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会期は4月23日から6月16日まで。
もう終わってしまいました。
高野山金剛峰寺に納める襖絵2点を含め、作家のごく初期の作品から昨年制作の作品まで16点が展示されていました。
なんといっても、高野山金剛峰寺の襖絵が圧巻。
作品コンセプトは、高野山を拓くまで諸国を彷徨った空海が目にしたであろう日本の景色。
「断崖図」の岩肌の自然の造形も、「滝図」の滝壺に向かって流れ落ちる水の軌跡も、偶然が造り出したもの。
「断崖図」は、雲肌麻紙を揉んで皺をつけ、その上から刷毛でペンキを刷くように大筆で岩絵の具を乗せ、その濃淡を利用して断崖の岩肌を表現している。
「滝図」は青色を全面に乗せた紙をパネルに貼って垂直に立て、上部から白い絵の具を流し、重力に従って流れる絵の具の軌跡がそのまま、流れる水の軌跡となっている。
自然の作り出す偶然のフォルムを作為的な無作為で表現しているのだ。
実は、高野山奥の院には10日ほど前に詣でたばかり。
大阪からがすっごく遠くてねぇ。
彼の地でこの襖絵を見ることは、たぶんあるまいな。
襖絵は撮影不可でしたが、蛍光塗料で滝を表現した六曲の屏風?が二双展示されており、こちらは撮影可能でした。
「龍神」というタイトルの作品。
蛍光塗料を使っているので、ブラックライトを当てると滝の色が変わるんですね。
昼の滝↓が… ブラックライトを当てると夜の滝↓に。
流れる水の冷たさまで感じます。
作家のごくごく初期の作品「遥か(青い鳥)」は現在の作風と全く違う、ルネサンス絵画のような趣き。
少し顔を横に向けた女性。その女性の背後の荒涼たる景色。なんとなく、ダ・ヴィンチの「モナリザ」を思わせます。おそらくは「モナリザ」にインスパイアされた作品なのでしょう。
現在の作風になってからの作品は、自然の風景を描きながらもどこかこの世のものではない幻想的な雰囲気を纏い、しかし潔いほどきっぱりした線描と洗練された色彩が印象的です。
「断崖図」の断崖に生い茂った木々の葉と、「朧月夜の滝桜」や「三春の滝桜」の桜花は、使い古しの先の割れた筆で表現されているようで、先に「出光美術館」で観た長谷川等伯や豊後南画の画家たちも同じような手法を使っていたな、とふと思い出したのでした。
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