使わせていただいた思い出の逸品です。

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≪↑写真集『DANI』Evi Aryati Arbayより≫

先日、東京のアセアンセンターで開催された『パプアウィーク』の会場で、


久しぶりにノケンを目にしました。繊維にはツヤがあり、鮮やかな色合いで、私が記憶しているものと、まったく異なりました。

おそらく化学染料で先染めしたナイロン主体の化学繊維なのでしょう。
糸は細く丈夫そうです。出来合いの糸を編み込むだけのように見受けました。


家事育児に追われる女性たちには、糸作りの必要がなくなり、ありがたいものであろうと思います。新素材に喜んでいるのかもしれません。

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新素材のノケンを活かした服を作り、モード界で披露するデザイナーも現れ注目を集めているようです。


たしかに、化学繊維の持つひんやり感は、夏向け、暑い国の服には向いていると思います。


可能性も広がりパプアにも新しい風が吹くのではないかと楽しみです。

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≪↑写真集『DANI』Evi Aryati Arbayより≫

一方で、昔ながらのノケンを一人でも多く作り続けてほしいとも思います。


50年、100年後に、ノケンがパプアの市民を支えてきた歴史が忘れられないためにも、


昔ながらの技術が途絶えていないように祈ります。

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