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私は、以前生ものが嫌いで寿司や刺身類は食べられませんでした。
そんな奴に、食品サンプルで寿司を作れと業務命令で言われ
作る事となりました。
この頃は、飲みに行っても刺身他生ものは食べませんでしたので
しっかり実物を見るという事もしませんでした。
なので、最初「いくらの軍艦巻き作れ」と言われてもピンと来なくて
何のこっちゃと思っておりました。
そのくらい寿司の知識がありませんでした。
まあ、一応見本があるので先輩に教えてもらって作る事はできましたが工場長に
最終チェックをお願いしたところ
「魅力がないんだよな」
?????
え?どういうことでしょうか?
「寿司食べないだろ?」と突っ込まれ「何でわかったんですか!」と答えました
「製品に魅力がないんだよ」
厳しいお言葉を頂戴しました。
そしてちょっと落ち込んでいましたが数日後、専務から電話が工場にあって
「今日仕事早く切り上げて、こっちに来てくれ」と言われました。
なんだろう?クビかなぁ?等いらぬ事を想像し浅草合羽橋のお店へ行きました。
「寿司食いにいくぞ」
私にとっては拷問としか思えませんでしたが、上司の命令です。
死ぬ覚悟でお供しました。
専務の車で行きましたので、どの辺りへいったかはわかりませんでしたが
行きつけのお店と言うことは聞いていました。
「なにが食べたい?」と聞かれましたが私は寿司嫌い、何をといわれましても
「わかりません!干瓢巻きください」と答えました。唯一食べられたお寿司ですから。
そうしたら「バカヤロ!団子屋じゃぁねぇんだ!」とすし屋の親方に怒鳴られました。
専務も大笑いで「よし、これから俺の注文したものを残さず食え!さもないと
クビだ」と死刑宣告にも似たありがたいお言葉を頂きました。
親方も「寿司嫌いはでぇ嫌ぇだ!俺の握った寿司を食えねぇってぇんだったら
今日は帰れないようにするからな!」と脅迫じみたお言葉を頂きました。
あのぉ、私お客だよ。
大トロ、中トロ、イカ、エビ、鯛、ハマチ・・・生もののオンパレード
食べましたよ。でも、この時不味いものではないなと思いました。
じゃあ、今までどんな寿司食って嫌いになったんだろう?
訳わからなくなりました。
後で気が付きましたが、お店に値段表がなかったので結構良いすし屋だったのでしょう。
いわゆる「時価」物のお店だったかと・・・
それからは、自分でそういうお店には行きませんでしたが食品サンプルを作っていく上で
目を肥やさないと良いものは作れないと工場長が言っていましたので
旨い店には結構連れて行ってくれました。
それからと言うもの、和食メインで製作していた私も寿司の種類を覚えて
いろいろなお寿司を作りました。
ご飯粒も1粒づつ塩ビで作ったものを用いて、特殊ボンドでご飯粒を
かき混ぜ、ご飯粒を本当の寿司職人のように握って作っていました。
面白いもので、一握りこれぐらいっていう目安が身に付きだいたい同じ量で
同じ大きさで握れるようにもなりました。
生ものの質感を出すのは非常に難しく、色の調合、塗る具合を間違えると
痛んだ寿司ネタみたいになるので気をすごく使いました。
でも、とにかく厳しく叩き込まれたので、今度ミニチュアフードで作る時も
その時の感覚で作れるような気もします。
次回は「芸能人がやってきた!こっちは迷惑」です
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