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日本人は、どちらかといえば“古きよき時代”の
更紗やアジアの布を好む傾向があるように思います。
ところが、いま、アジアの国々では華やかな色が流行していて、
「日本人は地味すぎる。古すぎる」と思われることも。
豊かな国なのに、貧乏臭いとでも思われているのでしょうか。
私の住まいが、インドネシア大使館にほど近いこともあってか、
インドネシアの人と出会う機会がけっこうあります。
日本人と結婚した人、外交官の夫人、転勤で日本に来ている会社員もいます。
うちに遊びに来ることもあり、言葉の問題をめぐり、日ごろ困ったことや、
諸手続などの相談を受けたことも。
その中で、日本とインドネシアとの文化の違いをよく聞かされています。
彼らが日本や日本人に対して抱く印象は
「良く学び、よく働く」
「物乞いが少ない」
「電車が便利で、身分に関係なく、多くの人が利用している」
「若い女性のスカート丈の短い。身の危険を感じていないのか」
「スーパーマーケットに、ペット専用の缶詰がある」
「パソコンのしすぎで、疲れている若者が多いらしい」−−などなど。
面白かったのは、
「通り魔やチカンに遭わないために、日本女性は着物を着て出歩けばよい」と言った外交官がいました。
日本人からすると「?」が付きそうな話ではありますが、なるほど、一理あるのかも知れません。
そんな、たわいもない話をするのが好きです。
中には、理解できないことばかりをぶつけてくる、困った人もいます。
日本人の弁護士と結婚したインドネシア人女性です。
数多くのエピソードがありますが、
ある時、ご婦人は、銀行で6万だったか7万円を下ろしたという。
キャッシュディスペンサーには大勢の人が並んでいたので、つい慌ててしまい、
下ろしたお金を手に持ったまま、キャッシュディスペンサー前を離れたといいます。
銀行の玄関を出て、すぐの横断歩道で、信号が青に変わるのを待ちながら、
財布にお金を入れようとした時、突風が吹いて、2万円ぐらいを残し、
お札が吹き飛ばされたというのです。
「飛ばされてしまったお金を戻すにはどうしたらよいか」という相談でした。
電話で興奮気味に話しており、大まかにいえば、そんな内容でした。
理解しがたい話でしたが、どうやら本当(!?)のことのようでした。
通帳にも引き出した日付けと金額が記載されているといっていました。
「夫には言えないし、どうしたら良いか」と、このご婦人。
ちなみに、ご婦人は、それまでにも、物を置き忘れてきたり、携帯電話をなくしたりしてたよう。
「警察へ届けるか、銀行に届けるか」いろいろ考えてみましたが、良い案が浮かびません。
ただ、話を聞いてあげることしか出来ませんでした。
帰宅した夫に話すと、
「信じられへん。そんな話。ほんまにお金が飛ばされると思う?」
夫は、私の友人知人からの、深夜の緊急(!?)電話にも怒ることもない人です。
どう捉えてよいものか、分からなくなることがあります。
写真のバティックの古布は、この色の染料をよく使う地域と、モチーフを取り入れている地域が
異なるような気がして、ご婦人が遊びに来た時に質問したことがあります。
「こんな地味なバティック...よくわからないわ!」と、取り合ってもらえませんでした。
---古い布を広げて、ふと、思い出しました。
■写真かえました。テーブルクロスにインドラマユのバティック 103×216cm
テーブルランナーにオールドバティック スレンダン(肩掛け) 51×164cm
アンティークの錫皿をのせて撮ってみました。
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