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サッフォーさまの断片詩 『Eranna (エランナ)』に関連して、詩人 リルケ(Rainer Maria Rilke)作の Eranna to Sappho と Sappho to Eranna と題された詩(英訳詩)を見つけましたのでご紹介致します。原文はドイツ語なのでしょうが、確認はしていません。私の邦訳は、ちょっとまだ消化不良気味なのですが、ご参考に。 (2009-09-12 邦訳修正&コメント追記) ERANNA TO SAPPHO (エランナからサッフォーへ) O You wild adept at throwing! おお、あなたは投げつけることについては抜群の腕前ですね! Like a spear by other things, I'd lain 他のものの傍らにある 槍のごとき(鋭い)ものを、 そこで私は there beside my next of kin. Your strain 最も近い親族(姉妹?)の傍に横になっていただけなのです。あなたの滔々たる弁舌は flung me far. To where's beyond my knowing. 私を遥か彼方へと放り出しました。 私の理解を超えるところへと。 None can bring me back again. 誰も私を引き戻すことはできないでしょう。 Sisters think upon me as they twine, 妹達は寄り集まると私のことに思いを馳せ、 and the house is full of warm relation. そして我が家は温かい関係でいっぱいです。 I alone am out of the design, 私はただ独り思惑がはずれ、 and I tremble like a supplication; そして一つの祈願のようなものを震え声で唱えます、 for the lovely goddess all creation bowers in legend lives this life of mine. 万物が伝説の中へと覆い隠している美しい女神が この私自身のような生涯を送っているのですから。 SAPPHO TO ERANNA (サッフォーからエランナへ) With unrest I want to inundate you, want to brandish you, you vine-wreathed stave. 私は汝を不安で水浸しにしたい、 汝を引っ掴んで振り回してやりたい、この葡萄の絡んだ棒っ切れめ! Want, like death itself, to penetrate you and to pass you onwards like the grave to the All: to all these things that wait you. 死そのもののように汝を突き通し、 万物へ訪れる死のように汝を追い越したいと願っている。 これらの全てのことが汝を待ち受けているのだ。 ――― Rainer Maria Rilke ( 英訳者不明 ) これは、サッフォーの断片詩 に詠われた Eranna と サッフォーさまとのやり取りなのでしょうか? これはリルケの全くの創作なのだと思いますが、サッフォーさまのエランナに対する言葉は呪詛に満ちていて、ちょっと酷いと思います。 エランナの言葉からすると、他の親しい女性と同衾していたエランナを見つけたサッフォーさまが 嫉妬のあまり呪詛を浴びせているようです。 すると、このエランナも元々はサッフォーさまの想い人だったということになりますね。 (追記) ちょっと、これらのやりとりの順を考えてみましたが、 1) Sappho to Eranna by Rilke サッフォーが罵詈雑言を浴びせる 2) Eranna to Sappho by Rilke エランナが弁解まじりの言葉を吐く 3) Eranna by Sappho それに対し、サッフォーさまが生意気だとのたまう。 とするのが分かり易いような気がします。 【修正歴】 1)冒頭部分の訳を見直しました。特に "by other things" について もっと、意訳すれば、 「いろんなものがある中でも特に槍のように鋭くとがったもの(辛辣な言葉)を」 となるように思います(下記は修正前) O You wild adept at throwing! おお なんてあなたは乱暴に投げつけるのがお上手なのでしょう! Like a spear by other things, 槍とかその他のような言葉を、 2)”want to brandish you, you vine-wreathed stave.” の部分。 stave :樽板 → 棒っ切れ と修正し、全体の訳を (修正前 : 槍をしごいて汝を威嚇したい、汝、葡萄の絡んだ棒っ切れを。) 3)Eranna to Sappho 末尾二行見直し中です。特に、"bower" の訳間違ってました! また、for の意味合いはまだ少し迷っています。 for the lovely goddess all creation bowers in legend lives this life of mine. <修正後> 万物が伝説の中へと覆い隠している美しい女神が この私自身のような生涯を送っているのですから。 <修正前>
美しい女神に対してひれ伏す伝説上の全ての生き物が この私の生き方のように暮らすようにと。 (2009-09-12) |
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2009年09月10日
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18. ERANNA Sappho in English Rhyming Verse, from The Lyric Songs of the Greeks (1918) By Walter Petersen Japanese translation by cygnus_odile 原文はこちら ☞ http://classicpersuasion.org/pw/sappho/sappeter.htm#18 (テキスト) または、 ☞ http://www.archive.org/stream/lyricsongsgreek00anacgoog#page/n52/mode/1up (イメージ) 018. エランナ
18. ERANNA
Eranna, never yet, wherever I have been,
Have I than thee a more disdainful woman seen.
エランナよ、今まで一度も、これまで私の居たどこであれ、
そなたより尊大な女は見たことがない。
----------------------------------------- 英訳詩によるサッフォー : 目次 ----------------------------------------- 【こめんと】 サッフォーさまにこのように決め付けられているこの女性は、サッフォーさまとどのようなかかわりのある女性なのでしょうが、サッフォーさまの親しいガールフレンドとかお気に入りの教え子というわけではないようにも思えます。 【ご参考1】 【ご参考2】
詩人 リルケ(Rainer Maria Rilke)作 の "Eranna to Sappho", "Sappho to Eranna" を見つけました。 上掲の詩に詠われた、Eranna と サッフォーさまとのやり取りなのでしょうか? ちょっと長いので 別記事にてご紹介 します。ちょっとまだ消化不良気味なのですが、ご参考に。 |
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