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『君の名は。』






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チラシ、新聞広告、そして、共通鑑賞券です。
この共通鑑賞券は、ブロ友〇〇枝さんからいただいたもので(感謝感激)、この鑑賞券がなければ、私は今回、『君の名は。』という作品を生涯、見る事はなかったと思います。





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本日のTOHOシネマズ梅田(シアター2)の様子です。
『君の名は。』公開からもう3か月になるロングランですが、まだ大きいシアターが満席だから凄いですね。
小さな子供から老人までが埋め尽くした場内、エンドロールが終わるまで誰ひとり席を立たなかったです。



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パンフです。






『君の名は。』

解説:『星を追う子ども』『言の葉の庭』などの新海誠が監督と脚本を務めたアニメーション。見知らぬ者同士であった田舎町で生活している少女と東京に住む少年が、奇妙な夢を通じて導かれていく姿を追う。キャラクターデザインに『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』シリーズなどの田中将賀、作画監督に『もののけ姫』などの安藤雅司、ボイスキャストに『バクマン。』などの神木隆之介、『舞妓はレディ』などの上白石萌音が名を連ねる。ファンタスティックでスケール感に満ちあふれた物語や、緻密で繊細なビジュアルにも圧倒される。

 

あらすじ:1,000年に1度のすい星来訪が、1か月後に迫る日本。山々に囲まれた田舎町に住む女子高生の三葉は、町長である父の選挙運動や、家系の神社の風習などに鬱屈(うっくつ)していた。それゆえに都会への憧れを強く持っていたが、ある日彼女は自分が都会に暮らしている少年になった夢を見る。夢では東京での生活を楽しみながらも、その不思議な感覚に困惑する三葉。一方、東京在住の男子高校生・瀧も自分が田舎町に生活する少女になった夢を見る。やがて、その奇妙な夢を通じて彼らは引き合うようになっていくが……。



映画技術の進歩と、市民権を得たオタク文化の発展と共に、大きく時代と共に変化を遂げ、世界に羽ばたいた日本のアニメ映画
もはや子供向けという先入観は危険。
今や老若男女に普通の映画と同じようにメッセージを伝える芸術作品として認知されている・・・なんて私は書いていますが、そう思い知らされたのが『君の名は。』という映画。

夢を通じて、田舎暮らしに辟易している少女と、都会の少年が入れ替わり、タイムスリップ映画のように、すい星飛来というアクシデントをシンクロさせるというスケールの大きいお話。

私、自称映画ブロガーです。
バカみたいにヒットしたこの映画を、「今頃かい」というタイミングで鑑賞(汗)・・・。

「ワシが大トリじゃい。ごっつい映画レビュー書いたる」と、鼻息も荒く鑑賞したんやけどね・・・。
この映画に関しては見た方が早いですわ(爆汗)・・・。
この作品の作り手は、仮にこの作品を実写で撮っても同等のヴィジュアルで再現したと断言できる。明確なヴィジョンが驚愕レベルで凄い。緻密って、こういうことなんや・・・というね。アニメを見ているという感覚にならない。
面白いとか良いとか綺麗とか云々というより、『君の名は。』という作品はとにかく凄いとしか言いようがない。
で、この作品ほど、見終わって他の人のレビューを見たくないのも稀(爆)・・・他人の目くそ鼻クソみたいなレビューで夢から覚めたくないんですよね(超爆)・・・。


[2016年、11月23日、『君の名は。』、TOHOシネマズ梅田・シアター2にて鑑賞]










