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【第一話】
http://blogs.yahoo.co.jp/rok_dorafa/15223142.html?p=1&pm=l
【前回】
http://blogs.yahoo.co.jp/rok_dorafa/16126024.html?p=1&pm=l
・・・だれでも・・どこでも・・いつでも・・叫んでいる・・・
安井は赤坂の手紙を受け取ると・・
「面白そうじゃ・・・のう青木」
・・と安井が青木に同意を求めると・・
(しかし、これで私が負けてしまっては私の面目が保たれませぬ)
(その前に19人もの相手と試合をしているのじゃろう・・?)
(・・なるほど・・)
「よかろう!今こそ真の実力を見せ付けるときがきたようだのぅ!?」
・・と、青木は勇んだ。
「では早速はじめる!全員こっちへ集まれぃ!!」
と、試合をするために庭から道場へと場所を変えた。
まだ新しい道場だ。白木の香りがとてもいい。大きさにして150畳程度だが十分だろう。そこに安井をはじめとする家来たち22名が集まった。
「では、年若き者から順々に赤坂と試合をするがいい」
安井がそういうと、赤坂と一番若い家来・・つまり赤坂の友である若田部との試合が始まった。
(・・・安井様の手前・・手加減はできぬ・・・許せ・・・)
若田部はそうボソリと赤坂につぶやくと静かに木刀を構えた。赤坂も静かに構えた。
「わしが審判をしてやろう!」
青木だ。若田部に嫌な予感が走る。
「一本勝負!はじめぃ!」
若田部はまっすぐ向かった。刀を振り下ろす力に手加減はない。誰の目にも見事な一の太刀・・・
ビュ!
・・と空気を裂くように赤坂へと向かった・・が、そこに優しさがあった。
すかさず赤坂は右へと飛びのき・・
ヒュン!
・・と飛びのき様に若田部の胴へ一撃を入れた。
「一本!」
青木の旗が上がった。赤坂が若田部の顔を見ると口元を[ニヤッ]とした。
「見事じゃ! 若田部の一の太刀・・あれを喰らっていたらひとたまりもないわい! それを赤坂は素早くよけて隙のできた胴への一発・・これもまた見事じゃ!」
安井も満足の試合だったようだ。
こうして試合はスムースに進んでいった。赤坂へ飛んでくる剣はどれも恐ろしい早さではあったが、よけさえすれば必ず隙ができる。そんな太刀筋をみんな作ってくれていた。どうも青木は嫌われているらしい。
そんな中、10人倒したところで青木の4人の手下の一人・小川との一戦が始まった。
「俺は他とは勝手が違うぞ小僧・・」
・・というと・・
「うらぁああああ!!」
と雄たけびを上げた。青木一派が威圧するためによくやる方法だ。
現代、よく剣道の試合を見ていると気合を入れている。有段者はほぼ全員やっている。しかし、あれは意味があるのか。科学的に検証すると、声を出すと一時的に体の緊張はほぐれる。確かにそういう意味では有効だが、実はそれほど効果はない。それよりもスプリンターやアスリートが試合前に行うウォームアップ、それは圧倒的に効果が上がることが証明されている。
ウォームアップすることでどういう効果が得られるかというと、筋肉への酸素供給率がUPすることと、体が温まることで柔軟性があがる。一見疲れるくらいウォームアップしている選手が多いが、逆に持久力がUPし、間接や筋肉の柔軟性をあげることで怪我もしにくくなるのである。
自分が剣道をしていたとき試合前静座させられて試合を見せられた・・ウォームアップしてもあの時間ですっかり冷めてしまう。あの大声だして気合を入れる剣道の精神は嫌いじゃないし、意味はなくもないが、ウォームアップさせないなど時代の波に乗り遅れている部分が多すぎる。
そもそも、つばぜり合いになったときなどに足を使ってもいいだろ。それに二刀流でもいいじゃないか。スポーツチャンバラはそれがありだからあれだけ世界に普及しているわけで・・。・・あれほど実践的じゃない格闘スポーツも世界に類を見ないだろう。
(以前、剣道日本一の人が複数人相手に試合をして勝ったことがあったが、あれはやらせだということがわかっている。残念だ。)
おっと・・話が大きくカーブした。話を戻そう。
気合を入れた、小川と赤坂の戦いである。
小川は小柄で丸顔・・顔にはそばかすがあり目が細く釣りあがっている。団子鼻で笑顔がちょっと可愛い。(しかしそれがあだとなり青の袴は似合わない)しかし腕と足(と体)は太く・足が短いため馬力はある。そして威張るだけあって基礎ができており、もちろん強さもある。
そんな小川が構えを崩さぬままのすり足で赤坂に素早く突っ込んでいった。赤坂は小川が木刀を振り上げるのを待ったのだが振り上げる気配がない。突進力に加え構えが変わらず隙がないため、赤坂は受けざるを得なかった。
「他の奴ほどあまくねぇぞ」
ぼそっと小川が赤坂へつぶやくと、思い切り赤坂を腕っ節だけで吹き飛ばした。
赤坂は、ばく転し体制を整えると素早く小川へと切りかかった。しかし、小川も構えを崩さぬまますかさず向かっていく。
「おらぁああ!!」
今度は赤坂にも突進力がある。こういうときのねらい目は先を読んでの小手打ち(手首を打つこと)だ。赤坂は突こうとするフェイク入れた。相手も突進しているので避けられないため、払わせる動作を入れさせることに成功した。そこで手首に隙が生まれたところを一撃入れた。一撃入れたところで、両者の体がぶつかり合い、身軽な赤坂は吹き飛ばされた。
・・・
青木の旗は上がらない。
(???)
小川は素早く青くなった手首を隠した。どうやら青木の嫌がらせがはじまったようだ。
【次回】
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