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「仕方がない」!「やむをえない」!だけでは、政治は動かない、一人でも発言していくことだ!真実 を本音の言葉でずばりと言うブログ!

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                 「植草一秀の『知られざる真実』」

                             2016/11/28

 年金制度を自己崩壊に導く年金カット法案

           第1602号

   ウェブで読む:http://foomii.com/00050/2016112818530336240
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9月26日に召集された臨時国会は会期末が11月30日に定められていた。

この会期が12月14日まで延長されることになった。

政府・与党が28日午後、安倍晋三首相と公明党の山口那津男代表による党首
会談を国会内で開き、この会期延長の方針を決めた。

年金カット法案、TPP批准および関連法案を可決、成立させるための延長で
ある。

また、政府・与党はカジノ法案の審議入りも目指していると伝えられている。

12月15日には、山口県で日露首脳会談が予定されている。

会談は、翌16日に東京でも開催されることが報道されている。

衆院解散については、最近になって与党関係者から否定する発言が増えている
が、この発言を鵜呑みにすることはできない。

日露首脳会談で日露平和条約締結に向けての進展があれば、これをアピールし
て衆院解散・総選挙に突き進む可能性を否定できない。

極めて重要な政治問題が山積するなかで、日本の主権者は、安倍政権のこれ以
上の暴走を容認するべきでない。

衆院総選挙があるなら、安倍政権与党勢力を過半数割れに追い込むべく、しか
るべき対応を直ちに準備する必要がある。

日本の情報空間は、既得権勢力の広報部隊であるマスメディアによって支配、
誘導されている。

したがって、マスメディア情報からは真実が伝わらない。

マスメディアが流す情報をウソを見破り、日本政治を改変することが求められ
ている。



TPPにはルールがある。

そのルールを踏まえた論議が必要である。

何よりも重要なことは、TPPの発効条件である。

TPPは6ヵ国以上の参加国が国内手続きを完了し、かつ、その6ヵ国以上の
国のGDP合計値が交渉参加国のGDP合計の85%を占めなけらば発効しな
い。

域内GDPに占める比率は、米国が60%、日本が17%であるため、日本と
米国のいずれか1ヵ国でも国内手続きを完了しない場合には、TPPは発効し
ない。

「米国抜きのTPP発効」

などの声が上がるが、見当違いの暴論である。

日本はTPPの合意内容を見直さない、と明言している。

そのなかには、当然、TPPの発効条件も含まれる。

したがって、「米国抜きのTPP」は現在の最終合意を踏まえる限り、可能性
がないのである。

これを認めるということは、TPPの内容修正を認めることになり、安倍政権
の国会での答弁と完全に矛盾してしまう。

安倍政権は、

「TPP合意内容の見直しを行わない」

「現在の内容で確定するために日本が批准を急ぐ」

と説明している。

したがって、TPPの発効条件についても、変更の余地はないのである。



こうなると、米国がどう行動するのかが何よりも重大になる。

この点について、トランプ氏の公約は明解である。

大統領選最終局面で、トランプ氏は「有権者との契約」を明示した。

そのなかに、

「大統領就任初日の、TPPからの離脱宣言」

が明記されている。

そして、この点を大統領選終了後、安倍氏と会談を終えて、安倍氏がアルゼン
チンのブエノスアイレスで、

「米国抜きのTPPは意味がない」

ことを強調した直後に、トランプ氏はビデオメッセージで全世界に改めて、

「大統領就任初日の、TPPからの離脱宣言」

を明言した。

トランプ氏が大統領就任初日に、TPP離脱宣言を発する可能性は極めて高い
のが現状だ。

この状況下で、日本がTPP批准を急ぐ理由はない。

しかも、多くの有識者がTPP反対の意思を表明している。

主権者の多数も、拙速批准に反対の意思を表明している。

これを押し通す行動は、民主主義の根幹を踏みにじる暴挙である。

選挙で多数議席を確保しさえすれば、何をやってもいいというわけではない。

