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「仕方がない」!「やむをえない」!だけでは、政治は動かない、一人でも発言していくことだ!真実 を本音の言葉でずばりと言うブログ!

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10月1日に安倍首相が消費税増税を2014年4月に実施することを公表し
た。

消費税の税率が現行の5%から8%に引き上げられる。

消費税増税の問題は、2009年8月30日の総選挙以降、常に、国政の中心
に位置付けられてきたテーマである。

論点になってきたことは、「消費税増税の前にやるべきことがある」というこ
とだった。

2009年7月14日、および2009年8月15日の野田佳彦氏演説、およ
び2009年8月11日の岡田克也氏演説が、その内容を的確に言い表してい
る。

1.2009年7月14日野田佳彦氏衆院本会議討論演説

http://goo.gl/5OlF8

2.2009年8月15日野田佳彦氏街頭演説

http://www.youtube.com/watch?v=y-oG4PEPeGo

3.2009年8月11日岡田克也氏街頭演説

http://nicoviewer.net/sm13731857

時間が経過して、これらの発言内容が風化してしまっているが、消費税増税論
議の原点にこの問題がある。



野田氏は、演説1で次のように述べた。

「私どもの調査によって、ことしの五月に、平成十九年度のお金の使い方でわ
かったことがあります。二万五千人の国家公務員OBが四千五百の法人に天下
りをし、その四千五百法人に十二兆一千億円の血税が流れていることがわかり
ました。その前の年には、十二兆六千億円の血税が流れていることがわかりま
した。消費税五%分のお金です。これだけの税金に、一言で言えば、シロアリ
が群がっている構図があるんです。そのシロアリを退治して、働きアリの政治
を実現しなければならないのです。

天下りをなくし、わたりをなくしていくという国民の声に全くこた
えない麻生政権は、不信任に値します。」

野田氏は、演説2で次のように述べた。

「天下りを許さないわたりを許さない。それを徹底してゆきたいと思います。

消費税1%分は二兆五千億円です。十二兆六千億円ということは、消費税5%
ということです。消費税5%分の皆さんの税金に、天下り法人がぶら下がって
いる。シロアリがたかっているんです。それなのに、シロアリを退治しない
で、今度は消費税引き上げるんですか?

鳩山さんが四年間消費税を引き上げないと言ったのは、そこなんです。シロア
リを退治して、天下り法人をなくして、天下りをなくす。そこから始めなけれ
ば、消費税を引き上げる話はおかしいんです。」



また、岡田克也氏は「私達の魂がこもったマニフェスト」演説3のなかで、次
のように述べた。

「財源がないという批判もある。私たちは、208兆円ある一般会計と特別会
計、このなかで、約9兆円の金を作り出すと言っている。

与党はそんなことできっこないと言う。できっこないのは与党だ。彼らは自分
たちができないからできないと言っている。私たちはそれをやる。

一から制度を見直せばできるんです、みなさん!」

私たちは、野田佳彦氏と岡田克也氏が演説で述べた内容を風化させることな
く、しっかり心に刻んでおかねばならない。
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民主党幹部は、2009年8月30日の総選挙に際して、これらのことを明言
した。

天下りとワタリを中心に、財政支出の無駄を切る。

これをやり切らぬうちは、消費税増税を許さない。

これが、三つの演説が示す内容である。

主権者国民はどう反応したか。

主権者国民は、消費税増税の法律を用意した麻生太郎政権を否定し、「シロア
リ退治なき消費税増税を認めない」として鳩山由紀夫民主党を全面的に支持
し、その選挙結果として鳩山由紀夫内閣が誕生したのである。

ところが、鳩山由紀夫内閣が既得権益勢力の激しい攻撃によって倒された。

クーデターを首謀した一人である菅直人氏は、2010年7月11日の参院選
に際して、突然、消費税率を10%に引き上げる提案を示した。

主権者国民はどう対応したか。

消費税増税を掲げた菅直人政権を否定し、2010年7月11日の参院選で民
主党を惨敗させたのである。



ところが、この選挙結果が存在するなかで、野田佳彦政権は2012年8月1
0日に消費税増税の法律を成立させてしまった。

民主主義の根幹を踏みにじる暴挙であったと言わざるを得ない。

その後に、2度の国政選挙が行われた。

2012年12月16日の総選挙では、民主主義の根本ルールを踏みにじって
成立された消費税増税法の是非が問われねばならなかった。

消費税増税の是非が徹底的に論議され、主権者である国民が判断を示す必要が
あった。

ところが、この選挙では、重要な争点が隠された。

消費税以外にも、原発、TPPの重要問題が存在したが、メディアが争点隠し
の報道を展開したのである。

選挙の争点は、民主党政権を存続させるのか、それとも政権交代を求めるのか
ということにすり替えられた。

また、橋下維新が大宣伝されて、消費税増税を認めないとして民主党を離脱し
て新党を結成した小沢一郎氏を主軸とする議員集団の主張を主権者に届けるこ
とが意図的に排除された。

