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メロディアス・ハード・ロックとはその名の通り、オーソドックスなハードロックを下地としてメロディを増量したサウンドを言うのだが、特に日本で”メロハー”と呼ばれているバンドの他に、メロディが魅力のアーティストも取り上げることにする。
【THUNDER】
イギリス・ロンドン出身のメロディアス・ハード・ロック・バンド。いったん解散したものの、2000年に復活。しかし、他のバンドの台頭の影響は否めず、結局2009年バンドは再びお亡くなりに。
【FAIR WARNING】
メロディック・パワー・メタル・ブーム最盛期となっていた90年代のドイツにありながらHELLOWEENとは一線を画す叙情メロディで、特に日本のファンに愛されているため、彼らもMR.BIG同様に「ビッグ・イン・ジャパン」と呼ばれている。NOCTURNAL RITESをマイルドにしたサウンドなだけあって、贅沢なほど溢れだす叙情メロディが涙腺を禁じ得ない。
【DREAMTIDE】
FAIR WARNINGのヘルゲ・エンゲルケ(G)とC・C・ベーレンス(Dr)を中心に結成されたドイツ出身のメロディアス・ハード・ロック・バンド。ギタリストが一人で、その代りにキーボード奏者が存在する。
【KEE OF HEARTS】
FAIR WARNINGのトミー・ハート(Vo)と元EUROPEのキー・マルセロ(G)を中心に結成されたバンド。2016年遅くからアルバムに取り組み始めており、2017年にデビューした。音楽性は北欧の哀愁あるメロハーとジャーマン・タイプのメロディアス・ハード・ロックにアメリカのAORを混ぜ合わせたもの。
【LAST AUTUMN's DREAM】
元FEAR WARNINGのアンディ・マレツェクとスウェーデン人ヴォーカリストのミカエル・アーランドソンを中心に結成されたバンド。音楽性は北欧的な哀愁美がほんのり漂うサウンドを提示している。
【GOTTHARD】
スイス国内史上最も成功を収めたバンドの一つ。アメリカ旅行を満喫していたスティーヴ・リー(Vo)はオートバイを州間高速道路15号線に停車していたところ、そこにスリップしたトレーラーが見事に突っ込んできてオートバイと接触し、跳ね飛ばされたオートバイがスティーヴ・リーに直撃して彼は死去した。現在は新たなヴォーカリストを加入させて活動を継続。
【FIREHOUSE】
アメリカ・ノースカロライナ州出身。アジア諸国での人気が顕著なバンドで、世界的な人気とは程遠いものの、各国で愛されているアーティストでもある。
【HAREM SCAREM】
カナダ・オンタリオ州トロントを拠点に活動するバンド。2008年に解散が発表されたが、2012年に再結成がアナウンスされている。BURRN!のレビュー・ミスによって当時、日本のファンの間で話題にならなかったという悲しい歴史があるが、実のところ、セカンド・アルバム『MOOD SWINGS』はバンド史上最高傑作だといっても過言ではないだろう。
【GRAND ILLUSION】
1986年にアンダース・リドホルム(B, Key)、ピーター・スンデル(Vo)、ペア・スヴェンソン(Vo)、クリスチャン・スンデル(Ds)の4人に、 流動的なサポート・ギタリストの協力を仰ぎながら前身バンドで活動を続け、2枚のアルバムを残した後にバンド名をGRAND ILLUSIONに改名し、2001年にデビュー・アルバムをリリースする。前身バンドと唯一違う彼らの音楽的要素は、メロディにとことんこだわったハード・ポップ・サウンドにあった。
【FIREBIRD】
イングランド・リヴァプール出身のCARCASSを率いたビル・スティアー(Vo&G)率いるバンド。当初はメロデス畑のビル・スティアー(Vo&G)がハードロックを提示したという事実だけで驚いたファンも少なくなく、音楽的には1970年代にあったブルース・ハード・ロックから徐々にメロディ量を増量させていくことに成功する。
【THE POODLES】
北欧スウェーデン出身のバンド。のちにHAMMERFALLに加入するポンタス・ノルグレンが在籍していたことでも有名。
【H.E.A.T】
北欧スウェーデン出身のメンバーから構成されるバンド。AVALONから日本デビューを果たしたいきさつにはEDGUYのトビアス・サメットの仲介が大きいと言われる。
【ZINATRA】
