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建築や大工道具に関心のある方には、現在公開中の映画「火天の城」は気になるところだと思います。
この映画は、安土城の築城とそれに関わった人々を描いたもので、現場の作業の様子なども再現しています。
その上、登場する道具も、竹中大工道具館の協力で、時代考証をきちんとして再現されているそうです。(演技指導もホンモノの名人ばかりです!)
木の葉型鋸、両刃の鑿、頭の尖った鉋などが登場するようです。
そんなわけで、画像は古い時代の鑿です。
竹中大工道具館の地下に、室町ごろの鑿を復元したものが展示されていますが、この鑿は、その鑿とうり二つです。面取りの形、肩のライン、首の長さ、口金のテーパーなど、同じ鍛冶屋が作ったのかと思うほどです。とすればこの鑿も・・・・?
「火天の城」の時代は室町より下るわけですが、両刃の鑿だけでなく、片刃の鑿も使われていたと思います。両刃は材を割るためのクサビとして使い、それ以外の穴を掘ったりする鑿は、やはり片刃であったと思われます。
竹中大工道具館の解説でも、両刃の鑿は、割製材の為に用いられたと推定されています。やがて縦挽き鋸の登場で、両刃鑿は姿を消すことになります。
割るための鑿なら、切れ味はそれほど重視されなかったのかもしれませんが、両刃鑿を焼き入れ性の悪い玉鋼で作ったら、硬く焼き入れすると焼割れしてしまうので、刃先だけ焼を入れて、研ぎ減ってきたら再焼き入れだったかもしれません。
わからないのは、室町頃、鑿は袋柄ではなかったのか?ということです。
明治頃でも袋柄の鑿は作られていたらしいので、室町頃は、袋鑿が中心だったのでは?・・・・「火天の城」の鑿は、口金があるので「コミ式」だと思われます。画像の鑿も「コミ式」です。
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マニアックな話、大好きです(笑)
かじやさんのブログはホントに面白く興味深く勉強になります m(_ _)m
袋柄の鑿、見たことがありませんが明治の時代にも作られていたのですか!?
コミと袋が両方?謎です(・◇・)?
鍛治系統の違いでしょうか?加工内容からの要求でしょうか?
2009/9/11(金) 午後 6:56 [ オイ ]
オイさん、つまらない話にお付き合いいただきありがとうございます。
地方では、かなり後の時代まで古い形式の道具が作られていたらしいです。今より情報が伝わるのはずっとゆっくりだったのでしょうね。
2009/9/11(金) 午後 11:13
○○さん、こんばんは。
石○修一さんですよね。映画の関係者もいい人を選んだものだと思います。もともと古い時代の鉋のように身が薄いので、頭の形を変えるだけでOKですよね。
2009/9/12(土) 午前 0:14
軟鉄と鋼鉄の組み合わせで刃物を作る国は日本だけですよね!
世界にも類を見ないテクノロジーです〜
2009/9/12(土) 午前 0:59 [ 目黒番長 ]
目黒通り番長さん、こんにちは。
そうなんですよね。誰が軟鉄と鋼をくっつけることを考えたのでしょう。砥石に当たる面の、一部だけが硬い方が早く研げるわけで、しかも、柔らかい鉄が副えられているために折れることも防いでくれる。素晴らしいですね。
2009/9/12(土) 午後 4:18
かじやさん、火天の城の映画行ってきました。
大工道具にうるさい指導者がいるようですね(笑)
両刃鑿も片刃鑿も映画では使っていました。
また、最初の部分で鉋をかけるシーンは素晴らしいです。
2009/9/12(土) 午後 10:29
ゆうけんさん、「火天の城」のご報告ありがとうございます。
そうなんです。きっと指導は厳しかったのではないかと。
やはり片刃鑿も出てましたか。
鉋のシーンは、厳しい指導の賜なのでしょうね。私も早くみたいです。
2009/9/14(月) 午前 11:12
「火天の城」の技術指導者、貴重な情報を有り難う御座いました。
2009/9/14(月) 午後 3:51