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観終わってね、私は一緒に鑑賞した息子に、「ちょっと分かりにくいとこあったわ」って言ったら、息子は、「ハァ?あんなに分かりやすい映画ないやろ?」って、「父ちゃん病院に行ったほうがええで。大丈夫か?」みたいに驚かれてね(爆)・・・。
息子は、「こんなにうまい肉初めて食ったわ」レベルで感動して興奮しとるんですよ(笑)・・・。
普段アニメが大好きな息子、さすがに新海誠監督は知ってたようですが、周りがみんなこの作品を見て褒めすぎるので、逆に見る気が失せてたそうで。今回も私が誘ってなかったら観に行ってなかったそうです。
息子もね、「なんかこの後夕方からバイトに行く気にならんな」って、興奮して余韻に浸っていました。
二人で、帰り道に『君の名は。』で盛り上がって出した結論・・・。




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「10年に1本の名作の誕生に違いない」と・・・。

(○○枝さん、ホンマにおおきに)

『キャロル』




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『キャロル』、チラシ2種と関西版新聞広告です。





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本日のTOHOシネマズ梅田(別館シアター9)の様子です。
お客さんの出足は男女半々という感じで、まずまず盛況でしたよ。







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ムビチケと、前売り特典のポストカードセットです。







『キャロル』


解説:「太陽がいっぱい」「殺意の迷宮」などで知られる作家パトリシア・ハイスミスの小説を基にしたラブロマンス。同性ながらも強く惹(ひ)かれ合う女性たちに待ち受ける運命を追い掛ける。メガホンを取るのは、『エデンより彼方に』『アイム・ノット・ゼア』などのトッド・ヘインズ。『ブルージャスミン』などのケイト・ブランシェット、『ドラゴン・タトゥーの女』などのルーニー・マーラが共演。彼女らの熱演はもとより、舞台となる1950年代初頭のニューヨークを再現した美術にも注目。


 


あらすじ:1952年のニューヨーク。デパートでアルバイトをするテレーズ(ルーニー・マーラ)は、娘へのプレゼントを探すキャロル(ケイト・ブランシェット)に応対する。優雅で気品に満ちた美しさを誇るも、謎めいたムードもある彼女に魅了されたテレーズ。彼女にクリスマスカードを送ったのを契機に、二人は会っては話をする仲になる。娘の親権をめぐって離婚訴訟中の夫と争うキャロルと恋人からの求婚に思い悩むテレーズ。そんな中、彼女たちは旅行に出掛けるが……。


 


 


 


 


この映画、ケイト・ブランシェットとルーニー・マーラの共演作というだけで他の予備知識ゼロで私は鑑賞したので、ビックリしたなぁ・・・もう(汗)・・・。
この記事はね、私が驚いた部分も含めて、基本ネタバレです。そうしないとこの作品の本質であるとか、感想なんて書けませんので。


 1950年代のニューヨーク、デパートで働くテレーズは、娘へのクリスマスプレゼントを探しに来たキャロルという優雅なご婦人と出会う。見るからに気品があって裕福そうなキャロルは、売り場に手袋を忘れて去っていく。その手袋をテレーズが丁重に郵送した事から二人は度々会うようになり交流を深めていくんですが、最初に目が合った時から、二人は運命的なものをビシバシ感じていたわけ。


 若いテレーズは写真が趣味なんですが、主体性に乏しくて、ボーイフレンドからも、「もっと人と関わるべきだ」と説かれている。そんなテレーズは、案の定、キャロルからランチに誘われても自分のメニューすら決められない。そういう自分の至らなさを素直に打ち明けるテレーズに心が癒されるキャロルは、自分のペースでテレーズと交流を深めていく。
謎めいたキャロル、実は夫と離婚寸前なんですが、幼い娘の親権を巡って夫と醜い対立をしているんですね。
傷心のキャロルと行動しているうちに、テレーズは自分がキャロルを愛している事に気づく。
キャロルという人、実はバイセクシャルという性癖があるので、共に旅行し、自分に対する愛を隠せなくなったテレーズの心を受け入れる過程で、遂に二人は肉体的にも結ばれてしまう・・・というお話(爆汗)・・・。


