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(前回の続き)
先生は話を終えると部屋を出ていった。
僕はその話を信じることはできなかった。
「神は香織から耳を奪って、そして命までも奪うってのか。もしそうなら俺は神を恨む。」
胸の中からあふれる抑えられない感情と、目から涙がでそうになったが必死にそれをこらえた。
そうして香織のことが気になった僕は、香織がいる病室へと向かった。
僕は香織の病室の前まで行き、静かにドアを開けるとそこにはベッドに横たわる香織がいた。
香織の傍までいくと、それに気付いた香織は目を覚まし、僕の方を見て何か言いたそうな表情をしていた。
僕は携帯電話を香織に渡すと、香織はメールを打ち始めた。
香織[拓人ごめんね。もう大丈夫だから。]
香織の顔には血色がなく白く青ざめていたが、それでも僕に笑顔を見せていた。
拓人:[あやまることないよ。俺の方こそ香織に無理させてごめん。]
僕は香織の顔を見るたびに先生からの話を思い出していた。
こんな感情になるのは初めてだったので僕の心の中は戸惑っていた。
「ガチャ」
すると病室のドアが開き、夫婦らしき40〜50代の二人が慌てて駆けこんできた。
「香織ー!!」
それは香織の父と母だった。
二人は香織の無事を確認すると肩を撫で下ろし、そして香織の父が僕の方を見てこう言った。
父:「君か?香織を連れ回していたのは。」
拓人:「は、はい!はじめまして、東拓人といいます。」
父:「香織とはどういう関係ですか?」
拓人:「い‥いや、ただの友達です・・・。」
父:「まぁいい。君は香織はどういう病気か知っているのか?」
拓人:「は、はい。さっき先生からお話は聞きました…」
父:「そうか。それなら話は早い。今後一切香織には近づかないでもらいたい。香織は普通の子とは違うんだ。」
母:「お父さん、なにもそこまで言わなくても…」
父:「駄目だ!これからもこんなことがあっては困る!出ていってくれないかっ!」
僕はなにも返す言葉がでなかった。
病気のことは知らなかったとはいえ、香織を危険な目にあわせてしまったことは事実。
僕は二人に頭を下げると病室を後にした。
耳の聞こえない香織には今なにが起こっているのか状況がわかってはいなかった。
僕は帰りの車中、一人考え込んでいた。
「俺は香織がどんな病気だろうと、この気持ちは変わらない。
だけど香織にとっての幸せとは一体なんなのだろう。俺では幸せにできないのか!?」
僕は迷っていたんだ。
そして地元まで帰り、同僚に車を返すと、ふとあの公園に行きたくなった。
そして公園に向かう途中、近くのコンビニで普段飲まないビールを2、3本買い、その内の一本を一気に飲み干した。
そして僕は公園に向かい歩きだそうとした時、コンビニの前にいた二人組の男が僕を見て笑っていた。
一人は長髪、もう一人は少し体格のいい坊主頭の男で、二十歳前後ぐらいの若者だった。
僕はイライラしていたせいかそれとも酒が入ったせいかわからなかったが、その二人の男にこう言った。
「おい!なにがおかしいんだ!?」
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誰だかわかるかい?早く続きが読みたいのですがーー!!
2005/4/27(水) 午前 7:38 [ mao ]