映画レビュー「か行」

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11月3日は文化の日でもあり、ゴジラの誕生日でもある。
毎年恒例、ゴジラ映画を紹介します。
画像たっぷりのマニアック記事なので、興味ない方はスルーしてください。

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上からポスター2種とパンフ2種です。





『ゴジラ対メカゴジラ』
解説: ゴジラ誕生20周年記念映画
1975年開催予定の沖縄国際海洋博覧会に絡め、沖縄本島を舞台として製作された。沖縄県は2年前の1972年に日本へ返還されたばかりであり、ひときわ注目を集めていた時期に当たる。公開時のキャッチコピーは、「宇宙をとびミサイルを撃ち込む! 全身が武器の凄いゴジラが現れた!」。
 
あらすじ: 沖縄海洋博の工事現場である洞穴から奇妙な壁画と獅子の置物が発見された。建築技師の清水敬介は、現場で知り合った金城冴子を伴って叔父でもある考古学の権威・和倉博士を訪れる。一方、敬介の弟・正彦が玉泉洞で見つけた未知の金属片はスペース・チタニウムだと判明する。やがて壁画の予言通り富士山からゴジラが出現、コンビナートを蹂躙していく。敬介と宮島教授一行はゴジラの後を追うが、そこにもう一匹のゴジラが現れた……。
 
 
私、好きな時代へ行けるなら1974年へ行きたい。
ちょうど長嶋茂雄さんが現役引退されて巨人軍がV10を達成できなかった年で、映画の表現が一番自由で過激な時代。
オカルトにパニックにドラゴンにポルノまでありながら、東映には仁義がないという(超爆)・・・今の私に一番影響を与えた年が1974年頃やろうね。
その年の春休みに“東宝チャンピオン祭り”で公開されたのが、ゴジラ誕生20周年記念映画である『ゴジラ対メカゴジラ』でした。私が小学2年生から3年生に上がる時ですね。
 
当時のゴジラ映画って、旧作のリバイバルを絡めた“東宝チャンピオン祭り”枠の中で、主に春休みに新作を発表していたんですが、1973年に公開された『ゴジラ対メガロ』を見た私は、東宝がターゲットにしているバリバリの子供やのに、「ゴジラがこんなに幼稚な感じの子供向けになって大丈夫かな?」なんて生意気に思っておったよ(汗)・・・。
というのも、私はチャンピオン祭りを通してゴジラの旧作を“大人の映画”だという感覚で見ていましたので。怪獣の登場するSF映画だという感覚ですね。
 
過去記事でも書いたんですが、テレビのウルトラシリーズをはじめとする特撮巨大ヒーローの影響を受けて、『ゴジラ対メガロ』ではジェットジャガーというロボットをゴジラの相棒に登場させていたので、ゴジラ20周年記念映画の悪役がロボットだと聞いても、当時の我々子供のゴジラファンに違和感はなく、むしろ歓迎していましたね。
というのも、その少し前の冬休みのチャンピオン祭りのメイン番組が『キングコングの逆襲』のリバイバル公開で、キングコングの相手役がメカニ・コングというキングコングをロボットにしたカッコいいモノだったから。
事実、後に平成ゴジラシリーズの特撮を手掛ける川北紘一が、ブリキのゴジラのおもちゃを叩いて作り上げたという、発表されたメカゴジラの造形がカッコよすぎて、私のようなゴジラファンは狂喜乱舞。
 
ところがこの作品、家の事情で私は映画館で見れなかったんですわ・・・。
観に行った友人に学校の休み時間の度にすり寄っていって話を聞いて、パンフレットまでもらってね(汗)・・・。
当時は見逃すとテレビ放映を待たなければならなかった。
一年後に、昭和ゴジラシリーズの最終作で、本多猪四郎監督の遺作である『メカゴジラの逆襲』を劇場で見たとき、タイトルバックが『ゴジラ対メカゴジラ』のクライマックスシーンだった。
私はそれがもう嬉しくてたまらんかった事を、昨日の事のように憶えていますわ・・・。





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建築技師の敬介(大門正明)は、沖縄海洋博の建設現場で謎の置物と壁画を発見する。
現場で知り合った考古学者・冴子(田島令子)を伴い、壁画の謎を探る敬介。