 きわどい題材を扱った映画なんですが、デジタル性皆無のフィルム感たっぷりで描いたこの作品のテイストがね、モロに古風なメロドラマで、短い魅力的な絵作りで繋いだこの作品は徹底した〝ソコ“が凄く重要かつ明確なメッセージ性に溢れている。
同性愛をキワモノという概念からとにかく遠ざけて、「ここで描かれているものが純真な尊い愛でなかったらなんなんだ?」というスタンスでね、とにかく綺麗に恋愛感情の核を浮き彫りにしている。わかりやすく言うと、ゲスなエロ性も皆無というところが凄いんですよ。


 愛し合う事によって道徳観に苦しみ、引き裂かれ、共に自立して再会するテレーズとキャロルの強い姿と絆にはね、性的嗜好の嫌悪感なんて超越した、素晴らしく地に足のついた人間の姿を私は感じた。
映像によるマジックが大きなオブラートになっている正統派のラブロマンスでした。


 


[2016年、2月11日、『キャロル』、TOHOシネマズ梅田・別館シアター9にて鑑賞]









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デパートで働くテレーズ(ルーニー・マーラ)と、幼い娘へのクリスマスプレゼントを探しに来たキャロル(ケイト・ブランシェット)の出会いのシーンは、二人の視線が合った瞬間からドキドキする。
キャロルの忘れ物をきっかけに、二人は交流を深めていきます。









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プラトニックな関係のボーイフレンドからの求婚に違和感をおぼえるようになるテレーズ。
主体性の無さを指摘されたテレーズは、「私は何も望んだ事ないでしょ?」と、ボーイフレンドを振り切り、離婚寸前で娘と会えなくなりそうな傷心のキャロルと旅行に行ってしまう。
同時に、自分がキャロルを愛している事を自覚したテレーズ。








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この作品、キャロルがバイセクシャルであるという部分が小出しになっていて上手い。
どこか強引なキャロルの夫はそれに気づいていて、道徳的に同性愛なんてアカンやろという部分を盾に取り、離婚に乗じてキャロルを娘に会わせないようにする。
旅に出たキャロルとテレーズは、遂に肉体関係を結ぶんですが、その声をキャロルの夫に依頼された探偵に録音され、キャロルは夫との裁判で更に不利な立場に追いつめられてしまう。

けっきょく、微妙で妖しい関係のキャロルとテレーズはセクシャルな局面を迎えるわけですが、ソコに至るまでの二人の信頼関係を結ぶ過程に時間が割かれているので、綺麗な恋愛映画にしか見えない。
あくまでも男目線の私の感想ですが・・・。
性的嗜好をボカしていた中盤までがメロドラマなので、二人が裸で交わるシーンを豪快に見せたのには驚いたんですが、違和感がないのも凄い・・・ソコは重要ポイントです。
それは、二人の苦悩と成長過程がしっかりと描かれているから。









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やはりケイト・ブランシェットという女優さんは凄い。
道徳観と真の自分の姿との間で葛藤するキャロルはね、ぶっちゃけなんも悪い事していない。
キャロルが人間として夫にぶちまけるクライマックスの主張は超正論で素晴らしい。
愛に忠実なキャロルという人物にね、ケイト・ブランシェットはとてつもない哀愁と深みを与えている。
上手さが嫌味に見えない稀な女優さんやね。







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すべてを受け止めてくれるキャロルに心のまま向かっていったテレーズを演じたルーニー・マーラは、ある意味ケイト・ブランシェットを食っていた。
惜しげもなく美乳を曝け出した女優魂にあっぱれ!
この作品のルーニー・マーラはむちゃくちゃ可愛い。

コレ、豪快なレズシーンがあるので、女性が見たらまた印象も違うんでしょうね。
私、ハッテン場として有名な新世界の映画館に行くでしょ、ホモ爺さんたちは場内を徘徊し、暗黙の呼吸で相手を見つける(汗)・・・同性愛者にしかわからない禁断のアイコンタクトがあるんでしょうね・・・。
私がこういう風に書くとおぞましい世界を連想するんでしょうけど(汗)、この作品は美しさに徹しているからご安心を(笑)・・・。
ポエジーなカメラワークが素晴らしい作品。
自分に正直に生きる事の強さを描いた作品やと思います。

