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			<title>昭和十七年</title>
			<description>昭和十七年に生きていたらと言う設定でブログを書いて行きたいと思います

よろしくお願い致します</description>
			<link>https://blogs.yahoo.co.jp/rodeotmgesoil</link>
			<language>ja</language>
			<copyright>Copyright (C) 2019 Yahoo Japan Corporation. All Rights Reserved.</copyright>
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			<title>昭和十七年</title>
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			<description>昭和十七年に生きていたらと言う設定でブログを書いて行きたいと思います

よろしくお願い致します</description>
			<link>https://blogs.yahoo.co.jp/rodeotmgesoil</link>
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		<item>
			<title>昭和十七年三月十一日</title>
			<description>ラエ基地の滑走路が海軍陸戦隊によって整備され使用可能になった&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
私達、通称“丹波部隊”はラエに転戦せよと川瀬大尉から命令を受けた &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
整備兵の岡村、そして川瀬大尉自身もラエに転戦する事となった&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
私達を含めた零戦隊十七機、陸攻隊十五機が本日ラエ基地に進出した&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
ラエ基地の滑走路は狭く広大な滑走路が何本もあるラバウル基地とは比べようもなかった&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
まさに最前線と言う感じがした&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
ニューギニア島は米国が金の採掘をするために進出していた島である&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
ニューギニア島全土から採掘された金を米国本土に輸送するため島のそこら中に小さな滑走路が作ってあった&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
ラエ基地の滑走路もその一つだった&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
文明の名の元に未開の地に進出してはその土地の資源を根刮ぎ奪い去る&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
米国に限った事ではない&lt;br /&gt;
我が国も亜細亜のいたる所で似たような事をやっている&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
近代国家とは名ばかりの略奪者が世界中を手中に納めようと躍起になっている時代であった&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
兵舎もなく少し前まで豪州人が住んでいたと言う大きな家を兵舎変わりに使う事になった&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
家には豪華なベッド等がありそれなりに快適な生活が送れそうだった&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
我々、搭乗員はすぐに休む事ができたが川瀬大尉や整備兵の岡村等は基地移転の準備で忙しそうであった&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
いよいよ豪州の眼前、ニューギニヤ島まで我々は来たのだ&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
戦況は順調なように見えた&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
南国の夕日を久し振りにゆっくりと眺める事ができた&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
了</description>
			<link>https://blogs.yahoo.co.jp/rodeotmgesoil/2590288.html</link>
			<pubDate>Mon, 28 Mar 2011 15:58:14 +0900</pubDate>
			<category>小説</category>
		</item>
		<item>
			<title>今だからこその一冊！</title>
			<description>福島原発事故が大きな問題になっています。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
想定外の津波によるダメージのため福島原発は電源喪失と言う大変危険な状況を招きました。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
現在、福島原発は何とか電源を確保し電源喪失と言う異常事態からは脱したと伝えられています。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
東野圭吾著「天空の蜂」と言う本があります。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
1995年に書かれた古い本ですが原発から目を背ける、また原発に対して無関心な国民の姿が鋭く書かれています。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
放射能レベルが人体に与える影響が少なかった良かったではなく今こそ1人1人が原発問題に対して考える時が来ているのではないでしょうか？&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
「天空の蜂」では国民に原発問題を訴える手段として犯人がある重大な行動に出ます。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
この本の中には我国が抱える原発問題とそれに対して国民が悲しいほどに無関心な事が詳しく書かれています。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
この時期だからこそ是非、御一読下さい！&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
東野圭吾著&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
「天空の蜂」&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
講談社文庫</description>
			<link>https://blogs.yahoo.co.jp/rodeotmgesoil/2571985.html</link>
			<pubDate>Sun, 27 Mar 2011 21:05:56 +0900</pubDate>
			<category>小説</category>
		</item>
		<item>
			<title>昭和十七年三月十日・九</title>
			<description>川瀬大尉は重圧に耐えきれなくなっていた&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
ラバウル基地の精鋭部隊である零戦隊の丹波編隊と三沢編隊にラエへの出撃命令を出した&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
敵機が待ち伏せしている可能性がある事やラエの上陸部隊が敵大編隊に攻撃されている可能性がある事を川瀬は丹波に告げた&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
「任せろ」&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
丹波はそう一言だけ言うと列機の広木、森田と三沢、志村、飯沼を連れていつもの様に出撃して行った&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
丹波部隊はラバウル基地を出撃してすぐの海上で米軍の空母艦載機F4F四機と遭遇した&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
F4F四機は一機の零式水上観測機を追い回していた&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
