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「仕方がない」!「やむをえない」!だけでは、政治は動かない、一人でも発言していくことだ!真実 を本音の言葉でずばりと言うブログ!

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                   「植草一秀の『知られざる真実』」

                             2015/07/20

有識者委提言公表し直ちに埋立承認を取り消すべし

              第1196号

   ウェブで読む:http://foomii.com/00050/2015072011505427664
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沖縄県による名護市辺野古沿岸部の埋め立て承認に「法律的瑕疵(かし)」が
あったとする検証結果を、県の第三者委員会が報告した。

沖縄県の翁長雄志知事は、5月25日の共同通信のインタビューで、

「米軍普天間飛行場(宜野湾市)の移設先、名護市辺野古沿岸部の前知事によ
る埋め立て承認に関し、有識者委員会から7月上旬に承認取り消しが提言され
れば「取り消すことになる」と明言した」

と報道されている。

「辺野古に基地を造らせない」

というのが知事選における翁長雄志氏の選挙公約である。

「辺野古に基地を造らせない」

という選挙公約を実現するには、仲井真弘多前知事による

「辺野古海岸埋め立て申請の承認」



「取り消す」

ことが必要不可欠である。

このことは、昨年9月10日の菅義偉官房長官の記者会見で明確になってい
る。

菅義偉官房長官は昨年9月10日の記者会見でこう述べた。

「最大の関心は沖縄県が(辺野古沿岸部の)埋め立てを承認するかどうかだっ
た。知事が承認し粛々と工事しており、もう過去の問題だ。争点にはならな
い」

「過去18年間で、県知事も市長も移設賛成の方がいた。そうした経緯の中
で、仲井真知事が埋め立て承認を決定した。そのことで一つの区切りがついて
いる」

沖縄県知事が埋め立て申請を承認したことで、辺野古米軍基地建設問題は「過
去の問題」になったとの認識を示したものである。



したがって、

「辺野古に基地を造らせない」

という公約を実現するには、

1.知事就任後、埋め立て承認を直ちに撤回し、

さらに

2.法的な瑕疵を精査して、埋め立て承認を取り消す

ことが必要である。

安倍政権は辺野古米軍基地建設を強行推進しており、

「辺野古に基地を造らせない」

という公約を守る行動は、

「時間との勝負」

ということになる。



この視点に立つと、翁長雄志氏の「行動の遅さ」は異様である。

昨年の知事選から8ヵ月の時間が経過した。

しかし、いまだに、埋め立て承認の取消はおろか、埋め立て承認の撤回すら実
行されていない。

知事選の過程で、翁長雄志氏はこう述べている。

「まずはこの知事選に勝ち、承認そのものを私たち県民の力で取り消す」(2
014年9月24日付沖縄タイムス)

「法的な瑕疵がなくても、その後の新たな事象で撤回する。県民がノーという
意思を強く示すことが、新たな事象になる」(10月21日政策発表記者会見
=同22日付「しんぶん赤旗」)