選挙の際に主権者に示した公約に反する政策を強行するのは、「詐欺行為」で
ある。

「詐欺政治」、「ペテン政治」の蔓延を放置してよいわけがない。

次の総選挙で、必ず安倍政権を退場させることが何よりも重要になる。



安倍政権は「年金カット法」を強行制定しようとしている。

2007年に安倍政権は年金問題で崩壊した。

「消えた年金」について、そのすべてを明らかにすると強弁して、何もできな
かった。

その安倍政権が、今度は、「年金カット法案」を強行制定しようとしている。

日本の年金制度には根本的な矛盾がある。

それは、年金保険料として納付したお金が、納付した個人に帰ってこない制度
になっていることだ。

保険料として100納付したら、少なくとも年金として100が帰ってくるこ
とが必要だ。

帰ってこないなら、保険料を納める意味がない。

自分で保険料相当分を預金するなり、金庫に保管した方がましだ。

支払う保険料と受け取る年金金額との比率を内部収益率と呼ぶ。

これが1を下回れば、年金に加入する意味がない。

年金に入る意欲、インセンティブを削がれてしまう。

インセンティブ・コンパティビリティ

incentive compatibility

がないと表現される。



年金制度では、このインセンティブ・コンパティビリティが確保されなけれ
ば、自律的に崩壊してしまうと言われる。

加入したら損になる制度に、好き好んで加入する人はいない。

年金制度である以上、この部分を確保することが絶対に必要なのだ。

年金制度が問題視されて、この議論が拡大した。

これが、

年金制度抜本改革

の議論だった。



しかし、現在、年金を受給している世代においては、納付した年金保険料より
も受給する年金額が多いという世代が存在する。

年金制度が確立されて時間が十分に経過していないため、この問題が発生して
いるが、同時に、日本の戦後復興、高度成長に寄与した世代に対する報恩の制
度であるとも言われる。

この問題に加えて、過去に年金給付水準を高く設定したこともあり、年金の積
み立て財源が不足している。

将来年金を受給する世代について、すべての世代において内部収益率が1を上
回る状況を生み出すためには、政府が不足資金を拠出する必要が出てくる。

これを回避するために、「損をする年金制度」の見直しが行われないことに
なった。

自民党が政権に復帰して、この方針が固められたのである。



しかし、この状況では、年金制度はいつでも崩壊し得ることになる。

「損をする世代」が「年金保険料を支払わない」と実力行使に進めば、制度は
崩壊してしまうのである。

これを回避するには、年金保険料支払いを「義務化」するしかなくなる。

「損をする世代」に「年金保険料の拠出」を強制するのである。

これに反する者には、罰則規定も設ける。

こうして、「損をする世代」の保険料納付を国家権力によって強制するのであ
る。

しかし、このとき、この「保険料」はもはや「保険料」ではなくなる。

「税」と化すのである。



ある時点の給付を、ある時点の保険料収入で賄う年金制度を「賦課方式」と呼
ぶ。

これに対して、自分が積み立てた保険料を、老後に年金として受け取る仕組み
を「積み立て方式」と呼ぶ。

「損をしない年金制度」とは、「積み立て方式」による年金制度のことなの
だ。

したがって、年金制度を抜本改革し、積み立て方式に移行させることが必要な
のだ。

ただし、この場合、前述のように、積み立て不足金額を財政資金で賄う必要が
出てくる。

そこで、安倍政権は「積み立て方式」には移行させず、「賦課方式」で突き抜
けようとしているのである。

「賦課方式」では、制度の根幹が、「若い世代がお年寄り世代を支える制度」
だとして、「自分が損したとか、得したとかという発想を超える」ことが提唱
される。

しかし、その実態は、

「若い世代に損をさせて、文句は言わせない」

というものなのだ。



これを完全に確立しようというのが、今回の「年金カット法案」の根本精神で
ある。

こんな法案を十分な審議もせずに、強行制定して良いわけがないのだ。

すべてが、このようなかたちで、民意を無視して進められている。

だからこそ、この政権を退場させなければならないのだ。

虐げられているのは主権者国民なのだ。

メディア情報に惑わされず、真実を見つめ、そして、主権者が連帯して、この
暴政を取り除かなければならないのである。





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