『キングスマン』




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『キングスマン』、B5チラシです。
この作品は2014年制作のイギリス映画です。





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本日の新世界国際劇場の様子です。
最初は30人ほどの観客やったんですが、1本目の『キングスマン』終映時には半分が埋まるほどの盛況でした。
後日、また新世界国際劇場の記事をアップします。








『キングスマン』


解説:『英国王のスピーチ』などのオスカー俳優コリン・ファースを主演に迎え、『キック・アス』などのマシュー・ヴォーン監督がメガホンを取って放つ痛快スパイアクション。世界を股に掛けて秘密裏に活躍するスパイ機関所属の主人公が、最強の敵相手に奮闘する姿が描かれる。『サイダーハウス・ルール』などのマイケル・ケインや、『パルプ・フィクション』などのサミュエル・L・ジャクソンらが共演。エレガントな小道具やウイットに富んだ会話はもとより、切れ味のいい怒とうのアクションに見ほれる。


 


あらすじ:ロンドンにある高級スーツ店「キングスマン」は、実はいかなる国の干渉も受けない屈指のエリートスパイ集団だった。ブリティッシュスーツを小粋に着こなす紳士ハリー(コリン・ファース)もその一人で、日々極秘任務の遂行に務めていた。そんなある日、仲間が何者かに暗殺され、彼は街で不良少年エグジー(タロン・エガートン)をスカウトする。


 


 


 


昨年(2015年)はちょっとしたスパイ映画ブームで、どれも似たような作品に思えたので、この作品もスルーしたんですよ・・・監督が『キック・アス』のマシュー・ヴォーンだと気づいてなかったしね(汗)・・・。
某雑誌のベスト選出で、この作品が2位にランクインしたので気になっていたら、ナニワの娯楽の殿堂、新世界国際でやってるではありませんか!
このチャンスを逃すまいと、鑑賞してきました。


 結論から言いますと、理屈抜きにめちゃくちゃ面白いね、コレ(笑)・・・。


 ロンドンにある高級スーツ店「キングスマン」は、エリートスパイの拠点なんですね。
ハリーもそこに出入りするスパイの一人なんですが、各エリートスパイたちは、新しい人材の育成を任命される。
暴力的な継父に支配されて家庭が崩壊している不良少年エグジーは、ハリーにスカウトされる。
実はハリー、17年前の任務でミスを犯し、エグジーの父親に命を救われた過去があるんですよね・・・。ハリーはエグジーの父親に恩義を感じている。


この作品はエリートスパイの継承を描くと同時に、エグジーの成長物語になっていて、早い話が、あの名作『キック・アス』と同じスタンスの超大作です。


 この作品、巨悪に挑むスパイの活躍を豪華キャストで描いているんですが、実にイギリスらしい気品にプラスして、マシュー・ヴォーンのポップセンスが絶妙のバランスで配合されている。
個人的にはエグジーが最後に救う王女との卑猥な絡みが最高にいい(笑)・・・。
胸いっぱいのバイオレンスを華やかな舞踏のごとき描き(爆)、生死を賭けた攻防の中にいる一国の王女がね、「救ってくれたら後ろから穴に入れさせてあげる」なんてのたまう(超爆)・・・。
そして、序盤の重要人物でありながら、あっさり死ぬマーク・ハミルの使い方まで、どれを取っても微妙にハイセンスに見えるのが素晴らしい逸品ですわ・・・コレ(超爆)・・・。


 


[2016年、1月31日、『キングスマン』、新世界国際劇場にて鑑賞]








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ロンドンの高級スーツ店「キングスマン」を拠点とするエリートスパイたち。
ハリー(コリン・ファース)もそんなスパイの一人。
冒頭のポップなタイトルバックで、ハリーが仲間のスパイに命を救われるというネタ振りがある。
スーツをバシッと着こなしたハリーが傘でチンピラを撃退するシーンがカッコいい。