丹波と零観の搭乗員、佐山と小林は支那事変の時から面識があった&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
上空を飛んでいた丹波部隊は一気に降下しながらF4F四機に攻撃を加えた&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
これが丹波部隊にとって初の敵海軍機との戦闘であった&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
F4F四機は零観への追跡に夢中になっていたためか丹波部隊の上空からの攻撃に全く気づいていなかった&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
丹波編隊、三沢編隊の順でF4F編隊に対して上空から攻撃を仕掛けた&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
勝負は一瞬で着いた&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
四機のF4Fはすぐに火を噴き海面に激突し全滅した&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
丹波が零観に目を向けると小林が後部座席から“敵大編隊ラエを攻撃中”と手信号で伝えてきた&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
“了解”と丹波は佐山と小林に手信号を送りラエに向かった&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
丹波部隊がラエ上空に駆けつけた時、敵の大編隊はすでに去っていた&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
佐山と小林の欺瞞飛行は敵機の撤退の時期を少なからず早めたようだった&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
ラエ湾に目をやると我方の輸送船団が何隻も火災を起こしていた&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
この日の敵方の攻撃によって我方は七隻の艦船を沈没もしくは大破という大損害を出した&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
戦死者は百三十名にのぼった&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
これは一作戦のものとしては開戦以来、我方最大の犠牲であった&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
佐山と小林の機転を利かせた飛行がなければ犠牲はもっと大きくなっていたに違いなかった&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
了</description>
			<link>https://blogs.yahoo.co.jp/rodeotmgesoil/2570902.html</link>
			<pubDate>Sun, 27 Mar 2011 20:34:13 +0900</pubDate>
			<category>小説</category>
		</item>
		<item>
			<title>昭和十七年三月十日・八</title>
			<description>“零式水上観測機は本当に優秀な飛行機だ”と佐山は思った&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
時代遅れの複葉機は単葉機と比べると翼が二枚ある分速度は出なかったが小回りが利き安定性も抜群であった&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
六機のF4Fに追い回されているのに今だに命中弾もなく逆に一機を撃墜する事に成功した&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
佐山は零観に乗って死ぬなら本望だとさえ思った&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
「集中しやがれ！」&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
伝声管から小林の怒鳴り声がした&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
小林の指示に従って回避動作を繰返しながら佐山は無意識のうちに他の事を考えていた&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
回避動作が甘くなったのかすぐに小林に自分の集中力が薄れてきている事に気づかれた&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
回避動作を繰返している内に高度はどんどん失われて行く&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
F4F搭乗員の練度はやはり高くなかったがそれでも下に下に追い詰めては来ている&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
いよいよ海面スレスレまで零観は追い詰められていた&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
これで縦の動きは封じられた&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
佐山は横の動きだけを使ってF4Fの射撃をかわさねばならなくなった&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
「右上方から敵機射撃！」&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
小林の声も焦りからか上ずってきている&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
「貴様、焦るんじゃねぇ！こっちまで焦るだろ！」&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
今度は佐山が小林を叱咤した&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
「黙れ！左上方から敵機射撃！」&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
佐山は小林の声に合わせて寸分の狂いもなく操縦悍を切る&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
すぐ下の海面に零観がかわした弾丸が弾けている&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
小刻みに上がる水飛沫を見て佐山は全身を固くした&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
F4F編隊は零観を追い詰めたと思って油断したのか真後ろを取ってきた&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
その瞬間、小林の操る七、七ミリ後部機銃が火を吹いた&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
弾丸はF4Fの操縦席を貫いた&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
小林の目には血を吹くF4F搭乗員の白人の姿が見えた&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
F4Fはそのまま海面に突っ込んだ&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
それでもまだ執拗にF4F四機が零観を入れ替わり立ち替わり射撃してくる&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
もうダメだ…やられちまう！&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
佐山も小林も同時に最後の瞬間を自覚した&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
死を受け入れた&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
佐山も小林も同時に“やっぱりこいつと一緒に死ぬのか”と思っていた&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
(続く)</description>
			<link>https://blogs.yahoo.co.jp/rodeotmgesoil/2557594.html</link>
			<pubDate>Sun, 27 Mar 2011 11:41:22 +0900</pubDate>
			<category>小説</category>
		</item>
		<item>
			<title>昭和十七年三月十日・八</title>
			<description>六機のF4Fに零観は追い回されていたが空戦の妙で六機のうち後方について射撃できるのは一機だけである&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