オランダ出身のハード・ポップ・バンド。キラキラしたキーボードがフィーチュアされていることによって特に日本で注目を集めた。
【ROBBY VALENTINE】
LINE、1ST AVENUE、ZINATRAのKey奏者としてマニアには知られていたロバート・ケンペことロビー・ヴァレンタインのソロ・バンド。音楽的にはQUEENの影響を強く受けている。
【VANDENBERG】
オランダのSCORPIONSと呼ばれていたTEASERのギタリストだったエイドリアン・ヴァンデンバーグがTHIN LIZZYのオーディションに落選したため、1982年に結成したバンド。時に欧州的な叙情性を覗かせるのもポイントだ。
【TONE NORUM】
EUROPEのギタリスト、ジョン・ノーラムの実妹。兄が北欧スウェーデンの英雄EUROPEに在籍しているとあってHR/HMマニアの間では影が薄いことも否めないが、ジョーイ・テンペスト(Vo:EUROPE)らの作曲面でのバックアップもあってハードポップにカテゴライズしてもおかしくないほどソフトなサウンドとなっており、本国スウェーデンでは実はEUROPEよりもセールスが大きい。
【MAGNUM】
イングランド・リヴァプール出身バンド。活動期間は長く、音楽的にはプログレッシヴ・ロックも提示しているのが特徴。
【TEN】
1995年にイングランド・マンチェスターで結成されたバンド。トリプル・ギターにKey奏者を含む7人編成という大人数で、特に日本のファンにも愛されている。
【SHY】
AOR風味を彷彿させるイギリス出身のメロディアス・ハード・ロック・バンド。特にトニー・ミルズ(Vo)が一時期TNTに加入したことでも知られている。
【TERRA NOVA】
オランダ出身のメロディアス・ハード・ロック・バンド。当初はHR/HMバンドらしからぬソフトなサウンドとあって多くのファンに愛された。特にビクター・エンタテイメントが青田買いしたためか、日本のファンの間で注目された。
【ZENO】
SCORPIOSの活動で知られるウリ・ジョン・ロート(G)の実弟であるジーノ・ロート(G)率いるドイツ・ハノーファー出身バンド。メンバーはジーノ・ロート(G)、ウレ・リトゲン(B)に加えて、第二期にヴォーカリストがトミー・ハート(Vo)に交代すると、これがのちのFAIR WARNINGの基礎となる。
【HARDLINE】
元JOURNEYのメンバーが中心となって結成されたアメリカ出身バンド。音楽性は典型的なメロディアス・ハード・ロックである。
【KISSIN' DYNAMITE】
ドイツ南部のシュヴァーヴェン出身バンド。ハネス(Vo)とアンデ(G)のブラウン兄弟を中心に結成された。
【ALLNE - LANDE】
マグナス・カールソン(G)を中心にメロディアスなハードロックを演奏する目的として、SYMPHONY Xのラッセル・アレンと、この当時MASTERPLANに在籍していたヨルン・ランデを結集させて起ち上げられたプロジェクト。
【EDEN'S CURSE】
スコットランド出身のベーシスト、ポール・ローグと、アメリカ人ヴォーカリスト、マイケル・エデンを中心に結成された多国籍バンド。近年メロディアス・ハードと呼ばれるバンドの多くがAORや産業ロックと呼ばれるKeyを大々的にフィーチュアしたサウンドであるのに対し、彼らはメタリックと形容してもいいほどのエッジの効いたサウンドが特徴となっている。
【BE THE WOLF】
2000年代初頭の音楽性を想起させるハード・ロック・サウンドで、イタリアらしい豪快さ&テキトーさと、ポップス、ジャズ、カントリー、ヒップホップなど、雑食性も持ち味となっている。BURRN!における2015年度の読者投票にて新人王を獲得。
…などと、このようにメロディアス・ハード・ロックの特徴はメロディが極上のサウンドにあり、とことんメロディにこだわっているところにある。特にズッコケてしまうほど外されるようなことはなく、バンドの個性はもちろん存在するものの、特に”メロハー”という定義から大きくはみ出すことのない一貫した頑固一徹さがこのジャンルの魅力だと言えるであろう。バンド数も意外に多く、日本人好みのサウンドであることから90年代HR/HMマニアの間で好まれるジャンルでもあり、充分に聴き通せる魅力を放っているバンドが多いうえ、若手バンドで期待したいアーティストもいくつか存在する。
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