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Hiromi Travel

21日土曜日に、ジャズピアニスト上原ひろみのライブに行ってきました。

ひろみちゃんのライブに行くのは1年振り4回目。3年連続となりました。

今回は、いつものHiromi's Sonicbloomでの演奏ではなく、
ひろみちゃん一人とピアノ一台のまさにソロでのライブです。

今回の会場は、都九志会館。
福岡の都心部に昔からあるホールで、会館の前は何度も通っているのですが、
実際に行くのは、何故か今回が初めて。
昔からあるホールだから古いのかと思いきや、中に入ってみると、とても綺麗。

客層は恐らくピアノを習っているであろう小学生低学年の子供から、杖を突いたお年寄りまで、
まさに老若男女といった感じでした。

今回の席は17列目。これまでひろみちゃんを見た中で、一番後ろの席となりました。
そんなに大きくないホールなので、後ろから数えた方が早いくらいの席でした。
しかし、そんなに広くないホールだし、雛壇状になっているので、非常に見易い。
それゆえに、ステージ上の様子がよくわかります。

そのステージ上にはピアノが一台置かれていて、
ピアノの下には、アルバムジャケットにも描かれていた鍵盤の河?のシート?が敷かれてました。
こんなのこれまでの前の方の平坦な席からでは、わからないことだと思います。

定刻を5分程過ぎた頃、客電が消えて、ひろみちゃんがアルバムジャケットと同じ衣装で登場。
しばし集中した後、一曲目の「I've Got Rhythm」。
ちょっと予想外のオープニングでした。
ひろみちゃんは、肩をすぼめたり、キュートな感じで弾き始めましたが、
曲が進むにつれ、ノッてきたひろみちゃんは、
椅子から立ち上がり、足を踏み鳴らし、合いの手を入れ、ハミングをし、
超絶早弾きは出るは、エルボーアタックは出るはで、はやくもヒートアップ。
凄い!やはりひろみちゃんはこうでなくては。
ひろみちゃんは、どんな早弾きでも、いつものように楽しそうに演奏してくれました。

1曲目が終わると、ひろみちゃんはマイクを手に取り、
「連休初日にも関わらず、何処にも行かず、私のライブに来てくれて、ありがとうございます。
レジャーの代わりになるよう、頑張ります。」と言う風な内容を話始めます。
いやいや、連休初日にひろみちゃんのライブが観られるなんて、なんて幸せなんだろう。

「いろいろな国や場所に行って、そこでたくさんの曲を作ったので、私がガイドとなって、
いろいろな場所を案内します。「Hiromi Travel」です。」と言う風なことを言って、次の曲へ。

「Sicilian Blue」は、イタリアのシチリアで作られた、ちょっと物憂げな雰囲気を持つ曲。
メイン部分は、イタリアやフランスの恋愛映画のBGMのような雰囲気もあるように思います。
聴いていると、シチリアの青い空、青い海の風景が思い浮かびました。
行ったことありませんけど。

「BQE」というタイトルはBrooklyn Queens Expreewayの略で、ブルックリンとクイーンズ間を走る高速道路?で、
ひろみちゃん曰く、東名高速道路みたいな感じのモノで、この曲はその高速道路での体験を曲にしたそうです。
曲を聴くと、まさに高速道路を走っているかのような、直線的で緊張感のあるフレーズが続きますが、
単調にならないように、様々な彩りが付け加えられながら、進行していきます。
かと思うと、ひろみちゃんらしい美しく広がりのあるメロディーが展開します。
ひろみちゃん曰く、この道路から摩天楼が見えるそうなので、それをイメージしたメロディーなのでしょう。
この曲は視覚的というか動画的に風景がイメージできます。

「Somewhere」で、しっとりと美しいメロディーが奏でられた後、ひろみちゃんは再びマイクを握り、
まず、遅れて来た最前列のお客さんに「ご到着お疲れ様です。」と声を掛けてました。
すると、ひろみちゃんは何を話そうとしたのか、忘れてしまったらしく、
「即興演奏は得意だけど、トークでアドリブは苦手」と言ってました。
以前も書いたのですが、演奏とトークのギャップは、ひろみちゃんの魅力の一つ。
話している時のひろみちゃんは、普通の女性で、ゆっくりと言葉を選びながら話すといった感じ。
ひろみちゃんの攻撃性は、演奏のときだけ発揮され、
それゆえにハードスケジュールで世界中飛び回っても、精神のバランスが保てるのだと思います。