敵機同士での接触を避けるため密集できないのだ&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
六機に追われていると言っても佐山はその時の一機の射撃をかわせば良い&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
「右上方敵機射撃…急速旋回！」&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
佐山は小林に言われた通り右上方からのF4Fの射撃を急速旋回でかわした&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
「好機！」&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
小林の声と同時に射撃を急速な旋回でかわされ勢い余って前方に飛び出てきたF4Fが佐山の視界に入った&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
佐山は前方七、七ミリ機銃の発射悍を引いた&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
卑光弾の煌めきが見え弾丸はF4Fに吸い込まれて行った&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
後方から狙われないよう小林が後部機銃を乱射している&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
頑丈なF4Fは射撃が命中してもしばらく飛行していたがその内、翼から煙りを噴き始め高度を下げ消えて行った&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
「一機、撃墜！」&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
小林が興奮気味に叫んだ&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
二人を乗せた零観はいつの間にか海上に出ていた&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
(続く)</description>
			<link>https://blogs.yahoo.co.jp/rodeotmgesoil/2526360.html</link>
			<pubDate>Sat, 26 Mar 2011 09:37:38 +0900</pubDate>
			<category>小説</category>
		</item>
		<item>
			<title>昭和十七年三月十日・七</title>
			<description>佐山は爆撃を受けるラエ湾内の味方船団に目をやると覚悟を決めた&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
味方を救うには一芝居打つしかないのだ&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
佐山は操縦悍を一気に引き零観を上昇させると敵方から目立つように上空を旋回した&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
敵に“貴様らの攻撃を監視しているぞ 基地に報告しているぞ もうすぐ零戦隊が来るぞ”と思わせるための欺瞞飛行であった&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
実際は電信も無線も調子が悪くラバウル基地には連絡できないのだが敵にそう思わせて手を引かせるしかなかった&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
零観が旋回し始めてすぐF4Fの編隊が襲いかかってきた&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
「グラマン…！六機！右後方…！」&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
小林の声が伝声管から響いた&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
零観を一気に加速させ避退行動に移る&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
まだF4Fは射程距離に入っていない筈だ&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
佐山はラバウル基地のあるニューブリテン島まで何とか逃げ切れば敵機は追って来ないだろうと思った&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
零戦隊を恐れているヤツらは深追いはしてこない&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
「敵機射程距離！」&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
小林が叫んだ&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
零観の後方に一機のF4Fが追いすがってきた&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
射程距離に入った瞬間、小林が後部七、七ミリ機銃でF4Fに射撃を浴びせかけた&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
F4Fは驚いて機銃を発射しながら後方から離れた&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
これでF4Fの編隊は零観の後方にはつき難くなる&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
後部座席機銃からの射撃はなかなか命中しなかったが搭乗員心理として後部機銃が射撃してくるとなれば敵機は真後ろにつき難くなる&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
「敵編隊、右上方！」&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
小林が叫んでくれるため佐山は零観の操縦にさえ集中していればよかった&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
小林は佐山の目の役割を果たしていた&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
「右敵機、射撃来る！」&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
小林の声を聞き佐山は正確に逆方向に零観を旋回させた&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
その度にF4Fの射撃は空を切った&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
(続く)</description>
			<link>https://blogs.yahoo.co.jp/rodeotmgesoil/2526337.html</link>
			<pubDate>Sat, 26 Mar 2011 09:36:01 +0900</pubDate>
			<category>小説</category>
		</item>
		<item>
			<title>昭和十七年三月十日・六</title>
			<description>佐山と小林の二人を乗せた零式水上観測機、通称“零観”はニューギニヤ島のサラワケット山脈を回り込みまもなくラエ市上空に差し掛かろうとしていた&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
幾筋もの立ち上る黒煙が見えた&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
次に佐山に見えたのはおびただしい程の上空を疾駆している敵機の姿であった&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
「ウジャウジャいやがる…」&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
佐山が思わず呟いた&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
「空母艦載機…約百！中型爆撃機…約十！大型爆撃機…約十！」&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
伝声管から小林の声が響いた&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
小林は飛行機銃の射手と敵状観測が専門であった &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
軽く眺めただけで敵機の機種とおよその数を把握する事ができた&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
