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(前回の続き)
僕達はそれからなにもメールをせず、ただ空に上がる花火を見て感動していた。
その時、お互いの手はしっかりと握りあっていた。
ドーン バチバチ
ドーン ドーン バチバチ
見れば見るほど美しい花火。
花火がこんなに綺麗だと感じたのは初めてだった。
日本の花火はどの方向から見ても丸いというのが特徴で世界でも絶賛されているみたいだが、花火の玉は一発大きいので50万はするらしい。
そうすると何千万というお金がこの大会で使われている計算になる。
いったいどこからそんなお金がでてくるんだろうと疑問に思ったりもするが、そんなことは忘れて今は香織との花火を楽しむことにした。
そうして花火の時間はあっという間に終わった。
僕はメールを打った。
拓人:[最高だったなぁ!花火!]
香織は笑顔でメールを返した。
香織:[うん。まだ興奮してるもん!なんかあっという間だったね]
香織の笑顔がそこにはあった。僕は幸せを実感した。
拓人:[たぶん、これから駅の方がすごい混雑すると思うから少し寄り道して散歩でもしよっか?]
香織はそのメールを見ると笑顔でうなずいた。
香織はお母さんに少し遅くなるというメールを送った後、僕達は人込みを抜け、駅のラッシュが終わるまで散歩することにしたんだ。
僕は香織とずっと手を繋いだまま歩いていた。
一度手を離してしまうと次に手を繋ぐタイミングがわからなくなってしまうのが嫌だったので僕達は手を離そうとはしなかったんだ。
僕達は少し歩くと、近くに川があったので、その川の土手を歩くことにした。
その川は都会にしては綺麗な水で散歩するには雰囲気も良い。
ジョギングコースにもなっているみたいで、たまにジョギングをしている人が僕らを追い抜いていった。
すると香織はメールを見せてきた。
香織:[ねー拓人。このブレスレットは、離れてても意志や想いが届くって言ったけど、こんなの無くたって私達の心は繋がっていると思わない?]
僕はメールを返した。
拓人:[うん。俺達には会話がないけど、その代わり他の人よりも心と心は何倍も繋がってるよ。]
香織:[そうだよね。でもそのブレスレットはちゃんと身に付けといてよ!せっかくあげたんだからね。笑]
僕達はそんなやりとりをしながら土手を歩いていると、なにやら先の方で10人ぐらいの若者が酒を飲み、騒いでいる姿があった。
こんな夜に大声で騒ぐ非常識なやつらだと思ったが、その若者達の横に差し掛かったとき、僕達は面倒なことにならないよう、目を合わせず通り過ぎようとした。
するとその中の一人の男が僕達に向かってこう言った。
「おっ!かわいい女連れていいね〜!おれらの相手もしてよ〜!ひゃははっ!」
僕はそんな言葉は聞き流し、そいつらを通り過ぎようとしたその時、一番奥にいた男が僕を見てこう言った。
「あれ?おまえこの前のやつじゃねぇか?」
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スポーツバカだった私は、こういう叙情的な恋愛に全く縁がありませんでした。あこがれますねえ。がんばってください!
2005/5/10(火) 午前 9:37 [ equ*ty*0000**00 ]