ここから本文です
「仕方がない」!「やむをえない」!だけでは、政治は動かない、一人でも発言していくことだ!真実 を本音の言葉でずばりと言うブログ!

書庫全体表示

白川方明日銀総裁の5年の任期が終了する。

後任人事問題が重要事項として浮上している。

英語を話せるとか話せないとか、枝葉の議論が横行している。

英語を話せる人が英語を話せることの重要性を論じるならまだ理解できるが、
英語を話せない人がこの点を問題にしてもまったく説得力がない。

「英語を話せるようになりたい」という本人の希望を述べているのだと推察す
るが、このことが日銀総裁にふさわしい人物であるかどうかを測る尺度になる
はずもない。

英語を話す優秀でない人と、英語を話さない優秀な人のどちらが良いかと言え
ば、英語を話さない優秀な人が良いに決まっている。

言語の問題はあらゆる手段で解消可能だが、本人の能力の問題は解消不能だか
らだ。

日銀の総裁に就任する人物なら、英語を話せる前に、普通の漢字を読める日本
語能力が必要であることも言うまでもない。



日銀総裁に必要な能力は、第一に金融政策に関する正しく深い学識である。

金融政策の本質を正しく、深く理解する人でなければ日銀総裁の職は務まらな
い。

この点について言えば、財務省出身者の99%は失格である。

財務省の幹部経験者の大半は法学部出身で、国家公務員試験の法律職か行政職
で採用された人々である。行政や法律の専門家ではあっても金融政策の専門家
ではない。

大蔵省、財務省出身者でも、野口悠紀雄氏や榊原英資氏などのように経済学者
として十分な学識と見識を有する人物は存在する。しかし、その比率は1%に
も満たない。

財務次官経験者であっても、指揮官としては優れていても、金融政策に関する
正確な知識と学識、見識は持ち合わせていない。



日銀総裁に就任する人物として求められる第二の資質は、売国者でないこと
だ。

売国者ではない愛国者であることが必要だ。

まして、自分の納税額を減らすために、1月1日の所在地を外国にして、地方
税の支払いを免れるような納税忌避行為を繰り返し行うような人物は、まずこ
の要件に適合しない。

竹中平蔵氏は2001年から2006年にかけて小泉政権で経財相や郵政民営
化相などの職に就いたが、その実績には重大な疑問符が付けられている。

政策運営は失態の連続であったが、そのなかでも看過できない重大な問題がい
くつもある。そのなかから、三つだけ取り出してみる。

りそな処理、郵政民営化、かんぽの宿、の三つだ。

いずれもが、「売国政策」と呼ばざるを得ない内容を含んでいる。



りそな処理については、拙著『日本の独立』(飛鳥新社)をご高読賜りたい。


2003年5月17日、日経新聞は「りそな実質国有化」の報道を行った。

「実質国有化」とは「一時国有化」とは違う。「一時国有化」は破綻処理で、
当該企業の経営責任を問うものだが、「実質国有化」は「救済」である。正し
い日本語を使うなら、「一時国有化」は「破たん処理」であり、「実質国有
化」は「救済」である。

2001年4月の小泉政権発足から2003年5月にかけて、日本経済は奈落
の底に転落した。小泉政権下で竹中氏が実行した経済政策の失敗により、日本
経済が崩壊したのである。

株価は半値に暴落した。暴落を加速させたのは竹中氏の「大銀行破たんも辞さ
ぬ」との政策方針だった。

金融恐慌も発生しうるとの見通しが広がり、株価が大暴落した。

ところが、最後の局面で、小泉‐竹中政権はりそな銀行を税金で救済した。

「大銀行は税金で救済する」ことが確認されて株価は大幅反発した。あたりま
えの反応だ。

問題は、この株価暴落と銀行救済による株価反発があらかじめシナリオとして
用意されていた可能性が高いことだ。詳細の説明は省くが、外国資本に利益を
供与するためにこの大きな策謀が実行された疑いが濃厚に存在するのだ。



郵政民営化は米国の要求に沿って小泉‐竹中政権が実行したものだ。細目を決
定するに際して竹中氏は米国保険会社などと20回近くの協議を行っている。
日本国民のための制度改革ではなく、外国資本に利益を供与するための制度改
革だった疑いが濃厚である。

「かんぽの宿」疑惑はブログで徹底的に取り上げたテーマであるので、関連
ページを参照いただきたいが、郵政民営化法の附則にかんぽの宿売却を盛り込
んだのは竹中氏の指示によるものであったことが明らかにされている。

