The Kinks 「 The Kinks 」
1. Beautiful Delilah
2. So Mystifying
3. Just Can't Go To Sleep
4. Long Tall Shorty
5. I Took My Baby Home
6. I'm A Lover Not A Fighter
7. You Really Got Me
8. Cadillac
9. Bald Headed Woman
10. Revenge
11. Too Much Monkey Business
12. I've Been Driving On Bald Mountain
13. Stop Your Sobbin'
14. Got Live If You Want It
( Bonus Track )
15. Long Tall Sally
16. You Still Want Me
17. You Do Something To Me
18. It's Alright
19. All Day And All Of The Night
20. I Gotta Move
21. Louie, Louie
22. I Gotta Go Now
23. Things Are Getting Better
24. Too Mush Monkey Business ( Unreleased Altarnate Take )
25. I Don't Need You Any More ( Previously Unreleased )
随分間が空いてしまいましたが、ZEP関連コーナー再開。
今回は4大ブリティッシュバンドの一つ、The Kinksのデビュー盤「The Kinks」です。
一応Jimmy Pageが参加しておりますが、クレジットには全くJimmyの名前はありません。
当時のイギリスの音楽シーンでは、
演奏の腕前が未知数の新人バンドのレコーディングの時には、
保険として、セッションミュージシャンが呼ばれることがあったらしいです。
The Beatlesのデビュー曲「Love Me Do」のレコーディングで、
Ringo Starrに不安を感じたGeorge MartinがAndy Whiteを呼んだというのが有名な例だと思います。
で、今回の「The Kinks」に関しても、どうやら上記の例に当てはまるようです。
こういう背景があるので、JimmyもThe Kinks側も快い思いはないようです。
Jimmyは、覆面プレイヤーとして参加しているので、ルール上話せないのか、どうも歯切れが悪い。
「人が言うほどThe Kinksのレコードに付き合っていないよ。
アルバムにちょっとはマシなリフをいくつか入れたりしたけど、はっきりとは思い出せないな。
別にRay Davisは僕を使いたかったわけじゃなかったからね。あれはShel Talmyのアイディアで、
The Kinks自体は、レコーディングの最中に僕にウロウロしていてもらいたくなかったんだ。
ヒット曲のレコードのセッションによく使われたのは、雑誌のせいだと思うね。
セッションギタリストがどうだこうだって、やたらと騒いでる馬鹿な評論家のせいなのさ。
僕は何も言わなかったんだけど、どこかからこれがもれちゃってね…。
そういう時は、あと味の悪い結果に終わることが多いんだ。」とJimmyはインタビューに答えています。
(シンコーミュージック刊 ポール・ケンダル編 中江昌彦訳「究極への巡礼」より)
他にも
「The Kinksのレコーディングを振り返ってみると、
俺がそのセッションに参加したことでRay Davisの手を浮かせてしまい、本来ならスタジオのほうで
ギターを弾くはずが、実際のところはコントロール・ルームに追いやってしまったんだ。
RayはShelと同じくらい、いや実際はShel以上に曲のプロデュースに口をはさむようになっていった。
同じリフを3人のギターでプレイするってことさえあったよ。」
「(「You Really Got Me」の)2ヶ所ほどリフのところでどうにかしたと思うんだけど、
あまりハッキリ覚えてないんだ。俺が参加することをRayが快く思ってないことは知ってたよ。
The Kinksの連中はレコーディング中、俺があたりをウロウロするのを嫌がってたからね。
俺がそこにいたのはShel Talmyのアイディアだったんだ。
レコードがヒットするかどうかはマスコミ次第だっていう見方まだあったぐらい、
ともかく誰をセッションに使うかで大騒ぎする記者が多すぎたのさ。」という発言もしています。
(シンコーミュージック刊 リッチーヨーク著 西留清比古訳 「永遠の詩」より)
一方のThe Kinks側はもっと良い気がしていないようで、Ray Davisは