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敬介は考古学者の和泉(小泉博)を訪ねる。冴子と和泉は壁画は予言だと説く。
「大空に黒い山が現れる時、大いなる怪獣が現れ、この世を滅ぼさんとする。しかし赤い月が沈み、西から日が昇る時、2頭の怪獣が現れ人々を救う」と・・・。





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この作品はアンギラスの咆哮から始まるんですが、突如現れた味方であるはずのゴジラに口を裂かれてしまうアンギラスという謎の描写がいきなりショッキング。
予言通り現れ暴れる怪獣はゴジラだった。






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敬介と冴子につきまとう自称記者の南原(岸田森)
敬介たちは置物を奪おうとする謎の男に狙われている。
敵なのか味方なのか分からない岸田森さんの役作りは、相変わらず凝っている(笑)・・・。






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ゴジラの前にゴジラが現れた。
最初に現れてアンギラスをやっつけてしまったゴジラは偽ゴジラだった。
遂にサイボーグである姿を現す偽ゴジラ。
謎の宇宙金属を調べていた宮島教授(平田昭彦)は、「メカゴジラ」だと名付ける。
このゴジラ対ゴジラ。メカゴジラ出現シーンは、キングギドラ登場シーンに匹敵する、昭和ゴジラシリーズの名シーンやと思います。
激しい光線と放射能の激突により、壮絶な第一ラウンドは痛み分け。
メカゴジラは故障し、ゴジラは大きな傷を負ってしまう。



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メカゴジラは地球侵略を企むブラックホール第3惑星人の武器だった。
悪い宇宙人を演じた睦五郎さんは、次の『メカゴジラの逆襲』でもほぼ同じ役で登場(汗)・・・。
『メカゴジラの逆襲』はこの人の逆襲でもあるのだよ(笑)・・・。




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ゴジラが傷を癒している間に頑張るのが、予言の謎を追う地球人。
置物を使い、沖縄伝説の怪獣キングシーサーを呼び覚ます島の長老(今福正雄)と那美(ベルベラ・リーン)
ここで昭和のムード歌謡全開の那美の歌により目覚めるキングシーサー・・・ハッキリ言って、この一連の場面はもったいぶった割には全然カッコよくない(爆汗)・・・。







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こいつ!
再び暴れ出したメカゴジラを迎え撃つ、甦った伝説の怪獣キングシーサー!
最初こそメカゴジラの光線を右目で受けて左目で撃ち返すという、全盛期のムーディー勝山みたいな受け流し攻撃で笑いをとるんですが(爆)、基本、キングシーサーはむっちゃ弱いんですよね(笑)
傷を癒し参戦したゴジラの背中に隠れてメカゴジラの攻撃をかわすキングシーサー(笑)
そのヘタレぶりにより逆に人気が出たという、まさに伝説の怪獣だった。






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実は南原、宇宙人の正体を追うインターポールの捜査官だった。
捕らえられた宮島教授と協力して、ブラックホール星人をやっつける。
宇宙人の本当の姿が猿人なのは、当時流行っていた『猿の惑星』シリーズの影響か?






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1971年の『ゴジラ対ヘドラ』以降のゴジラって、侵略者である怪獣から地球を守るために血だらけになって戦うんですよね。
ソコがまた映像表現として1970年代らしい。
でも、バックの音楽が佐藤勝さんで、あの黒澤明監督の『用心棒』テイストのズンドコ調なので暗く悲壮にならないんですよね。




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ヒロインを演じた田島令子さんは声優としても有名。
自治会とかPТAとかに必ずひとりはいるタイプの美人ですよね(笑)・・・。
私にとって大門正明さんって、この作品とデビュー作の『遊び』の2本で十分という感じ。
ちょうどこの作品の頃、大門さんは強風のため静岡に4時間も止まった新幹線の中で、後の妻になる女性と隣合わせになったそうです。
職業が俳優だと言えば胡散臭く思われるから、後日、後の奥様になる人を連れてこの作品を見たそうですよ。
ちなみに大門さんと田島さんは同い年で同じ劇団の同期。
大門さんいわく、田島さんには油断しているとよく叱咤されたと(笑)・・・。






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ゴジラ誕生20周年記念映画として気合いを入れたのかどうかは知りませんが、中盤までのサスペンスフルな人間ドラマ部分と、特撮怪獣映画部分のバランスが久しぶりに良く、面白い映画でした。
監督は本多猪四郎さんと並んで、昭和40年代の東宝特撮映画を支えた福田純さん。