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自分のミスで仲間に命を救われたハリーは、17年後、自分が仲間の遺族に託したメダルを頼りに連絡してきたエグジー(タロン・エガートン)という不良少年をスカウトする。
エグジーの父親は、自分の命と引き換えにハリーを救ったスパイだった。
恩義を感じるハリーは、エグジーをスパイにすべく教育する。
町のダニのような暴力的継父に母親を支配され、家庭が崩壊しているエグジーは、「失うものなど何もない」と、ハリーの勧誘を受け入れる。
『アタック・ザ・ブロック』でも描かれていましたが、ロンドンって治安が悪くて不良だらけなんですよね。
公営住宅に住むエグジーの荒れた私生活も生々しい。








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エリートスパイになれるのは一人。
育成プログラムで仲間を蹴落としていかなければならない。
エグジーの一番のライバルであるロキシー(ソフィー・クックソン)は可愛い。
エグジーはライバルであるロキシーと友情を育んでいく。








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スパイの指導教官マーリン(マーク・ストロング)
世界で2番目にカッコいいハゲ(汗)マーク・ストロングが、厳しくも人間味のある教官を好演。
このマーリンが後半は大活躍。








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なぜか「チームワークを育む」という名目で、各受験者に犬が与えられる(爆)
エグジーはね、このパグを撃ち殺せなかった為に最後の一人に残れないんですよね。
ソコが凄くいい。
エグジーに銃を向けられたパグの眼差し(涙)・・・。











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劇中のセリフでも語れるんですが、スパイ映画は悪役が魅力的でなければならない。
この作品の悪役、IT長者のリッチモンド(サミュエル・L・ジャクソン)と、秘書で切れる刃が足であるガゼル(ソフィア・ブテラ)のコンビは最強。



ハイっ1
ここからネタバレします。
観覧に注意してください。












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私ね、コリン・ファースの作品は数本見てるんですが、あんまり良いとは思ってなかった(汗)・・・。
ところがこの作品のコリン・ファースを見て、初めてカッコいいと思った矢先、中盤すぎでコリン・ファース演じるハリーはあっさり殺されるんですよね〈爆汗)・・・。
高級英国スーツもろとも引き継いだエグジーが、後半悪を倒すべく奮闘する。







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序盤に登場するマーク・ハミルも笑ってまうんですが、エリートスパイ組織のトップを演じたマイケル・ケインもナイスでした。

マシュー・ヴォーンという監督さんはギミックとか音楽の使い方に至るまですべてが上手いんですが、結局はね、人が何に心を動かされるか?という部分で、痒いところに手が届く語り口が凄く魅力的なんですよね。
一人前のエリートスパイになったエグジーが、ハリー直伝のやり方で最後に向かっていった相手は誰だったか?
“ソコ”が凄くいい。凄くわかる。








『巨大生物の島』




前記事から続く、“1970年代の愛おしい珍作”シリーズ第3弾(汗)・・・。
1977年公開の、けっこう私が好きな作品を紹介します。



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『巨大生物の島』、チラシとパンフです。
どちらのデザインもナイスですよね・・・。





『巨大生物の島』
解説:HG・ウェルズの『神々の糧』を下敷にしたSF動物パニック映画。離島を舞台に、地面から湧いた謎の滋養液を飲んで巨大化した蜂、芋虫、鶏そして鼠が人間を襲う。
 


 
 
これはね、私が子供のときに、水野晴郎さんが解説をしていたテレビの「水曜ロードショー」で見たと思います。私が幼かったので、そのヴィジュアルに衝撃を受けました。
(同時期にテレビで見た、ミミズが凶暴化した『スクワーム』という映画も強烈やったな)
 
