砂時計の読書日記

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★★★
薫香のカナピウム    上田 早夕里   文藝春秋   2015.2.
 
 熱帯雨林の地上40メートルの樹上で、世話役に導かれながら集団で暮らす少女たち。
豊かな生態系の豊穣なる匂いを標に樹上を伝い、その補助にモーグという嗅覚の鋭敏な小動物をパートナーとしている。
午後のスコールをシャワーにし、森の恵を享受し、やがて 「巡りの者」 と巡りを合わせる。
しかし、少女が 「巡りの者」 と出会った時、遠くの森で起こり始めた異変が、多くの一族に異動を余儀なくさせていた。
他の一族、そして森の住民を見守り、時に介入してくるテクノロジーをもった 「巨人」 との邂逅。
自分たちのルーツを知った少女たちは、それぞれに旅立ちを選ぶ。
 
林冠の少女たち
巡りを合わせる
パレの日々
巨人と会う
新しい森
 
 
長編SFファンタジー。
 
『華竜の宮』 は海を舞台にしたSF巨編だったが、本作は森が舞台。
人類は、赤道直下の熱帯雨林から徐々に活動範囲を広げ、危機に際して原点回帰という発想だろうか。
   〈ネタバレ〉
ホモ・サピエンスを共通祖先とし、宇宙と林冠との生活に枝分かれした新しい種族、それが森の住民と 「巨人」。
過去、人類滅亡の危機に一度は宇宙に出たが、地球に戻る事を望む者もいた。
意思の疎通が後々も図れるように、人間としての知性を失わせず、なおかつ森に適応させる生体デザインをした森の住民を、宇宙に残った 「巨人」 は “見守る”。
かつての危機と同じ原因が再び兆しを見せ、「巨人」の介入に森の住民たちは・・・
 
これぞSFの醍醐味と言える世界観の構築は素晴らしい。
が、その世界観を伝えるところまでで終わってしまっている気もする。
環境やパートナー生物との関わりあい方など、発展の代償を意識するようになった現代人に、随所で示唆してくる事は多い。
反面、これとはっきりしたテーマが感じられず、
世界観に入り込む、という読み方にはなれなかった。

 

閉じる コメント(2)

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全く存じ上げない作家さんでした。
たまに違う世界も良いですね。
図書館にあるかな〜?

2016/2/28(日) 午前 7:47 LIBRA

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>libraさん
こちらはちょっと辛目の評価になってますが、世界観に引き込まれるSF大作を描かれてます。
ミステリィもありますが、SFが本命だと思ってます (^-^)

2016/2/28(日) 午後 9:17 [ 砂時計 ]


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