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「植草一秀の『知られざる真実』」

                             2014/11/05

    いま消費税再増税を検討する愚かしさ

               第1002号

   ウェブで読む:http://foomii.com/00050/2014110511443323744
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消費税再増税を巡る攻防が激しさを増してきた。

誰と誰の攻防か。

それは、財務省と官邸の攻防である。

2014年を総括し、2015年を展望する拙著

『日本の奈落』(ビジネス社)を上梓した。

http://goo.gl/48NaoQ

これからの経済金融変動を読み抜くための基礎事項について解説している。

株式投資の極意も掲載している。

巻末掲載の参考銘柄では、すでに株価が急騰している銘柄が多数存在する。

2015年の経済展望のカギを握る最重要問題は、言うまでもなく消費税再増
税問題である。

維新、みんな、生活の野党3党は、消費税率10%への引上げを延期する消費
税増税凍結法案を11月4日、衆議院に提出した。

日本経済新聞はこの記事を最小で伝えたが、同紙のスタンスを象徴している。

日本消費税増税推進新聞と化している。

財務省に媚を売る御用新聞に成り下がっては、経済の真実を知りたい読者の要
望には応えられないだろう。



安倍政権は消費税再増税の判断を行うに際して、

「点検会合」

を開始した。

11月4、13、14、17、18日の5日間開催される。

出席者は経済学者、エコノミスト、経済界、労働界などの45名。

メディアは、早速第1回会合での賛成者と反対者の人数を比較するが、まった
くナンセンスだ。

なぜなら、事務局はあらかじめ、誰がどのような意見を有しているのかを調べ
たうえで人選しているからだ。

賛成45、反対0

にメンバーを構成することもできるし、

賛成0、反対45

にメンバーを構成することもできる。

どのようにも操作可能なのだ。

事務局を仕切るのは言うまでもない。財務省である。

財務省はTPRと称する活動を実施している。

TAXのPRを略してTPRと呼ぶ。

PRと表現すると聞こえが良いが、実態は言論統制プロジェクトである。

消費税増税反対者にプレッシャーをかけて、消費税増税賛成者に恩恵を与える
プロジェクトである。

私が大蔵省に在籍した1985年に創設されて、現在まで約30年間活動を継
続している。



財務省は財界、政界、学界の有力者数千名のリストを保持している。

この有力者に消費税増税賛成を強要する。

頑なに抵抗する人物はブラックリストにまとめて掲載する。

このリストをもとにして人選をするのだから、賛成反対の人数比較はまったく
意味がない。

重要なことは、経済学者とエコノミストの大半が、財務省によって意見誘導さ
れていることだ。

多数の学者が大学内での地位向上を図るために、財務省に魂を売る。

御用学者になることによって地位を保全するような者がひしめいているのが学
界の実態である。

エコノミストの大半は財務省支配下の業界に身を置いている。

彼らは中立公正の発言をしない。

これもまた、保身と生計を維持するための方策である。

こうしたメンバーが意見を述べて、消費税増税問題を検討するというのだか
ら、学芸会以下と言わざるを得ない。



消費税増税を凍結するべき理由のうち、最も重要なものは次の三つだ。

第一に、消費税増税が弱肉強食をさらに強めるものであること。

第二に、消費税増税で日本経済が完全に崩壊すること。

第三に、シロアリ退治が何ひとつ行われていないこと。

天下の悪政である。

安倍首相の周辺関係者は、安倍政権を延命させるために、消費税再増税の先送
りを主張している。

理由は歓迎しないが、結果は歓迎する。

安倍晋三氏は持ち前の優柔不断さで悩んでいるようだが、一刻も早く消費税再
増税先送りを決断するべきである。

決断が遅れれば遅れるほど、増税先送り決断の効果は薄れてしまうからだ。



日本銀行が10月31日の政策決定会合で追加金融緩和を決めた。

政策の内容が効果を発揮したのではなく、政策を決定したことが「サプライ
ズ」をもたらした。

為替市場と株式市場に大きな驚きが与えられたのである。

金融緩和を決定した最大の狙いは、消費税再増税への援護射撃であると思われ
る。

また、日銀の総裁、副総裁は、消費者物価上昇率が2年間で前年比2%に達し
なかったら、辞職すると宣言している。

あと半年でその期限が到来する。

消費税増税の影響を除いて、インフレ率が前年比2%に到達するのは困難な情
勢で、辞職を避けるために、手段を選ばなくなったという側面も存在する。

しかし、これは日銀の対応としては百害あって一利なしだ。

日銀は日銀の本文を忘れるべきでない。

通貨価値を維持し、経済の安定、均衡を目指すべきである。

消費税再増税を実現させるために、追加金融緩和で株価を吊り上げるというの
は邪道である。



追加金融緩和で、一時的に円安と株高が進行して、これを援軍に消費税再増税
を決定するなら、事態はたちどころに暗転するだろう。

4月の消費税増税で日本経済は完全に撃墜された。

多くの御用エコノミストと御用学者が、消費税増税の影響は軽微だと主張して
きた。

御用新聞も、何度も「消費税増税の影響軽微」との見出しを掲げてきた。

しかし、これらの御用エコノミスト、御用学者、御用新聞は、完全に敗北し
た。

日本経済は過去最大の落ち込みを経験してしまっているのである。

株価は為替連動で変動しているから、追記金融緩和で為替レートが円安に振れ
ると株価が反発する。

しかし、浮上しているのは株価だけで、経済と国民は取り残されている。



そして何より、税制改革の素性が悪い。

金持ちを優遇して、一般庶民を死の渕に追いやる税制である。

小泉竹中経済政策の延長上にある現在の経済政策は、まさに弱肉強食推進、
「弱い者は死ね」という政策である。

私たちは日本社会を「戦争と弱肉強食の国」にするのか、それとも「平和と共
生の国」にするのか。

その選択が問われている。

さらに、消費税増税を推進する財務省の本性があまりにも醜悪である。

世間は財務官僚を誤解しているが、彼らは「公の利益」で動いていない。

完全に「私の利益」で動いている。

庶民に重税を押し付けて、天下りを排除するどころか、天下りを拡張している
のである。

増えた税収で社会保障を拡充するのではなく、利権公共事業と利権天下り支出
だけを激増させているのである。

社会保障支出は片端から切り込んでいる。



要するに、この国は、根幹から腐っているのである。

この悪い流れを断ち切るには、政権全体を取り換えるしかない。

2009年に政権交代の大業が成就したが、既得権勢力によって新政権は破壊
されてしまい、元の木阿弥どころか、戦前にまで回帰する情勢である。

この悪い流れを断ち切り、政治を刷新する。

そこから始めないと、日本の庶民は浮かばれない。

その政権再交代を主導できるのは、庶民しかいない。

庶民が悪政に立ち向かい、声を発し、行動し、政治を動かすのである。

消費税再増税に怒りの声をぶつけてゆかねばならない。
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