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(前回の続き)
「お兄ちゃん・・・ 」
「ねぇ・・ お兄ちゃん起きてよ・・・ 」
「ん、ん〜・・なんだよ〜?」
「なにいってんの?もう学校の時間だよ!」
「もう?・・・・・ああ。わかった。」
「拓人〜! 菜美〜! ご飯できてるから早くこっちにきなさい!時間ないわよ!」
「は〜い」
「早く!お母さん呼んでるからいくよ!」
「いただきまーす」
「もうお兄ちゃん、ちゃんと食べなよ。いっぱい残ってる。」
「もういいよ。ごちそうさま〜。菜美ぐずぐずしてるとおいてくよ。」
「ちょっと待ってよ!菜美も行くー!!」
「いってきまーす」
「ねぇお兄ちゃん!今日の給食カレーだって知ってた?」
「知らないよ。そんなの。」
「冷たい言い方〜。だって菜美カレー大好きなんだもん!だから今日は楽しみ♪」
「ばか。まだカレーでそんな喜んでるの?もう四年生だろ?」
「そんなの関係ないよ〜だ! あっ!!」
「どうした?」
「家に縦笛忘れてきちゃった!」
「菜美はほんとおっちょこちょいだな〜。」
「お兄ちゃん先に行ってて!急いで取ってくるから!」
いっちゃだめだ・・・
「じゃあ、兄ちゃんは先行ってるからな。走って転ぶなよ!」
「うん!」
いっちゃだめだ・・菜美・・・
「あっ。お兄ちゃーーん!!今日はいつもより髪の毛、寝癖すごいよぉー!!笑」
「バカ!声がでかいよ!早く行け!」
「はーい。笑」
菜美・・そっちへいっちゃだめだ・・・
「!?」
キーーー!!!!
「キャーーー!!!!」
ドンッ!!!!
「!?」
「菜美?」
「ねぇ・・菜美!?」
「菜美ーーーーー!!!!」
「・・まさーん?」
「東さーん?」
「!?」
「わかりますかー?東さん。」
「ここは病院ですよ。
やっと目が覚めたみたいですね。
かなりうなされてたみたいですけど。」
気が付けば僕は病院のベッドの上にいた。
「拓人っ!!」
よく見ると看護婦さんの横には僕の母親と、そして香織の姿が見え、香織の目は少し潤んでいた。
すると母が言った。
「ふー。よかったわぁ!意識が戻って。」
「俺・・・・・どれだけ寝てた?」
「20時間ぐらい目を覚まさなかったのよ。
香織さんもずっとついててくれたんだから!
まったくバカだね!心配かけさせて!
そういや・・・さっき菜美の名前呼んでたけど、またあの夢を見たの?」
「・・・」
そのとき香織は僕の顔をじっと見つめていたのだが、僕は香織と目を合わすことはできなかった。
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