この映画の魅力を牽引したのは、やはり“全身が武器”というメカゴジラのキャラクターのカッコ良さ。
スタッフから、「そこまでめんどくさい事やるのかよ?」と皮肉を言われたという、虹色に輝くメカゴジラの光線。
ビームの乱舞と称された特撮は低予算ながら圧巻でした。
















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『高慢と偏見とゾンビ』、チラシと関西版新聞広告です。





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本日のTOHOシネマズなんば(別館スクリーン12)の様子です。
やはりミナミは外国人観光客ばっか。
マシで千日前通りがワキガ臭いほどなんですよね・・・。



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A4パンフ、定価720円です。






『高慢と偏見とゾンビ』
解説:イギリスを舞台にした恋愛小説の名作「高慢と偏見」とゾンビを融合させ、ベストセラーになった原作を実写化したアクション。ゾンビと戦う日々を送るヒロインが大富豪の騎士と出会い、高慢な彼と嫌々ながらも共闘し、心を開いていく姿を描く。監督は『きみがくれた未来』などのバー・スティアーズ。出演は、『シンデレラ』などのリリー・ジェームズと『コントロール』などのサム・ライリーら。古典とゾンビの調和と、スタイリッシュなアクションにくぎ付け。
 
あらすじ:18世紀のイギリスで、謎のウイルスが原因で大量のゾンビが出現し、人々を襲撃するという事件が発生。田舎で生活しているベネット家の、エリザベス(リリー・ジェームズ)ら5人姉妹はカンフーを駆使してゾンビと戦う毎日を過ごしていた。ある日、エリザベスは大富豪の騎士であるダーシー(サム・ライリー)に出会うも、高慢な振る舞いに嫌気が差す。やがて、二人は共に戦うことになるが……。
 
 
 
タイトルにゾンビとあるので条件反射で見てしもたんですが(汗)・・・。
これは18世紀のイギリスを舞台にしたアメリカ映画。
 
田舎町で暮らすベネット家の5人姉妹は、オカンの強い希望もあって玉の輿に乗ることに血眼になっている。
そこへ資産家のビングリーが近郊に引っ越してきて、5人姉妹はさっそく資産家の舞踏会へ参加して自分たちを売り込む。
ビングリーはベネット家の長女ジェインと惹かれあうんですが、次女で勝気なエリザベスもビングリーの親友で富豪の騎士ダーシーにお互い一目惚れ・・・なんですが、表面はクールに装っている。
後日、親友の為に心無い発言と態度を見せるダーシーに、エリザベスは大きく失望する。
(エリザベスの独白で気づいたんですが、そういうダーシーの上から目線が高慢らしい)


ところがですね、そんなエリザベスとダーシーは、恋愛感情以外に大いに認め合う部分があり、ボタンを掛け違えたまま交流が続いていくんですね。
それはなぜかと言うと、町には普通にゾンビがいるから(超爆)・・・。
エリザベスは中国で拳法を習得したうえに剣の腕も達者でめちゃくちゃ強く、対するダーシーも強力なゾンビハンターだから、武闘派として互いを認め合っていく(笑)・・・。
 
そうなんですよ・・・恋愛小説にゾンビを投入してみました・・・というだけの映画(爆汗)・・・。
 
この作品ね、『処女の生血』と『アダムス・ファミリー』をチャンポンにしたような冒頭はあきらかにゴシックホラー・コメディの調子で、むちゃくちゃ面白いんですよね。
『高慢と偏見』より、『コーマンと変態』もアリかな?という良質の化学反応が期待できたんですが、話が進むほどシリアスなお話になって、面白さがどんどん削ぎ落とされていった(爆汗)・・・。

要はイギリス特有の階級差別を下敷きにした恋愛物語ですわ・・・『高慢と偏見』は。
家柄などを重視して恋愛感情に無理やり蓋をしてしまい、意地まで張ってどうしましょうゾンビマンさん・・・みたいに擦り寄られてもやね、「俺はプライドで見栄を張る高慢より、むき出しのコーマンのほうがええわ」なんて言われへんやん(汗)・・・そんな私も高慢になるの?・・・それは偏見やで〜みたいな(汗)・・・。
もうしゃあないからゾンビ混ぜとけや・・・の混ぜ具合が、鍋底焦げとんねん(汗)・・・。
 