「Jimmy Pageのことなら俺にも言わせて欲しいな。Dave Davisだって上手いギタリストさ。
レコードのソロは全て彼のプレイしたものさ。Pageは「Long Tall Shorty」でタンバリンを叩いただけさ。
だってあいつはShel Talmyの友達ってことで、ぶらっとスタジオへやってきたんだもの。(中略)
ソロは全てDaveが弾いたんだし、あのサウンドはDaveが始めたものさ。実際にリリースされた
「You Really Got Me」は3度目のテイクを取ったものなんだ。
最初のテイクはDaveがリードを弾いているデモ用のもので、
2度目はJimmy Pageが入っていたかもしれないもの、そして3度目、これは完全にDaveが演っているものだよ。
俺は彼がプレイしている時、すぐ隣にいたんだから間違いないさ。
リリースされたのはこの3度目のテイクなんだ。俺達の初アルバムにPageがやってくれたのはタンバリンだけさ。
でも、なかなかのタンバリンだったけど…。彼は良いミュージシャンさ。
もしも俺がプロデュースするレコードがあったら、是非彼に来てもらうことにするよ。」と発言しています。
(シンコーミュージック刊 リッチーヨーク著 西留清比古訳「永遠の詩」より)
という感じで両者の言い分が違っています。
そんな感じなので、どの曲にJimmyが参加しているのかはハッキリしませんが、
とりあえずレコーディングには参加しているようです。
「You Really Got Me」に関しては、上記の両者の発言の通り、参加しているのか否か、結局分かりません。
The Kinksとしては、この曲は彼らの代表曲だから、自分達によるものにしたいという気持ちもあるんでしょう。
私としてもそうであって欲しいと思います。
Rayの言うように、ボツになった2テイク目がJimmyによるものであれば、アウトテイクをブートで聴いてみたい。
The Kinksにお詳しい方がいらっしゃいましたら、お勧めのブートを教えていただきたいです。
もしくはコピーを送っていただけるともっと有難いです。
で、Ray Davisが言う「Long Tall Shorty」のタンバリンですが、
ドラムのスネアとユニゾンになっているし、特に目立つミックスになってないし、
私でもできそうな感じのプレイなので、、ホントにJimmyかどうかはわかりません。
他の曲では、「Bald Headed Woman」は、The Whoのデビュー曲「I Can't Explain」のB面曲と同じ曲ですが、
このThe Whoの方にJimmy参加しています。
で、聞き比べてみると、バックトラックが違っていますので、The Kinks版の方へのJimmy参加は分かりません。
インスト曲「Revenge」は、Jimmyソロシングル「She Just Satisfied」によく似ています。
聞き比べてみましたが、バックトラックに関しては、恐らく流用されたりはしてないと思います。
が、The Kinks版へのJimmy参加は否定も肯定もできないです。
Jimmyとは関係ないかもしれませんが、
「Long Tall Sally」はThe Beatlesでもお馴染みの曲ですが、だいぶThe Beatles版とは違う感じになっています。
私は恥ずかしながら、原曲を聴いたことないのですが、
恐らく、Little Richard大好きなPaul McCartneyがいるThe Beatlesの方が原曲に近いんでしょう。
そういえば、Led Zeppelinも1969年のライブでこの曲を演奏しています。
コチラの方は、演奏が上手いパンクを言った感じで、なかなか激しい演奏となっています。
結局のところ、Jimmy参加に関しては、レコーディングスタジオにいて、参加していたのは確実っぽいのですが、
そのことについてはイマイチはっきりしない、すっきりしない作品となっています。
しかし、Jimmyがこの作品について誇らしく主張していることがあり、
それはこのレコーディングでファズトーンギターをJimmyが最初に使ったということです。
これについても、Jimmyの発言が残っていますが、長くなるし、面倒なので割愛します。
ま、このことに関しても、上記のRay Davisの発言を読むと、Rayとしては反論があるようですが。
さて、今回紹介した「The Kinks」については、やはりThe Kinksのファーストアルバムだし、
彼らの若さ溢れる演奏が大変素晴らしいアルバムで名盤であることには変わりありませんので、
私があれこれ、とやかく、くどくどと説明する必要はないでしょう。
ロック好きならば、是非とも聴いていただきたい作品です。
そういえば、最近このアルバムのデラックスエディションが発売されてたな。買おうかな。
それにしても、「All Day And All Of The Night」は何度聴いてもカッコイイな。