砂時計の読書日記

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★★★+
塗仏の宴 宴の支度・宴の始末   京極夏彦  講談社 1998.3.
 
 ある元警察官の奇怪な体験、集落が住人ごと消え失せてしまった “真実” を、取材すると事となった小説家・関口巽は、伊豆韮山山中のその地を目差した。
そして人目を憚ることなく伊豆の地で行われた、裸女殺害吊り下げ事件の犯人は関口だったと目撃者は口をそろえ、その身柄は拘束される。
被害者は、折しも伊豆下田に赴いていた織作家の生き残り、茜だった。
茜にも、当時世間を騒がせた猟奇犯罪ことごとくにも関わりがあり、「多分僕がやった」 と告白する関口に捜査陣は・・・
一方では、錬丹、気功、風水、民間道教、仙術、占いと東洋風の胡乱な六つの集団が巷を賑わし、関口、京極堂共に縁ある人々が巻き込まれていた。
眩暈坂を上り、京極堂を訪れる男たちからもたらされる、複雑怪奇な出来事の数々。
ようやく腰を上げ、すべてが収斂すべき場に向かった京極堂を、“宴” の黒幕は待ち受けるのだった。
 
 
長編ミステリィ。
京極堂シリーズ第6弾。
 
2部作となっている本作。
上下巻ではなく宴の支度・宴の始末としているところに、先ず美学を感じ、さらに読了すると相応しさに納得する。
しかしながら内容は、シリーズ最高の複雑さではなかろうか。
まぁ、このシリーズの第6弾に手を出す読者ならば、余計な心配なのだろうが(笑)。
『支度』 に関しては、ホント頭の中は???だらけ、『始末』 でもそれはかなり続く。
関口の殺人容疑以上に、レギュラー陣それぞれに一体何があったのか、行動の意味が分からない。
どの団体と誰がどう繋がってくるのか、何が起こるのか、まったく予想もつかなかった。
何より (関口の殺人容疑は別として) 巷で起きている事に何ひとつ事件らしい事件はなく、犯罪の主体が明確でないのだ。
話に入り込むのは難しかったが、きっと何かあるはずの一念で読み進めた。
が、流石、広げに広げられた大風呂敷はキレイにたたまれる。
これまでのシリーズが、ある意味では本作の布石にさえ思える、京極堂の過去に関わる壮大な大風呂敷だった。
シリーズの根底に繋がりがあったことを、どう受け止めるかが本作の評価になるのかもしれない。
京極堂の過去には興味があるし、これだけの話を収斂させた結末は素晴らしいが、やはり結末に至るまで多少もてあまし気味だった気がする。
一読ではなく、じっくり何度も読むべき作品なのかもしれない。
そうは思うのだが、すぐに再読する気力はちょっとないので、いずれはとしておく。
 
もう一つ、『絡新婦の理』 の生き残り、織作茜までもが再登場するとは思わなかったが、『絡新婦の理』 を思い起こすと、頭脳は明晰なのだろうが佇まいが普通っぽい茜が尚更怖い。
 
 

閉じる コメント(4)

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これはもう全く覚えてないんです…(^_^;)読んだはずなんですけどねー。次の「陰摩羅鬼〜」でも多少覚えているというのに。
98年作というのに驚きました。そっか、もうそんなに経つのか…。

2016/2/9(火) 午前 0:11 [ sinobu ]

集大成的な作品で、そのボリュームに圧倒されましたが、やや大味だったような気も・・・!?
もちろんとても楽しめた記憶はあるのですが^^;
次に読み返すときは、姑獲鳥から全作続けて読んでみたいと思います。

2016/2/9(火) 午前 6:35 [ ワンビート ]

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>sinobuさん
いやこの作品は正直ややこし過ぎました〜
6団体の代表?それぞれが、自分が家族皆殺しをしたと暗示をかけられた家族だったということと、その黒幕が京極堂の元上官という結末しか、実質的な記憶には残らない気がします (^_^;)
この元上官が絡む話が、この後もあるのか気になってます。

2016/2/9(火) 午後 8:58 [ 砂時計 ]

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>ワンビートさん
ラストで韮山に集まったのが互いに皆殺しにしたと思い込んでいる家族だと、京極堂が指摘するまでサッパリ6団体の絡みが分からず、そういう意味では大味だったと思います。
1冊1冊にボリュームがあるこのシリーズがここでこんな繋がりを見せるとは意外で、読み直すべき?無理!と自問自答しました(笑)

2016/2/9(火) 午後 9:05 [ 砂時計 ]


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