この作品のゾンビの立ち位置が可哀想。狂犬病の野良犬みたいな扱いやもん・・・。
 
[2016年、9月30日、『高慢と偏見とゾンビ』、TOHOシネマズなんば・別館スクリーン12にて鑑賞]
 




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18世紀、ロンドン北の田舎町で暮らすベネット家の5姉妹は、中国で学んだ少林寺拳法と剣の稽古に余念がない。
なぜなら、一世紀にも及び疫病とゾンビが流行っているから(爆)・・・。
この作品のゾンビさんたち、少し森の中に迷い込んだりすると、普通に徘徊してる(汗)
存在感は完全に野良犬ですわ・・・。
ひとり紺色のドレスに身を包む次女のエリザベス(リリー・ジェームズ)はむちゃくちゃ武闘派なんです。





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そんな田舎町に資産家の若者ビングリー(ダグラス・ブース)が引っ越してくる。
玉の輿に乗る事を夢見る5姉妹は、さっそくビングリー主催の舞踏会へ参加する。





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ビングリーはベネット家の長女ジェインに興味を持つんですが、ビングリーの親友ダーシー(サム・ライリー)は、家柄の事を含めてベネット家を卑下するような暴言を吐いてしまう。
その高慢な態度に勝気なエリザベスは落胆してしまうんですが、二人は第一印象では激しく惹かれあっているんですよね。

この作品、序盤は誰が主役なのかわからない状態で進むんですが、大富豪にして凄腕の剣豪であるダーシーのゾンビ退治のシーンから幕を開ける。
“死肉を喰らうハエ”を使ったゾンビ退治、後のエリザベスのカンフーギャグのネタふりになってる。






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この作品に登場するゾンビたち、かなり知能が高く、傷んでなけれなハエを使って見分けなければならないほど普通の人の中に溶け込んで演技できるという、ホンマに疫病扱いなんですよね・・・。
だからパロディ要素として美味しいのに、シリアスに埋没させられて消化不良気味でもったいない。






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恋愛玉の輿大作戦に、色んな男たちとゾンビが絡むこの物語は、人物相関図からしてかなり複雑。
結局はシリアスになって、冒頭で提示した最高の化学反応が単なるツカミで終わってるから残念。
エリザベスを演じたリリー・ジェームズという女優さん、『シンデレラ』に出てたらしいですが、5姉妹を並べて映した時に強いオーラが出ていてカッコいいんですよね。
誤解を解きながら求婚するダーシーを演じたサム・ライリーをボコボコにするシーンの回し蹴りには惚れた(笑)・・・。

まとまりにこれだけ欠ける作品も珍しいんやけど、監督さんは『きみがくれた未来』のバー・スティアーズ。
私、『きみがくれた未来』という作品は凄く良かった。
この監督さんはメロドラマの方が良いわ。この作品も中盤以降はメロドラマやし。
予想外やったのか、お気楽メロドラマに困惑した私のようなオッサンたちは、エンドロールも見ずにエレベーターでゾンビのような顔(爆)・・・。
ハッキリいって、グロ描写も無いに等しいし、女性向きの映画ですね。



『後妻業の女』



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『後妻業の女』チラシと関西版新聞広告です。




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本日の大阪ステーションシティシネマ(スクリーン1)の様子です。
『後妻業の女』、朝一番の回から7割以上が埋まる大盛況。
週末の昼以降なら席確保が難しい感じの好調スタートでした。
8月はとにかく観たい映画がなくて、約一か月ぶりの映画鑑賞になりました。





『後妻業の女』


解説:直木賞作家・黒川博行のベストセラー小説を基に、独り身の高齢男性の後妻におさまりその資産を狙う女を中心に、欲にとりつかれた人々が織り成す群像劇。『愛の流刑地』などの鶴橋康夫監督がメガホンを取り、現代社会に潜む危うさを、ユーモアを交えて活写する。ヒロインにはさまざまな鶴橋監督作品に出演していきた大竹しのぶ、彼女と組んで孤独な老人を食い物にしていく結婚相談所所長に、『必死剣 鳥刺し』などの豊川悦司。さらに永瀬正敏、尾野真千子、笑福亭鶴瓶ら実力派キャストが脇を固める。


 