この選挙で自民党が大勝し、安倍政権が誕生した。

2013年7月21日の参院選でも、重要争点はことごとく隠蔽された。

原発・憲法・TPP・消費税・沖縄が主要争点であったが、メディアはまたし
ても、争点隠しの報道に徹したのである。

最大の焦点は「ねじれの解消」、最大の争点は「アベノミクスの是非」にすり
替えられたのである。

その延長上に、2014年4月の消費税増税実施が差し迫ってきているのであ
る。



官僚機構は、「シロアリ退治」という最重要テーマを握りつぶしている。

その行為に加担しているのが安倍晋三自民党である。

シロアリが繁殖して、主権者が酷税に苦しめられる。

この酷税が不況をもたらすだろう。

これを「悪政不況」と呼ぶ。



消費税増税法には、景気条項が付いていた。

経済状況を見極めて増税実施を決めることが定められている。

とはいえ、その基準はあいまいで、いかなる状況にあろうとも、消費税増税を
断行できる表現になっていた。

2013年4−6月期のGDP成長率は高めの数値になるように仕組まれてい
た。

8月に発表になるこの数値を増税決定に利用することが、あらかじめ計画され
ていたのである。

増税決定の前に、安倍政権は有識者からヒアリングを行うとのセレモニーを実
施した。

舞台回しをしているのは財務省である。

財務省は、だれがどのような意見を保持しているかをすべて調べている。

そのうえで、消費税増税に賛成意見が多数になるように人選し、その人々を集
めて、有識者へのヒアリングと称してメディアに報道させた。

完全な「やらせ」である。
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同時に、財務省は、御用コメンテーターに次の発言をさせた。

「消費税増税を決めなければ、日本の債券が売られ、ドルが売られ、株式が売
られる」

金利安、ドル安、株安の、トリプル安が一気に広がるとの「風説」が流布され
た。

ところが、現実はどうであるか。

安倍首相が消費税増税を発表したのは10月1日だが、日経平均株価は、9月
26日の14,799円をピークに、緩やかな下落基調を示している。

「風説」によれば、消費税増税決定後には、金利低下、円安、株高が広がって
いないとおかしいのである。

ところが、現実には、逆の傾向が示されている。



消費税増税実施は、結論として間違った政策である。

これは、財政構造改革を否定するものではない。

日本が本格的な高齢化社会に突入するに際して、財政構造を抜本的に改革すべ
きことは言うまでもない。

大事なのは、その内容である。

私は、いま消費税増税を行うべきではないとする理由を五つあげている。

第一は、民主主義のルールを踏みにじっていること。この点をすでに述べた。

第二は、消費税増税と一体として実行するはずの、社会保障改革が何も行われ
ていないこと。

第三は、日本財政が危機に直面しているとの財務省の主張が正しくないこと。

第四は、行き過ぎた緊縮財政が深刻な不況を招くそれがあること。

第五は、消費税に重大な欠陥があること。

である。



冒頭に述べたのは、このうち、第一と第二の点に関してである。

天下りやワタリの利権を根絶する一方、社会保障制度は拡充するべきである。

とりわけ、医療に関する社会保障制度が、急激に圧縮される方向に改定されつ
つある。

まさに、社会保障制度の根幹を破壊する行為であると言わざるを得ない。

高額療養費制度、難病に苦しむ人々の負担軽減策が切り刻まれようとしてい
る。

将来的に、日本の医療制度において、貧富の格差が強烈に導入されることにな
る、その方向がくっきりと示され始めている。

政府支出の大半は無駄の塊である。

排除できる政府支出は無限に広がっている。

この政府支出は。そのすべてが、官僚機構・利権政治屋・利権事業者の利権そ
のものなのである。

これらの利権支出が温存される一方で、社会保障制度が切り刻まれ、そのうえ
で、消費税増税が強行実施される。

これほど、不当で不正な経済政策はない。



第三の論点である日本財政が危機に直面していないことは、財務省自身が20
02年に格付機関に意見書を提示していることにもよく表れている。

第五の論点は、消費税の負担者が消費者ではなく、零細事業者になるケースが
広範に存在することである。

これは、税制の根幹を歪める問題であり、放置することは許されない。

消費税増税を価格に転嫁できない零細事業者の税負担が著しく過大になるので
ある。
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そして、もうひとつの重大問題がある。

第四の論点である。

2014年度の財政緊縮策が、消費税増税にとどまらないことが極めて重要な
のである。

2012年度末に策定された13兆円の補正予算。

この実施は2013年にずれ込んでいる。

したがって、2014年度に、その分が、逆に景気抑圧要因として作用するの
である。

この点が完全に見落とされている。



この意味で、事態の推移は、1996年6月の消費税増税方針閣議決定以降と
類似したものになり始めているように思われる。

経済の停滞が長期化するなかで、行き過ぎた緊縮財政のブレーキは、極めて有
害なものである。

せっかく上向きの経済の流れが生まれ始めたのに、これを破壊してしまえば、
すべての順回転が壊されてしまう。

経済が安定成長軌道に移行しなければ、財政健全化は絶対に実現しない。

その教訓を何度も積み重ねているのに、また、同じ過ちを繰り返しつつある。

元凶は財務省で、首相の最大の任務は、財務省の過ちをいさめ、財務省を抑え
て適正な経済政策を実行することである。

残念ながら、安倍首相はその力量を発揮していない。
 
 
 
※有料メルマガ版第711号植草一秀の『知られざる真実』2013年11月7日より「転載」
 

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転載元転載元: ぐう、ちゃんの一言!!

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