「敵艦載機…内訳！艦爆…四十！雷撃…四十！戦闘機…二十！」&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
小林が空母から飛び立ったと見られる艦載機の内訳を報告した&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
戦闘機…二十と佐山は聞いた時、これは何とかなるかもしれないと思っていた&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
敵の空母戦闘機と言えばグラマンF4Fだ&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
ズングリとした不恰好な戦闘機で旋回性能が極めて悪い事で我軍では知られていた&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
そんなグラマンが二十機くらい来た所で旋回性能に優れた零観が撃墜されるわけがない&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
逃げ切れる&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
佐山は自信を深めた&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
小林もそう判断したのか「海上旋回求む！」と伝声管から要求してきた&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
「了解！」と答えた佐山は零観を海の方に向けた&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
ラエ港には我方の輸送船団が停泊していて中には爆撃されたのか炎上している輸送船も数隻あった &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
「輸送船金剛丸火災！軽巡夕張り中破！」&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
小林は正確に被害状況を報告してきている&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
言いながら小林は素早く被害を記入していた &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
海上を旋回しながら佐山は敵方の爆撃を見ていた&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
敵方の爆撃技術、雷撃技術は極めて稚拙だったが数にものを言わせて輸送船団に爆弾を命中させている &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
敵方の航空作戦は我方の作戦を模倣しているに過ぎなかった&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
そのため搭乗員の育成が間に合っていないのだ&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
しかし物量の上では我方が及ぶ所ではなかった&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
空を覆い尽す程のこの多種多様な敵機の数々…&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
戦争が長引き敵の搭乗員の練度が上がってきたらどうなるのだろうか…？&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
佐山は急に大日本帝国の未来が不安になった&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
(続く)</description>
			<link>https://blogs.yahoo.co.jp/rodeotmgesoil/2526229.html</link>
			<pubDate>Sat, 26 Mar 2011 09:29:04 +0900</pubDate>
			<category>小説</category>
		</item>
		<item>
			<title>昭和十七年三月十日・五</title>
			<description>佐山は半分あきらめていた&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
「もう死ぬだろうな」そう思っていた&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
佐山は元来、あっさりした物事に執着しない男であった&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
海軍は最々前線で過酷な任務に従事する佐山の家族に対して莫大な金を支給した&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
その金のお陰で佐山の妻子は内地で優雅に暮らしていた&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
もうそれで十分だ…&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
佐山はそう思った&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
自分みたいに飛行機の操縦が人より少し巧いだけの男がよくやったよ…&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
佐山が戦死したら海軍は更に莫大な金を妻子に支払うであろう&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
妻子が食うに困らないならそれでいいと急速にあきらめは強くなって行った&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
その時、後部座席との伝声管から声がした&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
「貴様、死のうと考えてるんじゃあるまいな…」&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
小林が淡々とした口調で言った&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
佐山は自分の心中を小林に見透かされて驚いた&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
「うちの娘は貴様の娘と違って美人なんだ 娘に変な輩がつかんように見張らにゃならん こんな所で貴様と一緒に死ぬわけにはいかんのだ…」&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
小林の声は伝声管からボソボソと聞こえ続けた&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
自分に娘がいる事を小林に話した事があったかと佐山は思った&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
長年、小林と二人で生活しているのに佐山は小林に娘がいる事を初めて知った&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
急に小林に自分の心中を見透かされた事が恥ずかしくなった&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
わかったような事を言う小林に佐山は腹が立っていた&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
「貴様の娘の事なんか知らん！ただ貴様の娘が早く死んでくれと願うくらいまでは貴様を生かしてやる！」&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
佐山は伝達管に向かってそう吐き捨て小林の方を振り返った&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
後部座席に取り付けられた七、七ミリ機銃を握り締める小林の後頭部が見えた&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
佐山は小林への意地から“絶対に死なんぞ”と言う気になっていた&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
小林はもう何も言わなかった&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
また沈黙がやってきた&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
(続く)</description>
			<link>https://blogs.yahoo.co.jp/rodeotmgesoil/2506383.html</link>
			<pubDate>Fri, 25 Mar 2011 15:45:33 +0900</pubDate>
			<category>小説</category>
		</item>
		<item>
			<title>昭和十七年三月十日・四</title>