あらすじ:妻に先立たれた中瀬耕造(津川雅彦)は、婚活パーティーで年下の女性・小夜子(大竹しのぶ)と出会う。やがて病に倒れた耕造は他界し、後妻におさまった小夜子から公式証書遺言状を見せられた娘の中瀬朋美(尾野真千子)は、遺産は全て小夜子に渡り遺族には一切残らないと知らされる。父の死に疑念を抱く朋美は探偵の本多(永瀬正敏)を雇い、小夜子の身辺を調査するが……。


 


 


 


先日、これからの日本を背負って立つ、日本初の女性総理大臣になるのではないか?と言われる無能な政治家が、同じ政党のトップをマスコミの前で「つまらない男」と斬り捨てた(爆)・・・。
言われた方が気にしないというのでブラックユーモアで終わったけど、私が力のある政治家なら、言われた表で受け流し、裏で手を回してそんな女性政治家は木っ端みじんに抹殺します。
今回『後妻業の女』という作品を見て、上記のような発想しかできない私は自分自身をつくづく「つまらない男」だと思い知らされたわけなんですが、“金のない人間”がつまらないんだというブラックな発想のこの映画は、“金と色と欲”に目がない人たちの正直な強欲さを地に足をつけて見せてくれているから、当然、死ぬほどおもろいわけですよ。


 婚活パーティーに参加する資産家を狙う“後妻業の女”小夜子は、後妻として資産家の最期を看取ると、遺産をすべて自分のものにするプロの詐欺師。
婚活パーティーを企画する結婚相談所の所長である柏木とグルなんですね。
なかなかくたばらないターゲットの耕造を、しびれを切らして殺してしまった小夜子と柏木が、同じ罪を重ねるのはそれが初めてではない。
公正証書遺言書を盾に、耕造の遺産を独り占めする小夜子のやり方に怒り狂った耕造の娘の朋美は、探偵の本多を雇い、小夜子の身辺を調査する・・・。


 この映画、犯罪劇の中に凄く勉強になる部分も描かれていて、こういう後妻業の犯罪が近年実際に増えているというから凄いし、立派な連続殺人がなぜ発覚しないのか?という部分がリアルで怖い・・・う〜ん・・・なるほど(汗)・・・。


意地汚い人間の高揚感をこれほどまでに愛おしく滑稽に描いた映画ってあったかな?
私の通路横にいたおばさんの笑いが止まらなくなって壊れてしまったほどの痛快娯楽映画です。


 「右を見てください。大阪の街です。左を見てください。大阪の街です。恋の街大阪」と笑顔をふりまくトヨエツ。
「次行こ」と作品を締めた大竹しのぶ。
これぞまさにラーメンさながらの大阪ブラックという傑作ペテン師映画ですわ。
ターゲット鶴瓶のチンコを見て、「通天閣やと思ったら、スカイツリーや」というセリフを前面に出した予告編にも座布団あげて(笑)・・・。


 


[2016年、8月27日、『後妻業の女』、大阪ステーションシティシネマ・スクリーン1にて鑑賞]


 
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舞台は大阪。
中盤までは、“後妻業の女”小夜子(大竹しのぶ)と結婚相談所所長・柏木(豊川悦司)の悪賢い詐欺の手口がコミカルに描かれる。
この作品の二人の大阪弁は方言として素晴らしく重要。
ただトヨエツは、部分的に大阪弁で、ナレーションが標準語なのが惜しい。
小夜子に父親の遺産を独占された娘・朋美を演じた、関西出身の尾野真千子も久々にハマリ役でめっちゃ良かった。






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中盤以降は朋美に雇われた探偵・本多(永瀬正敏)の活躍がメインになるんですが、この本多、最初は渋くて誠実な探偵と思いきや、欲につられて面白く脱線していく(笑)・・・。
動物病院での永瀬正敏と柄本明のからみは超最高!




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この作品、印象に残るシーンが多い。
この焼き肉店での大竹しのぶと尾野真千子のバトルシーンは元義理の親子喧嘩としてクソリアル。




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コレ、こいつ、小夜子の荒れた息子を演じた風間俊介。こいつがいちいちヘタレで最高!
あの映画史に残る『仁義なき戦い』の名セリフ、「狙われるより狙う方が強いんじゃ」を軽トラに乗ったお前が言うな(超爆)・・・。
こいつが大竹しのぶに、「オカン、また俺を見捨てるんか?」って何度もいう度に私は笑えた。