休暇を利用して離れ島にやってきたモーガンと仲間たち。しかし、森に入ったモーガンの仲間は大きく腫れ上がった姿で死体となる。(実はでっかい蜂に刺されて死んだ)
農場に助けを求めたモーガンは、人間ほどの大きさのある鶏に襲われる。
あらゆる生物が巨大化した島で、モーガンは生き残る為に戦う事になる・・・というお話。
シンプルなお話を、特殊撮影マテックス808方式という技術を用いて、徹底的にヴィジュアルで見せるこの作品、娯楽映画というより見世物として大変面白い。
 
1977年公開のこの作品、いかにも70年代というメッセージの伝え方が愛おしい(笑)・・・。
実は巨大になった虫や生物たち、人間が家畜の成長を異常に促進させる為に試作した薬品を食べたからという原因があり、根底には、自然破壊がこれ以上進むと、神様から思いもかけないしっぺ返しをされるというメッセージが込められている。
 
どんなにくだらない映画でも、重箱の隅をそこまでほじくるかという勢いで無理やり褒めていた水野晴郎さん(超爆)・・・。
水野さんはこの作品だって、「これは我々人類への警鐘を鳴らす作品ではないでしょうか」と褒めてた(そんな水野さんの優しい映画解説、私は大好きだった)
やはり表現が自由だった70年代のこういう作品群を多感な時に私はたくさん見て熱狂した世代なので、今でもB級ゲテモノ作品に猛烈に惹かれるんでしょうね・・・。





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もう単純に、生物が巨大化した島でのサバイバル映画で、上映時間も90分ない。
実写の動物をうまく処理しているので、誇張が小さい分リアルなんですよね。
グロ担当に蜂や芋虫を使っているところも怪奇色を強めている。





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後半は巨大化したネズミの大群と人間の攻防なんですが、ネズミが可愛いから、ショットガンで撃たれるのがかわいそうに見える。
1960年代に、日本の大映が同じようにネズミを使った『大群獣ネズラ』という作品を撮ろうと試みたんですが、失敗して制作中止になった。
理由は、ネズミがまったく芝居をしてくれない事と(爆)、撮影の為に大量に仕入れたネズミから、これまた大量のダニが発生したからだそうです。
それを考えると、訳のわからん新方式で撮影された『巨大生物の島』のヴィジュアルはよく出来ていると思いますよ。






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ヒロインを演じたパメラ・フランクリンさんは、『ヘルハウス』での不運な霊媒師役が印象的ですよね。





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主人公のアメフト選手モーガンを演じたマージョ・ゴートナー。
私、この人はこの作品が最初で、たくましいヒーローのイメージやったんですよ。
コレの後にリバイバル公開で『大地震』でのマージョ・ゴートナーを見たら、地震のどさくさに紛れてレイプ未遂や虐殺をする傭兵を演じていて、ギャップにビビったね。

この作品の監督であるバート・I・ゴードンという人のフィルモグラフィを見ると、SFの分野で巨大なモノばっかり撮ってる。
しかし、私が過去記事で紹介した『マッドボンバー』なんかも撮ってる社会派の作家でもある。そういう部分がこの作品の面白さにも活かされていました。
この作品のラスト、“神々の食物”と名付けられた薬品の残りが川を下り、食物連鎖で人間にたどり着くという描写は、地震による原発事故で、今だに海に放射能を垂れ流して汚染している日本の現状と凄くダブる。


最後にオマケ。
『テンタクルズ』の記事で初めての方からコメントをいただいたんですが、公開当時の名古屋で『テンタクルズ』を見たと。
偶然、資料を調べていたら、私の所持する『テンタクルズ』のチラシが名古屋のチラシやったんですよね。
資料としてアップしておきます。




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『テンタクルズ』のチラシ裏面。
同時上映の『ザ・スーパーカー』にタイアップした抽選ラッキーナンバー入りですわ。
ちなみに、この記事の『巨大生物の島』のチラシも名古屋版で、同じ「中日シネラマ劇場」での公開になってます(ちなみに同時上映は『F1グランプリ』)
大都市では70mm公開された『巨大生物の島』、大スクリーンで見たら違った迫力のある作品やったと思います。







