小説 フジモリとデモクラシア

2000年の大統領選挙。あのときペルーで何がおきたのか。

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日本について思うこと(56)




(アメリカの攻勢の本当の目的は後になってみないとわからない)



 アメリカの攻勢が、特定の政治目的の達成を目指して、いわば武器なき戦いを仕掛けてきているようなものだとすれば、そのようなアメリカの意図を把握することが必要になります。

 ところが、アメリカは民主主義や人権という誰にも否定できない理念を使って攻勢をかけてきますので、その本当の狙いが容易にはわからないのです。

 摩擦の初期の段階からアメリカが、本当は何を狙っているのかを知るのはかなり難しいのです。



 たとえばペルーの例では、当初、アメリカ政府は、ペルーの大統領選挙の選挙プロセスの公正を求めていましたので、アメリカの狙いは公正な選挙の実施を確保することににあるのだと理解していました。

 ところがアメリカは、第1回目の投票がおこなわれるとフジモリ候補が有利になっているのを見て、最終開票結果が出る前から、選挙のやり直しといえる決戦投票へと先走りしたのです。

 決選投票は、いちじるしい混乱のなかでおこなわざるを得なかったのですが、ともかくもフジモリ候補が勝利して、民意は確定しました。



 ところがアメリカのペルーに対する民主主義攻勢は、フジモリ第3次政権が発足してからも続き、今度はペルーの国家制度の民主的な改革へとエスカレートしてゆきました。

 そこでアメリカの本当の狙いは、選挙手続ではなく、クーデターで破壊された民主的制度の回復にあったのだと理解しました。

 フジモリ政権やペルー市民は、自分たちの手で民主化をすることを望んでいましたが、アメリカはかなり強引に、OASを介してペルーの国家制度の改革を進めようとしました。



 OASを介した民主化が始まろうとしたとき、フジモリ政権は、側近の腐敗が明るみに出て、崩壊しました。

 フジモリ政権が崩壊すると、パニアグア暫定大統領の手でフジモリ政権の汚職追及が激しくおこなわれました。

 そして、フジモリ抜きで行われたやり直し選挙では、フジモリ政権の打倒と民主主義の回復をスローガンにしていたトレド候補が当選しました。

 トレド新大統領は、フジモリの引き渡しを叫び、アメリカが求めていた制度的な民主主義の回復につとめました。

 それ以降、アメリカのペルーに対する民主主義攻勢は、ぴたりと止みました。



 それを見ると、アメリカの民主主義攻勢の目的は、ペルーに制度的な民主主義を回復させることであり、さらに願わくば、親日的なフジモリ政権を交代させてアメリカの意を汲んでくれる親米的な政権の樹立にあったのではないかと思えるのです。

 このように、アメリカの民主主義攻勢の本当の狙いは後になってみないとわかりません。



 日本に対するアメリカの従軍慰安婦攻勢も、その本当の目的がよくわかりません。

 アメリカ議会に提出された決議案は、帝国軍隊が若い女性を「慰安婦」に駆り立てたことについて、明確で、かつ、あいまいでない方法で、歴史上の責任を公式に認め、謝罪し、引き受けるべきであり、首相という公の立場から謝罪を表明しろと言っています。

 ですが、日本はすでに河野談話で謝罪し、その後も、代々の首相が被害者におわびの手紙を送っており、アジア女性基金を作って官民で被害者救済の努力をしています。

 この上、どのような責任を認め、謝罪することを求められているのかがよくわかりません。



 アメリカのメディアも、安倍氏が、拉致問題で国際的な支援を求めようとするのなら、日本自身の犯罪について率直に責任を認め、名誉を毀損した犠牲者に対して謝罪すべきであると言っています。

 戦争犯罪の問題については、日本は、戦後、たびたび反省をさせられてきました。

 戦後63年もたったこの時期になっても、さらに反省が求められる理由がわかりません。



 アメリカの議会やメディアの目的はなにか?

 安倍首相が責任を認めて謝罪しなければ、次は何がおこるのか?

 そして、謝罪したならば、次はどうなるのか?

 いわば武器なき戦いを仕掛けてきているアメリカの従軍慰安婦攻勢の本当の目的と戦略を、摩擦の初期の段階からあらかじめ知ることは難しいのです。

 アメリカの日本に対する従軍慰安婦攻勢の本当の目的は、結局、後になってみないとわからないということなのかもしれません。





閉じる コメント(4)

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>アメリカの意を汲んでくれる親米的な政権の樹立にあったのではないかと思えるのです。

実はやっていることは旧日本軍が満州国を作ったのと同じなんですよね。
アメリカの場合は英仏に比べて植民地は少ないです。なので世界中に
傀儡政権を作り出して、アメリカの貿易を有利にさせるように工作します。
なぜ1980年代に日本が普通の国なら受け入れられないアメリカの農作物や
自動車の輸入を無理やりすることになったのか。それは自民党がアメリカの
支援を受けて作られた傀儡政権だからです。

2018/7/6(金) 午後 1:53 [ - ]

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そしてアメリカの傀儡政権を倒した国がなぜ政情不安定なのかも調べれば
分かります。ベネズエラ、アルゼンチン、韓国、メキシコなど。これらの国は
反米政権が多く、大統領が頻繁に変わるか、経済が不安定になり、格差が
大きいのが特徴です。つまりシンプルに考えるとアメリカの気に入らない国は
CIAなどで転覆させるか、それが無理ならメディアを利用してネガキャンし、
最終手段で多国籍軍を送り込んで戦争を仕掛けます。その真意は全てアメリカの
「経済活動」を「有利」に進める為です。アメリカの一般人は崇高な理念や宗教的
宿命に弱いですが、アメリカの資本家や官僚にはありません。
単純に搾取できる同盟国を増やし、自分たちの支配基盤を磐石にしたいだけです。

2018/7/6(金) 午後 1:54 [ - ]

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そこに人類をどうしたいのかという考えはありません。だから今のアメリカが
中国だけじゃなく、カナダやEUにも関税をかけるのはそれです。普通のアメリカ
国民は周りの国の評判を気にしますけど、アメリカの支配者層は気にしません。
なぜなら自分たちが他人を裏切って成功してきたので、理解できないのです。
ペルーに対しても民主主義のことで言っているんじゃなく、単純にアメリカの
企業がペルーの経済を支配しやすくする為にアメリカ政府が圧力をかけているだけですね。
もしもブラジルが中国並の経済大国で、核保有国ならばアメリカは中南米にも
今よりもちょっかいを出せなかったでしょう。北朝鮮に慎重なのが証拠です。

2018/7/6(金) 午後 1:55 [ - ]

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すいません、長文になってしまいました。申し訳ないです。

2018/7/6(金) 午後 1:55 [ - ]


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