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この群像劇、強烈な個性の各登場人物がみんなスモーカーで、禁煙してる人や喫煙者は猛烈にタバコが恋しくなると思う。
「罪悪感がまったくなく、どこで覚えたのかは知らないが、軽快にツイストまで踊れる」という小夜子を演じた大竹しのぶがね、声のトーンを下げた役作りで熱演。最高やったね。

お金持ちが余生を豊かに過ごす為に婚活し、そこへ付けこんで後妻におさまる小夜子はね、男たちの娘に、「父のどこに惹かれたんですか?」と聞かれ、「私はこの人の最期を看取ってあげたい」と、実に素直に答える。
これから結婚してまだ死んでもいない男の事を(超爆)・・・。
しかも、死期を待ちきれなくて、柏木と共謀して内縁の資産家たちを殺してしまうんですが、それまでは男に寄り添い最期を看取る事には違いない・・・という部分が実に重要ポイントなんですね。
資産家の男たちのある意味希望を小夜子は叶えていて、その家族たちは資産家たちを実は放置して孤独に追い込んでいるという背景を無視できない。
つまり、資産家をとりまく遺産を相続すべき身内がファミリーを大事にしていれば、資産家も婚活なんてしなくて済むという事なんですよね。
莫大な財産を築いた人のお金は、所詮その人の気持ち次第で自由・・・その人が決めるという部分で、詐欺師とはいえ、後妻業の女も大変じゃという部分が深くてあっぱれなんですよね。







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チラシと初公開時の関西版新聞広告です。





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本日の大阪ステーションシティシネマ(スクリーン7)の様子です。
『午後の遺言状』、殆どのお客さんがお年寄りなのは仕方ないんですが私の隣に座ったおばさん、事故レベルで酷かった。映画がよりリアルに感じられる気がしたから私は我慢したけど・・・。
(完全に頭おかしいレベルのおばさん、酷すぎるのであえて書きません)







『午後の遺言状』
解説:老女優が避暑に訪れた先で過ごすひと夏を描いて、生きることの意味を問う人間ドラマ。監督は名匠・新藤兼人。杉村春子と共演した夫人の乙羽信子は本作が遺作となった。夏、蓼科の別荘に避暑にやってきた老女優、蓉子。彼女をその別荘で迎えるのは農婦の豊子。もう30年もの間続いてきた光景だ。言葉は乱暴だが、仕事はきっちりこなす豊子に蓉子は信頼を寄せている。そして、今年の夏もいつも以上にいろいろなことが彼女たちを待っていた。
 
 
 
多くの俳優さんが目標にしたとされる新劇女優・杉村春子。
映画でも『東京物語』なんかで有名ですよね。
杉村さんがどれくらい大物なのかと言うと、杉村さんは黒澤明監督の『赤ひげ』という作品で強欲ババぁを演じ、賄い婦たちに大根で殴られるという役だった(超爆)・・・。
しかし、賄い婦役の女優さんたちが遠慮して杉村さんをどうしても本気で殴れなかった為、撮影に用意された大根がすべてなくなったという(汗)・・・。
 
『午後の遺言状』という作品、名匠・新藤兼人監督がその杉村春子を迎えて撮った、“老人の、老人による、老人の為の映画”(笑)・・・。
 
芝居に命をかけている老女優、蓉子は、毎年夏になると長野県の別荘へ避暑にやってくる。
別荘を管理しているのは地元の農婦・豊子。
別荘にやって来た蓉子、着いた途端から喋りまくる(汗)・・・で、豊子も前の年までいた農家の男が自殺したなんてネタを投入するから、喋るだけで飽き足らず、自殺した男が用意していたという棺桶に乗せる石まで川へ拾いにいく(この石がラストカットを締めくくる)
 
そんな豊子が迎える蓉子の夏が静かに描かれるだけでは老人や見る者の脳波に刺激がなさすぎるので、新藤監督は3つの大きな爆弾を物語に放り込むんですね。
その①・・・別荘に、蓉子のかつての新劇仲間だった牛国登美江が、夫の藤八郎と共に訪ねてくるんですが、登美江は深刻な痴ほう症を患っている。そんな夫婦を快く迎える蓉子。
 