 


『君が生きた証』

本日はシネリーブル梅田で久々に映画のハシゴしてきました。
この記事では午後から鑑賞した作品を紹介します。


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『君が生きた証』のチラシとリーフレットです。



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本日のシネリーブル梅田の様子です。
このシネコンには自転車でいつも行きます。今朝もむちゃくちゃ寒かったですわ。
『君が生きた証』という作品、大阪では本日から公開。




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パンフです。





『君が生きた証』


解説:『ファーゴ』などで独特の存在感を放つ名優ウィリアム・H・メイシーの初監督作。銃乱射事件で死んだ息子の遺(のこ)した楽曲を自らが歌っていこうとする父親と、その曲に心打たれたミュージシャン志望の青年が、音楽を通じて再生していくさまを描く。主演のビリー・クラダップは、彼とバンドを組む青年役のアントン・イェルチンと一緒に、実際に歌とギター演奏を披露。そのほか『スプリング・ブレイカーズ』などのセレーナ・ゴメス、メイシー監督の妻フェリシティ・ハフマンらが脇を固める。


 


あらすじ:銃乱射事件で息子がこの世を去りすさんだ生活を送るサム(ビリー・クラダップ)は、別れた妻から息子が遺(のこ)した自作曲のデモCDを渡される。その曲を聴き息子のことを何も知らなかったことに気付いたサムは、遺品のギターを手に息子の曲を場末のライブバーで演奏する。その演奏に魅了された青年のクエンティン(アントン・イェルチン)はサムを説得し、年の離れた2人でバンドを結成するが……。


 


 


 


 1990年代の大傑作映画『ブギーナイツ』の劇中、人前でもどこでも他人とセックスする妻に悩まされ、遂には妻を射殺し、自分も自殺するという映画プロデューサーを演じていたのがウィリアム・H・メイシー。
おもろい俳優さんが登場したと、当時私は強い印象を持ったものです。
以後、名バイプレーヤーとして活躍するウィリアム・H・メイシーが初監督した『君が生きた証』という作品、とても俳優の初監督作品とは思えないほどの素晴らしい作品でした。


 大きな契約をまとめた宣伝マンのサムは、祝杯をあげようと大学生の息子ジョシュを呼び出す。
ジョシュは大学の寮で作曲活動に夢中になっている青年。
ジョシュに約束をすっぽかされたサムは、息子の大学で銃乱射事件が発生し、ジョシュが帰らぬ人となった事を知る。


その2年後・・・サムは会社を辞め、荒んだボート暮らしをして飲んだくれているんですが、訪ねて来た別れた妻から、生前にジョシュが書き溜めた曲のデモCDを渡される。
息子の曲をギターで爪弾き始めたサムは、場末のライブバーに飛び入り参加し、息子が遺した曲を披露するんですが、それを聴いて魅了されたクェンティンという若者に付きまとわれるうちに、親子ほど年の違うクェンティンの仲間たちとバンドを組む事になるんですよね。


 この作品は語り口が実に巧妙。
息子を亡くした喪失感に苦しむサムは、クェンティンと組んだバンドが人気を獲得して成功していくという過程で、本来なら心が癒されていくはずですよね?
ところがサムは、バンドが成功していく中で、息子が遺した曲を広く世間に披露する事をためらうばかりなんですよ・・・。
サムは人に言えないある事実(秘密)に苦しんでいた・・・というお話です。


 この作品はね、ある意味、息子を救えなかった父親の親心を抉り出した作品で、「どんな事があっても、自分の子供を守って味方してやれるのは親しかおらんやないかい」という作品なんですよ。
一時はバンドで成功しかけたサムが、再び一人になってライブバーで歌うラスト、サムを知る人々は、それまでとは違う心構えでサムの歌を聴いて言葉を失う・・・。
このラストシーンは色んな意味で深く胸に突き刺さってくる・・・。


