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(前回の続き)





♪ピーララリー・・・

翌朝、香織からのメールで僕は目覚めた。
体には昨日の酒がまだ残っていて少し気分が悪かったが、メールが気になった僕はだるい体を起こし携帯を見た。

香織:[おはよ!もうお昼だよぉ!まだ寝てるの?]

この時思ったのだが、香織からメールが入ると、僕はいつも元気がでるんだ。
またこうやって香織のいる生活が待ってると思うと、なにか幸せな気持ちになる。

僕は香織にメールを返した後、行かなければならない場所があったので急いで仕度をした。

僕には決意があると言ったが、一つは香織を守るという決意。
二つ目は会社を辞めるという決意。
そして最後に決意したことがもう一つある。

僕は部屋の中であるものを探し、それを見つけるとそこに書いてある場所へと向かった。


僕は電車に乗り、それに記された住所を頼りにその場所まで行くと、そこには大きな看板が吊してあった。看板には大きくこう書かれてある。

【広田ボクシングジム】

そう、僕はボクシングを始めようと決意したんだ。
強くなって香織にその姿を見せたい。
香織は病気をかかえていながらも介護の仕事を頑張ろうとしている。
僕も何か目標を持って香織と並びたかった。
そして過去に打ち勝つためにも・・・。
それでボクシングを始めようと思ったんだ。
僕が会社を辞めた訳も、迷惑をかけたのも一つの理由だが、体を鍛えるために肉体労働の仕事に変えようと思ったのも理由の一つだった。


僕はそっとジムの扉を開いくと中では大きな声が飛びかっていた。

するとそこには大きなリングと、辺りにはサンドバッグなどの器具が並んでいて、リングの上では(スパーリング)練習試合が行なわれていた。

すると誰かが僕に気づき、近づいて来るとこう言った。

「なんだ!?」

その男はいかにも強そうな体つきで、僕をにらみつけていた。

「あっ ボクシングを始めたくて広田さんに会いにきたんですが・・・」

するとその男は言った。

「そうか。会長なら今試合を見学してるからそこで待っててくれ!」

「は・・はい!」

ジムの中は緊張感に溢れていた。
僕は会長が来るまで、試合を見ることにしたが、その試合はすごい迫力だった。
テレビで何度かボクシングを見たことがあったが、実際、目の前で見るのとは訳が違った。
パンチが当たる音や息を吐く音までも聞こえてくる。
見ている僕の方も緊張感と興奮が伝わってくるんだ。

すると試合が終わり、しばらくするとあのときの中年男・・いや、会長が僕の所へとやってきた。

「おぅ!!あの時の君じゃないかー!!よく来てくれたぁ!」

すると会長は僕をある部屋まで案内した。

「まぁ、座ってよ!」

「失礼します。」

「私はここに来る子には、かならず最初に聞くんだが、なぜボクシング始める気になったんだ?」

僕は会長にボクシングを始めようと思った成り行きをすべて話した。
すると会長が言った。

「そうか。いつかその彼女も連れてくるがいい。
そういや名前は東拓人でよかったのかな?


「はいっ」

「拓人、上着を脱いでみてくれ。」

僕は意味がわからなかったが、会長の言われたままTシャツを脱いだ。

「やっぱりな。思った通りいい体をしとる。
拓人、歳はいくつだ?」

「もう少しで23になります。」

「そうか、まだ遅くない!本気で強くなりたいなら、チャンピオンをめざせ!
私の目が節穴でなければおまえにはセンスがある。
チャンピオンになる素質を持っているよ!」


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