つまり、

「埋め立て承認の撤回」

については、知事選の結果を受けて行うことができるとの認識を示したのであ
る。

そして、検証委員会の報告を受けてからの対応については、上記のように5月
25日のインタビューで、

「有識者委員会から7月上旬に承認取り消しが提言されれば「取り消すことに
なる」と明言した

のである。



有識者委員会から

「法的に瑕疵がある」

との報告を受けた以上、直ちに

「埋め立て承認の取消」

を知事権限で行うべきである。

ところが、翁長雄志氏は、7月16日の記者会見で驚くべき発言を示した。

「顧問弁護士の意見を聞くなど、内容についてしっかりと精査し、今後、埋め
立て承認の取り消しを含めてどのように対応することが効果的なのか、慎重に
検討したい」

この発言に対して、翁長氏の「辺野古に基地を造らせない」という公約を信用
して清き一票を投じた沖縄県民は、強い憤りを一気に爆発させるのが普通であ
ろう。

沖縄の各種メディアが、なぜか、こうした当然の県民感情を封じ込めている感
が強い。

翁長雄志氏は、知事選に際して、「埋め立て承認の撤回および取消」を公約と
して明示することを頑強に拒絶した。

2014年10月9日付ブログ記事

「沖縄の主権者必見「翁長雄志氏出馬表明会見」」

http://uekusak.cocolog-nifty.com/blog/2014/10/post-004e.html

に掲載した、翁長氏の知事選出馬会見の模様を再度、しっかりとご確認いただ
きたい。

https://www.youtube.com/watch?v=aZEIXJRXFiY#t=421

の4分45秒〜6分45秒の部分を確認いただきたい。

核心部分である、「埋め立て承認の撤回および取消」を明示しないことを問わ
れて、翁長氏が「逆ギレ」している場面である。

有識者委員会の報告が7月下旬まで先送りされたのは、安保法制の強行可決の
日程を踏まえて、安倍政権に協力したものと推察される。

7月7日付記事で紹介したように、翁長氏の後援会長は、翁長氏の公約を、

「辺野古に基地を造らせない」

ではなく、

「移設反対」

に大幅格下げしている。

翁長雄志知事が沖縄県民を裏切らないことを期待するが、残念ながら、これま
での翁長氏の行動は、

「辺野古に基地を造らせない」

公約を全身全霊で実現するという気迫を感じさせるものにはなっていない。



翁長氏は、

7月16日の記者会見で、

「顧問弁護士の意見を聞くなど、内容についてしっかりと精査し、今後、埋め
立て承認の取り消しを含めてどのように対応することが効果的なのか、慎重に
検討したい」

と述べた。

発言のなかで、なぜ

「慎重に」

の言葉を用いる必要があるのか。

「積極的に」

と発言するなら理解できる。

「慎重に」

という言葉は、通常、「消極的に」対応する場合に用いる言葉である。



知事への就任からすでに7ヵ月以上の時間が流れ去った。

最大の核心は、

「埋め立て承認の検証」

である。

検証を急げば、3ヵ月もあれば結論を示すことは可能だろう。

それを7月下旬まで引っ張った。

そして、提出された報告書を公開もしない。

7月16日の会見で翁長雄志氏は、

「大城委員長から

「私どもからそういった検証してほしいという話があったので、法律的な側面
から公平、公正に瑕疵がないか精査しました」と。

その中で瑕疵があったということになりますが、

「それをもってどうしろということには私たち(第三者委)の立場にありませ
んので、皆様方(県)でそれを参考にしてお考えになってください」

ということでしたので、これからその精査をして、私の公約にどのような形で
関わっていくかについてこれからしっかりとやっていきたいと思っています」

と述べた。

5月25日の発言とは、まったくニュアンスが異なる。

訪米前の5月25日のインタビューにおいては、

「有識者委員会から7月上旬に承認取り消しが提言されれば「取り消すことに
なる」と明言した」

と報じられている。



それが、7月16日の会見では、

「提言は法的な側面の検証に過ぎず」

「これを「参考」にして、県の側(私)が、どのような形で関わっていくかに
ついて」

「これからしっかりとやっていきたい」

の発言に変わっている。

一体、何のために半年以上の時間を費やして作業をしてきたのか。

半年かけて「検証」した結果を受けて、その検証結果を「検証」するというの
は、単なる時間の浪費以外の何者でもない。



辺野古米軍基地建設の工事が進展すればするほど、

「訴えの利益」

ご損なわれることになる。

うがった見方をすれば、そのために、結論提示をできるだけあとずらしている
ということにもなりかねない。

最終的に埋め立て承認の取消を行なっても、法廷闘争で、最終的に敗訴するよ
うに、計画が組まれているとの批判が生じかねなのである。

本当に

「辺野古に基地を造らせない」

公約を全身全霊で守り抜こうとするなら、

知事当選後に、直ちに埋め立て承認を撤回し、

法的瑕疵の検証を3ヵ月程度で完了させ、昨年度末には

「埋め立て承認の取消」

を行い、これに対して国が提訴して、法廷闘争に移る、

といったプロセスを辿っているはずなのである。

これらのプロセスを断行して訪米するなら、訪米の効果も大きくなったと考え
らえる。



翁長雄志氏の後援会長をしている宮城篤実前沖縄県嘉手納町長は、7月5日付
日本経済新聞記事のなかで、

「辺野古への移設を阻止できると思いますか」

の質問に対して、

「相手は国家権力だ。辺野古での工事が完了し、日米で使用を開始するとなっ
たときにそれを止める方法は県にはない。しかし、それで翁長知事が負けたこ
とにはなるとは思わない。知事は権限の範囲内で精いっぱいやればよい」

と述べた。

さらに、

「『この程度は何とかしてほしい。その負担に応えて支援をしましょう』とい
うことで、何らかの妥協点が示される」

とも述べた。

那覇空港の第二滑走路、

西普天間地区に計画されている国際医療拠点

沖縄県本部町へのUSJ誘致。

これらの利益誘導策が辺野古米軍基地建設との取引に使われている。

翁長雄志氏の

「辺野古に基地を造らせない」

がどこまで本気であるのか、今後の動向に対する徹底的な注視が求められてい
る。

翁長氏の姿勢に疑いが強まるなら、そのときには菅原文太さんの言葉が響き渡
ることになるだろう。

「翁長さん、弾はまだ一発残っとるがよ」




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