 [2015年、2月28日、『君が生きた証』、シネリーブル梅田1にて鑑賞]





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仕事で大きな契約を勝ち取ったサム(ビリー・クラダップ)は、大学の寮にいる息子ジョシュをバーに呼び出すんですね。祝杯をあげる為に。
ところが、約束をすっぽかされたサムは、待ち合わせの店のテレビで、ジョシュの大学で銃乱射事件が起きた事を知る。
ジョシュはその事件で帰らぬ人となる。
マスコミに追い回されるサムは、以後酒に溺れるようになります。








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サムは息子を失って2年後、湖に浮かぶボートで自堕落な生活を送っていた。
そこへ別れた妻が来訪し、サムに息子が遺した曲のデモを渡す・・・「あの子が音楽好きなのはあなたの影響だから」と。
最初は拒絶するサムなんですが、曲を聴いて、自分がいかに息子の心を知らなかったのかと思い知らされる。
息子の曲を理解し始めたサムは、ライブバーの飛び入り演奏で息子の曲を披露。
その曲に感動した若者クエンティン(アントン・イェルチン)は、「もっと曲をいろんなところで披露すべき」だと、サムにつきまとうようになる。







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音楽的才能のあるクエンティンは、サムの曲をアレンジする。バンドの必要性を感じたクエンティンは、自分の仲間を強引に誘い、サムとバンドを組むようになるんですね。
ひとりのおっちゃんと若者たちのバンドは、やがて町の人気バンドへ成長していく。






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実はクエンティンという若者はかなり奥手でシャイ。
そんなクエンティンに、まるで父親のように人生訓をたれるサム(笑)・・・。
バンドはイベントに参加し、メジャーデビュー寸前までいくんですが、息子が遺した曲を演奏する事をなぜかサムは拒否し始めるんですよね・・・。



ハイ! ここからネタバレします。
ネタバレに触れないと、この作品の真のテーマを伝えられないから。
観覧に注意してください。




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実はサムの息子ジョシュは、銃乱射事件の加害者だった。
6人の命を奪い、ジョシュ自身も死んでしまった。
息子の死に加え、息子が犯した大きな罪からサムは逃避していたんですよね。
その事実を知ったクエンティンは当然怒り、サムの息子の曲を演奏したくないと言い出す。
バンドを離れて、ようやく息子の犯した罪と向き合う事ができたサムは、ひとりライブバーで飛び入り出演し、息子の罪を告白したうえで、息子の遺した曲を歌う(ここは見ていて痛々しいし、劇中の観客同様、映画を見ている私もなんとも言えない複雑な気持ちになる。でも、それはキツいな、アカンやろと思いながらも、サムの気持ちが伝わってきて泣きそうになった)






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この作品の監督で、自らもライブバーの店長として出演するウィリアム・H・メイシー。
この作品ね、人々の心を揺さぶる素晴らしい曲を書く若者が、どうして無差別殺人という罪を犯してしまったのか?・・・という部分はあえて掘り下げていないんですよね。
この作品は残された人々の再生がテーマですから。

最近も中学生惨殺事件で高校生が逮捕された。
逮捕された子供のバカ親につける薬といえるような映画ですよ。『君が生きた証』という作品は。
生きてる以上、どれだけ重い十字架を背負ってしまったとしても、人は前を向いて歩くしかないというのがこの作品のテーマなんですよね。
そんな人間の再生のお話に大きく音楽が絡んでいるところが作り手のセンスの良さ。
劇中、サムがクエンティンに言います、「人に人生を狂わされるのは辛い。でも、それを人のせいにするのはやめよう。生きてる限りは前を向くことをやめてはいけない」と。
“親心”を感じさせながら、強烈に“贖罪”とは何か?を考えさせてくれる映画でした。


 


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