ここで、ひろみちゃんがバランスを崩し?転びそうになるハプニングが。
「転びそうになった。恥ずかしぃ。何もない(平らな所)なのに。ヤダぁ〜」と照れるひろみちゃん。
なんとなく、やはり普段は普通の女性と変わらない素のひろみちゃんが垣間見れたような気がします。

「Berne, Baby, Berne」を比較的アッサリと演奏した後、「Choux A La Creme」を演奏。
この曲では、自然発生的に、客席から手拍子が。
それを聴いたひろみちゃんは、嬉しそうに演奏しました。
低音部を弾く時、ピアノ線をミュートし、ベースの様な音を出していました。

ここで15分間の休憩。
小沼さんが出てきて、ピアノのチューニングを始めます。
なかなかピアノの調律というのは見る機会がないので、ジックリ観察しました。

休憩が終わり、衣装を変えたひろみちゃんが登場。
「Green Tea Farm」が始まりました。
この曲は新作アルバムでは、矢野顕子が参加し、ひろみちゃん初のヴォーカル入り曲となりましたが、
今回は、2ndアルバム「Brain」収録のインストで演奏。
ひろみちゃんの故郷静岡を思って書かれた美しい曲です。今回も素晴らしい演奏でした。

「Cape Cod Chips」では、まずピアノ線をミュートして、ベースの音を出し、
更にピアノを叩いたり、ピアノ線を弾いたりしました。
ピアノから出る音をすべて出し、ピアノという楽器が持つ可能性を引き出そうとしているかのように。
使い古された言い方だし、それゆえに月並みな表現なのですが、
「ピアノ界のジミヘン」といっても過言ではないと思います。

「Pachebel's Canon」では、メロディー部を弾くピアノ線上に恐らく金属の棒か何かを置いて、
ハープシコードのような音を出していました。
途中、振動でずれて、音が元に戻るということも起こりましたが、ひろみちゃんは冷静に対処。

終了後、再度MC。
「次は最後の曲です。と言っても3曲ありますけど」と言って、笑いをとってました。
この「Viva! Vegas」は3曲がセットになった組曲のような感じ。

「Show City, Show Girl」では、途中ディープ・パープルの「Smoke On The Water」のリフも飛び出し、
そうかと思うと、古き良きジャズ風のフレーズがダイナミックに展開されていきます。
ひろみちゃんは過去にジェフ・ベックの「「Led Boots」や、
ビートルズの「Fool On The Hill」をカバーしたこともありますし、ロックにも造詣が深いのでしょう。
やはり一流のミュージシャンというのは、貪欲にいろいろな要素を吸収しているのだろうと思いました。
そもそもひろみちゃん自体、ジャズの枠に留まらない音楽性を持っていると思いますし。

「The Gambler」のテーマはまさにギャンブル。
「スロットマシーンにコイン投入→回して→ハズレ!」といった感じのフレーズを何度か弾き、
3回目ぐらいでは、客席から笑いが漏れてました。
5回目ぐらいで、やっとアタリが出たときには、客席は拍手で大盛り上がりでした。

というわけで、本編終了。

アンコールに登場したひろみちゃんが、汗を拭いたり、タオルを首に掛けたりする度に、何故か盛り上がる観客。
ひろみちゃん曰く、「熱い。ピアノってスポーツなんですね。」
大半のピアニストは違うんじゃ…って、ツッコミたくもなりましたが(笑)
でも、それはひろみちゃんが、全身全霊でピアノを弾いている証ですし、
これもまたひろみちゃんの魅力の一つです。

アンコール1曲目は「Place To Be」。
今回のアルバムとツアーのテーマは「場所」。
世界中あちらこちら行っても、結局行き着く先は「Place To Be(いるべき場所)」
北緯何度、東経何度といった具体的な場所であったり、
恋人や家族、仲間など「愛する人の隣や側」であったり、
更に解釈すれば「打ち込める事や仕事、夢中になれるモノ」であったりするかもしれない、そんな風に思いました。
ひろみちゃんの場合は、我々ファンがいる所でピアノを全身全霊をこめて弾くことといった感じでしょうか。
そんなことを考えながら聴いていると、泣きそうになりました。