この「かんぽの宿」が政府の規制改革委員会の座長を務めていた宮内氏が率い
るオリックス関連会社に払い下げられようとした。

鳩山邦夫総務相の問題提起によって、払い下げは中止されたが、この疑惑の中
心に竹中平蔵氏が位置している。



第三に、政治から一定の距離を保っている人物であることだ。

特定の政党に深く関与する人物が日銀総裁の職に就くことは望ましいものでな
い。

中央銀行の職責は本来、政治からの独立性を重視するものである。

特定の政党と深くかかわり政治に携わった人物を除外して検討するべきだ。



これらの要件をすべて考慮すると、現在の日銀総裁である白川方明氏に勝る優
れた人材は存在しない。

日本では日銀総裁の再任がないが、米国ではグリーンスパンFRB議長が長期
間在職して、大きな信頼を確立した。

白川氏は年齢もまだ低く、再任されても十分に職責をこなすことができる。

日銀総裁ポストを狙う勢力が懸命に白川総裁批判を展開するが、白川氏が強い
批判にさらされる理由は存在しない。

政治の劣化が日銀総裁人事までをも歪めてしまう現実は、とてつもない国民の
利益の喪失を生み出す。



現在、円安傾向が進行しているが、この局面で外貨準備高を減少させるべき
だ。

日本政府は1.3兆ドルもの外貨準備を保有している。

日本政府は米国国債を買い続けてきた。

その残高が1.3兆ドルに達している。

この米国国債を購入するために投下した資金は、2007年を基準としても1
50兆円である。

ところが、ドルが値下がりして、1ドル=80円時点では、米国国債の時価総
額が100兆円に減少した。

わずか4年間で50兆円もの為替評価損が発生した。

財政赤字が深刻だと言い、国民に巨大増税を強制しようというときに、政府が
外国為替投機を行って、4年間に50兆円もの損失を発生させたのだ。

新聞一面トップに巨大な見出しを付けて報じなければならない巨大損失であ
る。



ところが、日本の御用メディアは、この問題を一切報道しない。

日本政府は米国国債を購入し続けてきた。

米国国債を購入するとは、米国政府にお金を貸すということだ。

問題は、貸したお金を返してもらったことが一度もないという点にある。

国債は満期が来れば資金が返済されるはずだが、満期が到来した資金は、別の
国債購入に振り替えられ、日本政府は償還金を手にしたことがない。

お金を貸して返してもらわないなら、これは「あげた」と同義になる。



1995年に橋本龍太郎首相が、「米国国債を売りたいとの衝動に駆られるこ
とがある」と発言して大騒ぎになった。

分かりやすく言うと、「(米国に)貸したお金を返してもらいたいとの衝動に
かられることがある」と発言したわけだ。

この発言が大問題になって、その後、これに類する発言を行うことはタブーに
なった。

つまり、米国は日本にお金を返す考えがないのである。

米国は日本政府が購入した米国国債代金について、「借りた」と思っていない
のだ。「もらった」としか考えていない。

日本政府が「返してくれ」と発言することを許さない構えなのだ。



尖閣や竹島で騒ぎ立てる石原慎太郎氏などは、「センカク」だの「タケシマ」
と絶叫する暇があったら、米国に「カネを返せ」と迫るべきだろう。

石原氏などは、中国や韓国に対しては偉そうな態度を示すが、相手が米国にな
ると何も言えなくなる。

「TPP参加反対」などと小さな声で言っていたが、米国から恫喝されると同
時に、「TPP参加賛成」に主張を変えたことでも、このことは証明済みだ。

日本政府による米国国債購入は、日本が米国に支払う上納金、みかじめ料であ
る。米国は日本をゆすって、カツアゲしているわけだ。



こうした理不尽な現実を日本の主権者が正さなくてはならない。

日本は変動相場制を採用しているから、為替市場の変動は、本来、為替市場に
委ねるとの立場を取っている。

したがって、特定の為替レートを守るための為替介入自体が、本来は否定され
るべき行為なのだ。

それでも、短期的に為替レートが乱高下するようなときには、過度の変動を回
避するために介入することは考え得る。ただし、その場合、行き過ぎた為替変
動が是正された局面で、反対売買を行って、外貨保有残高を減少させるべきで
ある。

外貨を保有すると、為替レート変動で為替差損が生まれる可能性がある。

損失は国民の負担になるから、政府の行動は国民負担を発生させないために保
守的であるべきなのだ。



円高が進行する際に、日本政府は為替市場で円売り・ドル買いの為替介入を大
規模に行ってきた。

1ドル=78円から1ドル=85円のレンジでドルを大量に購入したはずだ。

円安=ドル高の進行で、現在、1ドル=89円近辺にまでドルが値上がりして
いる。

この水準で購入したドルを売却すれば、為替益を獲得することができる。

したがって、日本政府は現在のような局面で、ひそかにドル資産を売却するべ
きなのだ。



米国では政府の外貨購入について、議会が常に厳しい監視の目を光らせてい
る。

この米国には、為替介入について基本的な「掟」が存在する。

それは、

「儲かる介入は良い介入、損する介入は悪い介入」

というものだ。

議会は国民に損失を与える政府の行動を許さない。

その精神を具体的に表現したのが上述の「掟」である。



日本では4年で50兆円の損失を発生させても、これがニュースとして報道さ
れることもない。

民間の運用会社では1000億円の損失発生で、天地を揺るがす大ニュースと
して報道するのに、財務省による50兆円の損失は記事にもしないのだ。

このような現状を是正してゆかなくてはならない。

その第一歩として、現在の円安・ドル高局面で、日本政府保有の米国国債の残
高を減少させることを検討するべきだ。

米国が苦情を示すかも知れないが、これは日本の主権に属する事項である。

日本政府が購入した米国国債を日本政府の判断で売却することすらできないな
ら、もう独立国の看板は下ろすしかない。



日本国民も、日本が米国に100兆円、200兆円の上納金を納めなければな
らない理由が存在しないことを認識して、政府に対する圧力を強めなければな
らない。

中央銀行の職務のなかに、国民の利益に深くかかわる事項が多く存在する。

日本国民の利益ではなく、米国の利益を基準に行動するような人間が日銀総裁
の地位に就くことの恐ろしさを私たち国民は知らなくてはならない。

英語を話さない人間よりも、国や国民を売り渡す人間の方がはるかにたちが悪
いことを私たちは正しく認識する必要がある。

※上記、有料メルマガ版第461号上草一秀の『知られざる真実』よ

転載元転載元: ぐう、ちゃんの一言!!

本文はここまでですこのページの先頭へ
みんなの更新記事