			<description>佐山は零観を操縦しながら今回は「生きて帰れないかもしれないな」と思っていた&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
佐山と小林は日本海軍の“目”として最前線を這いずり回って生きてきた&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
実際の戦闘は滅多に経験しなかったが最々前線での二人だけの生活はある意味、戦闘より過酷と言えた&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
佐山は「死ぬ時もやっぱりこいつと一緒か…」と後方の観測席に座っている小林の事を珍しく考えていた&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
佐山は小林に何人、子供がいるのかさえも知らない&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
支那事変の時から数えると小林と二人でもう何年、一緒に暮らしているだろうか…？&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
嫁や子供といる時間よりも小林と一緒に最々前線で生きてきた時間の方が長い&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
長く一緒にいすぎたせいかここ二、三年は任務の事以外全く口をきかなくなっていた&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
仲が悪いとかそう言うわけではなく話す事ももうなかった&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
酒も戦況が安定している時に偵察所で二人で飲むがその時も無言である&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
しかし任務となると佐山の足りない所を補い小林は抜群の仕事をしてくれた&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
小林にとって佐山もそうであると言う自信がある&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
佐山が「一芝居打つ」と言った時、小林は黙って頷いた&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
ラエの上陸部隊が敵方に攻撃を受けてラバウル基地と連絡がつかない以上、こうするしかないと小林も思っているに違いなかった&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
零観でラバウル基地にラエが攻撃を受けている事を伝えに行ってもラバウルから零戦隊が到着するまでには時間がかかってしまう&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
ラエは攻撃を受け続け敵方の攻撃部隊が去るまでに零戦隊は間に合わないかもしれない&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
ラエを守るには佐山と小林が零観で敵方の前を飛び回り“ラバウル基地に報告しているぞ もうすぐ零戦隊が来るぞ”と言う芝居を打つしかなかった&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
奴らは零戦隊を恐れている&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
ラエの敵の前を飛び回った後、ラバウルに敵襲を知らせに行こうと佐山は考えていた&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
零観がウンボイ島の大河から離水しラエ上空に向かった時、佐山と小林にはいつもと違う沈黙が満ちた&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
(続く)</description>
			<link>https://blogs.yahoo.co.jp/rodeotmgesoil/2498282.html</link>
			<pubDate>Fri, 25 Mar 2011 11:01:18 +0900</pubDate>
			<category>小説</category>
		</item>
		<item>
			<title>昭和十七年三月十日・三</title>
			<description>偵察所まで這って戻った佐山と小林は「敵、空母来襲ス」と何度も無電暗号を打った&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
しかしいつもならすぐに返ってくる筈のラバウル基地からの返信がない&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
また電信機の調子が優れないのだ&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
佐山と小林に支給されているのは四十三式電信機であった&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
四十三式電信機は良好な時は長距離の通信も可能だったが気象状態に左右されやすく一度使用不能になると大体その日一日は機能を回復する事がなかった&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
ラエでは今日、本土やトラック島からやってきた輸送船団が上陸部隊を支援する積み荷を陸上げしている&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
ラバウル基地からは“何か変化があったらすぐに知らせよ”と言う通達が来ていた&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
佐山の顔が青ざめていた&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
「クソ！オンボロがっ！」&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
佐山が吐き捨てるように四十三式電信機に向かって言った&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
小屋の窓からラエの方角を双眼鏡で覗いて見るとウンボイ島とラエの間にあるサラワケット山脈上空に微かに黒煙が上がっているのが見えた&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
我方の上陸部隊と輸送船団が敵方航空部隊からの攻撃を受けているに違いなかった&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
双眼鏡を覗いている佐山の喉はカラカラに渇いていた&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
「どうするんだ？」&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
小林が佐山に聞いた&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
「一芝居打つすかねぇだろ！」&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
佐山がそう答えると佐山が無言で頷いた&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
二人は這ってウンボイ島の海に通じている大河に向かった&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
大河には二人の愛機零式水上観測機が上空からは見えないように巧妙に隠されてプカプカと浮いていた&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
零式水上観測機は水上飛行機で滑走路の変わりに水面を利用して飛ぶ事ができるのであった&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
搭乗員の間では零観と略されて呼ばれていた&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
零観は旧式の複葉機で二人乗りであるため速度は出なかったが小回りが利き旋回性能に非常に優れていた&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
佐山が操縦席へ小林が後部の観測席へ乗り込んだ&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
零観は水上を滑るように走り大河から上空へ飛び立った&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
(続く)</description>
			<link>https://blogs.yahoo.co.jp/rodeotmgesoil/2497892.html</link>
			<pubDate>Fri, 25 Mar 2011 10:39:24 +0900</pubDate>
			<category>小説</category>
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