その②・・・脱獄したピストル強盗が別荘の4人を襲い、逮捕に協力した登美江が警察に表彰される(爆)・・・。
 
その③・・・牛国夫婦が別荘を去った後、豊子は長年隠していた秘密を蓉子に打ち明け、時を同じくして、牛国夫婦が自殺したというニュースが別荘に知らされる・・・。
 
この作品はズバリ、“老いるという事”を、当時80代だった新藤監督が描いたもの。
とても悲しい面、若さの延長でしかないという情熱、だからこそ素晴らしいという人生観。
それらをですね、凄く落ち着いたユーモアを全編に湛えて見せてくれる。
劇中、効果的に使用された小道具のひとつがタバコ・・・。
「先は短いんだから、やりたい事があるなら控えなさい」と蓉子に言ってた豊子が、秘密を打ち明けるときに初めて蓉子の前で吸うタバコ・・・「もう怖いものなんてなんにもないから」って(爆)・・・。
杉村春子さんと乙羽信子さんのふたりだから可能だった後半の絡み、どれだけの老人が勇気をもらったか、私は想像できる。
とても夏を感じさせてくれる映画としても楽しめました。
 
[2016年、7月3日、『午後の遺言状』、大阪ステーションシティシネマ・スクリーン7にて鑑賞]




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新劇女優の蓉子(杉村春子)は、毎年長野県の高原にある別荘に避暑にやってくる。
あまりに忙しい都会での生活から解放されてリフレッシュするのが目的のハズなんですが、とにかくよく人を使い、よくしゃべる。
そのまま宇宙旅行に行けるぐらいに達者やねん(笑)・・・。





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別荘を管理するのは地元の農婦・豊子(乙羽信子)
豊子はいきなり自殺した農夫が石を持っていたという話を蓉子にするもんだから、興味を持った蓉子は自分用に大きな石を拾ってくる。
結局、別荘に来ても忙しい蓉子(笑)・・・。






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かつての劇団仲間だった牛国登美江(朝霧鏡子)が、夫(観世榮夫)と共に蓉子の別荘を訪ねる。
登美江は痴呆症の為、会いたがっていた蓉子と再会することで、夫は登美江の症状が回復するのではと考えた。
快く登美江を迎え入れる蓉子。
そこからは4人での奇妙な別荘暮らしが描かれる。





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唐突に現れる強盗。
ゲートボールをしていた老人を襲い逮捕・脱走した男は、蓉子の事を、「正真正銘のババぁ」だと言い捨てて再逮捕される(爆)・・・。
私的に意外だったのは、新藤兼人監督って、小さいギャグを積み重ねて確実に笑いをとるんですよね。
(場内のあちこちで爆笑がおきてた)
この作品、テーマは重いんですが、作風はとてもユーモラスなのが特徴。






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豊子が「目に入れても痛くない」という、高齢で産んだ娘あけみ(瀬尾智美)
この女優さん、ものすごく微妙な感じなんですが、脱ぎっぷりがいい。
ヘアヌードを見せてくれます。
あけみは物語の鍵を握る重要人物なんです。






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この牛国夫妻のエピソードは凄く悲しい。
一昨日かな、老人痴呆症にはローズマリーの香りが効果的とかテレビで言ってた。
(ホンマかどうかしらんよ(汗)・・・)






ハイっ!
ここからネタバレします。
観覧には注意してください。






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牛国夫妻が去ったあと、豊子は蓉子に、「あけみはあなたの夫との間に生まれた子」だと、過去の秘密を告白するんですよね。
「舞台に必死で夫を放置したあなたが悪い。私は愛し合った結果だから後悔していない」と居直る豊子に蓉子はタジタジ。
そこからは不思議なことに、蓉子と豊子の間に本当の友情のようなものが芽生えていくんですね。
そんな時に牛国夫婦の入水自殺のニュースを聞いた蓉子は、牛国夫妻が放浪した足取りを辿りたいと申し出る。
杉村春子さんって、普通に話す口調が少し高圧的なので、意地の悪い人に見えるんですが、根が男っぽいというか、異常なまでにサバサバしているので、軽く言ってる事にも重みやユーモアを感じる事ができる。
やはり唯一無二の存在だと思いました。






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数々の名作を共に発表してきた、新藤兼人・乙羽信子夫妻。
乙羽さんといえば、京塚昌子さんと並んで、私の世代だと“お母さん女優”という印象なんですが、意外とね、“女は生涯現役なのよ”というオーラを出す人なんですよね。
この作品でもそのオーラが活きていました。
乙羽さん、この作品撮影時は末期がんで、撮影が終わった後の1994年12月に70歳で亡くなった。
この作品は1995年公開なんですが、杉村春子さんも2年後に亡くなっています。

