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ネオクラシカルメタル(略してネオクラ)とはその名の通り、クラシックと同じコード進行を用いたうえで、そこにギターやキーボードなどの高度な演奏技術を必要とする音楽性である。また、その演奏法をネオクラ奏法という。
さらに、ハーモニックマイナー・スケールやディミニッシュコードを多用したり、バッハやモーツァルト、ヴィヴァルディなどクラシック音楽のフレーズを直接導入するのも、このジャンルの最大の特徴で、クラシックに造詣が深かったり、あるいは楽器経験者でないとCDをなんとなく聴いているだけではどこがネオクラなのかピンとこないジャンルでもあるが、特にピッキング捌きの巧さがギターの速弾きに結びついているといっても過言ではないだろう。
【YNGWIE MALMSTEEN】
この手のジャンルの開拓者。今やへヴィメタルに速弾きは至極当然のようなものだが、1980年代に彼が打ち出して見せた速弾きは、当時、天才ギタリストとして名を轟かせていたSCORPIONSのルドルフ・シェンカーやUFOのマイケル・シェンカーとは次元が違った。ちなみに、俺様キャラとしても知られ、どんなに親切な人とも馴染めない性格であることは有名だが、決して口だけ野郎ではない。
【IMPELLITTERI】
速弾きギターのギネス世界新記録(当時)保持者であるクリス・インペリテリを中心とするバンド。彼のギターの速さは”流れるように”を通り越し、まさに光の速さのよう。ちなみに、彼のリリースする楽曲は時折日本のTV番組でもどこかで流れている。
【ROYAL HUNT】
デンマークの天才キーボード奏者、アンドレ・アンダーセン率いるバンド。プログレの範疇で語られることもあるが、叙情的なメロディを主体としたネオクラを提示するため、特に日本のファンに愛されている。メタルというよりは、むしろよりハードロックらしい音楽を提示するのも特徴。
【RACER X】
MR.BIGに加入する前のポール・ギルバートが結成したバンド。メンバー全員がテクニカルな演奏をすることで知られ、プログレ・メタルに存在するトップクラスのバンドの演奏力と遜色のない演奏を披露することでも有名。おもに1980年代に人気を博したが、1990年に入ると低迷した。
【ALCATRAZZ】
グラハム・ボネット(Vo)、イングヴェイ・マルムスティーン(G)、スティーヴ・ヴァイ(G)など名のあるメンバーで構成されていたことで知られるアメリカ出身バンド。特に、のちにギター・ヒーローとなる人物が在籍していたことが大きい。1987年にいったん解散したが、2007年に再結成している。
【AT VANCE】
オーラフ・レンク率いるドイツのネオクラシカル・メタル・バンド。メロディック・パワー・メタルに近い疾走感を彷彿させることもあってか、ドイツのバンドでありながらSTRATOVARIUSを想起させる場面も少なくない。実際、メンバーはSTRATOVARIUSとの親交が深いことでも有名。
【GOLDEN RESURRECTION】
元NARNIA、DIVINEFIREのクリスチャン・リレグレン(Vo)とREINXEEDのトミー・ヨハンソン(G)を中心に結成されたバンド。もともとネオクラ奏法だけにSTRATOVARIUSのような雰囲気も感じさせる。
【SILVER MOUNTAIN】
【MAJESTIC】
世界最速のキーボード奏者、リチャード・アンダーソン率いるバンド。2枚のアルバムをリリースしているが、知名度の低さも相まって成功には程遠かった。ちなみに、彼がHR/HMに興味を持ったのは、学校の英語の時間に母国の英雄イングヴェイ・マルムスティーンの楽曲を流したことがきっかけだった。
【DIONYSUS】
元SINERGYのロニー・ミラノヴィックと、元NATIONのジョニー・ウリーン(G)とノビー(B)を中心に結成されたバンド。ドイツ人ヴォーカリストのオラフ・ヘイヤーが注目されたが、ジョニー・ウリーン(G)によるネオクラ・プレイもポイントだ。
【IRON MASK】
MAGIC KINGDOMのダッシャン・ペトロッシ(G)が率いるネオクラシカル・メタル・バンド。バンドの中心人物がイングヴェイ・マルムスティーンのコスプレを趣味としているだけに音楽もモロにその手のサウンドを感じさせる。
【RING OF FIRE】
マーク・ボールズ(Vo)、トニー・マカパイン(G)、ヴィタリ・クープリ(Key)という有名なアーティストが集って結成されたバンド。優秀なミュージシャン集団だけにこの手の音楽の中でも演奏力はトップクラス。
…と、ネオクラシカルメタルは魅力のあるバンドが揃っているのが特徴だ。私が特に好きなアーティストに挙げているのがIMPELLITTERIなのだ(プロフィール参照)が、ごく平均的な日本人の感覚であれば聴けないバンド/音楽というのはほとんどないと思われる。90年代HR/HM世代に、メロディック・パワー・メタルとともに最も愛されたジャンルでもある。
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