「Place To Be」終了後、観客は割れんばかりの拍手。
ひろみちゃんは深々とお辞儀をし、ちょっと泣きそうな顔をしました。

そしてすぐに「The Tom & Jerry Show」を演奏し始めました。
あの猫とねずみが仲良くケンカする有名なアニメをモチーフにした曲です。
必殺のパンチングも登場し、またもや超絶演奏が連発。
観客は手拍子をし、大盛り上がりで終了。
最後のカーテンコールはスタンディング・オベーションとなりました。

というわけで、休憩を含み、2時間20分ほどでライブ終了。
今回のひろみちゃんのライブも素晴らしかったです。
ひろみちゃんの弾くフレーズを一音もらさずに聴こうと集中しているし、彼女の超絶演奏に圧倒されているし、
アッという間に時間が過ぎていきました。
正直モノ足りない、もっと聴きたいと心底思えるライブでした。
ひろみちゃん一人での演奏、ピアノだけの演奏なのに。
また来年も福岡に来てくれる事を願います。

というわけで、セットリストです。

1. I've Got Rhythm
2. Sicilian Blue
3. BQE
4. Somewhere
5. Berne Baby Berne
6. Choux a la Creme
(休憩)
7. Green Tea Farm
8. Capecod Chips
9. Desert On The Moon
10. Pachelbel's Canon
11. Viva! Vegas [Show City, Show Girl-Daytime in Las Vegas-The Gambler]
Encore
12. Place To Be
13. The Tom and Jerry Show

閉じる コメント(6)

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上原ひろみさんは、ジェフのレッド・ブーツで知り、ようつべとTVで視たぐらいしか知らないんですが、一人で2時間20分は凄いですね!

最近では、TVで矢野顕子さんのゲストでのピアノ・バトル?を見たのですが、ジェフがバトルする時は、相手に華をもたせる如く見得てしまうのは、ジェフ・ベック・ファンの性でしょう♪笑》


下世話な質問になりますが、客の入り どうでした?

2009/11/24(火) 午後 6:34 [ タク ]

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タクさん
今回のライブは、ひろみちゃん一人ということで、最初はどうなるんだろうと思ってましたが、
アッという間に2時間20分という時間が過ぎ去って、密度の濃いライブでした。
ジェフもひろみちゃんもバトルの時、出るときは出るし、引っ込むときは引っ込むのですが、
ジェフの方が、そのメリハリが利いているというか、顕著というか、
相手が弾いているときにバックにキッチリ徹しているように思います。

今回のライブは当日券も出たようですが、ほぼ満席でしたよ。
ちなみにキャパは637だそうです。

2009/11/25(水) 午前 2:10 [ emkay ]

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バンド・スタイルでのひろみちゃん自身のライブに、ゲストを呼んだ事はあるのでしょうか?

そういう時があったのでしたら、また違った印象だったかも知れませんね。

今は、先刻承知の通りの状態で、ライブを観るのは控えるようにしていますが、生コンサートに勝るものはないですもんね!

これは、言い切れる気がします!

2009/11/26(木) 午前 1:52 [ タク ]

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タクさん
私が知る限りでは、バンドスタイルの時にゲストが来たことはないと思いますが、
もしかしたら、世界の何処かでジャズ系のミュージシャンが乱入したかもしれないです。
ソロの時は、矢野顕子、チック・コリア等やJ-POP系のミュージシャンとも共演してます。
いろんなゲストが来たら、ホントにまた違った魅力がそれぞれに出ると思います。
私個人的には、いつかひろみちゃんとジェフ・ベックの共演を観てみたいです。
ホントに生ライブに勝るものはないですね。

2009/11/27(金) 午前 1:32 [ emkay ]

上原ひろみさんのレッドブーツは、素晴らしいです。

ポチ

2009/11/29(日) 午後 8:49 [ *やまちゃん* ]

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*やまちゃん*さん
「レッド・ブーツ」は、ひろみちゃんのもジェフ・ベックのも素晴らしいですね。
それぞれに違った魅力がありますね。
ポチありがとうございます。

2009/11/30(月) 午前 0:58 [ emkay ]

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