蓉子が「大事に置いといて」と言った石を、豊子が捨てるラストが意味深でとてもいい。






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チラシとパンフです。
この記事は『ゴーストバスターズ』内容案内にはなっておりません。
資料編としてお楽しみください。





『ゴーストバスターズ』


解説:1980年代を代表するメガヒット作である、ホラーコメディーの傑作。超常現象を専門とする研究者たちがお化け退治ビジネスを始め、スリリングで抱腹絶倒な活躍を繰り広げる。監督は『ジュニア』、『抱きたいカンケイ』などのアイヴァン・ライトマン。『ロスト・イン・トランスレーション』などのビル・マーレイ、『ブルース・ブラザース』などのダン・エイクロイド、『エイリアン』シリーズなどのシガーニー・ウィーヴァーら、実力派が共演。にぎやかな物語はもちろん、SFXを駆使して創造された幽霊のユニークな造形も見もの。


 


あらすじ:ピーター(ビル・マーレイ)、レイモンド(ダン・エイクロイド)、イゴン(ハロルド・ライミス)は、ゴーストバスターズを名乗って幽霊退治業をスタートさせる。次々と幽霊を退治して注目を浴び有名になっていくゴーストバスターズ。一方、門の神ズールと鍵の神ビンツが人間の体を利用して融合を果たそうとしており、これが実現すると悪魔が世界を支配する危機的状況に陥ってしまうのだが……。


 


 


 


1984年(昭和59年)の年末、お正月映画の目玉は“3G決戦”と呼ばれた。
昭和ゴジラシリーズを終えて以来、約10年ぶりに東宝が新作を発表した『ゴジラ』
スピルバーグが制作し、ジョー・ダンテ監督が手がけた、『グレムリン』
そして、その年全米でメガヒットした、『ゴーストバスターズ』の3作。
当時の私は『ゴジラ』以外はまったく興味がなく、また『ゴジラ』しか劇場で見ていない。
3作はヒットしたんですが、やはり東京では日本劇場、大阪では北野劇場で公開された『ゴーストバスターズ』の人気は凄かったですね。


 
“おどろおどろしい”という言葉を英語にすると何になるんでしょうか?
多分、発音してみるとカッコいい響きなんじゃないでしょうか・・・。


私、『ポルターガイスト』という作品を見たときに、欧米のお化けの描き方に凄く違和感をおぼえましてね(よく考えると『ポルターガイスト』はまだおどろおどろしい感じがあったほうです。汚い水の中にどんだけガイコツあんねん・・・みたいなね)・・・。
幽霊が姿をハッキリ現し攻撃なんかしてくるモンスターなんですよね・・・特にアメリカ製は(笑)・・・。日本のお化けのおどろおどろしさがない。
日本なんかだと妖怪になるんですが、妖怪と幽霊は日本では違うとされています。
でね、幽霊退治を描いたという『ゴーストバスターズ』の宣材の可愛いデザインを見たとき、私は、「そうきたか。いかにもアメリカ。その発想は日本にはないわ」と思いましたわ・・・。


CG全盛期の今、『ゴーストバスターズ』みたいな映画が主流ですもんね。
考えてみたら、『ゴーストバスターズ』という映画が後のハリウッド映画に与えた影響は大きいと思いますわ。







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ダン・エイクロイド、ハロルド・ライミス、ビル・マーレイ、お馴染みの三人の役者に加え、黒人のアーニー・ハドソンは好きな俳優でした。
『エイリアン』以降、しばらくくすぶっていたシガニー・ウィーバーの出演は嬉しかった。






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私は公開後にテレビで見たんですが、公開時に満員の劇場で見たという女性の話を聞かせてもらった事がある。
『ゴーストバスターズ』といえばマシュマロマン。
マシュマロマンが攻撃されて痛がったとき、劇場の女性たちから、「かわいい〜!」とか「かわいそう〜!」という悲鳴のような声があちこちからあがったと(爆)・・・。

『ゴーストバスターズ』といえばコレですよね。
レイ・パーカー・ジュニアの主題歌。
これを聴くと、当時を知る人は80年代に飛べる(笑)・・・。
 



そして歴史は繰り返される・・・。




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今年の夏も“G”の激突だ。



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