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DREAMSPACE
ネオクラ/プログレとメロデス/メタルコアによる夢の空間

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最近のBURRN!にてBE THE WOLFのフェデリコ・モンデッリ(Vo&G)によるコラムが連載されていますが、私が高校生ぐらいだった頃にフィンランド出身の叙情派メロディック・パワー・メタル・ブームやイタリアン・メタル・ブームが巻き起こったことがありました。青春を振り返りたいと思います。


● フィンランド/イタリアとドイツのパワー・メタル・サウンドによる大きな違い

メロディック・パワー・メタルと一括りにしている人にとっては、その良さがいつまで経っても分からないからこそ口に出るのだろうが、実はドイツのパワー・メタル・バンドとフィンランド/イタリアのパワー・メタル・バンドのサウンドはかなり違う。それは、よりオーセンティックか、より叙情フレーズを前面に押し出したサウンドかどうかであり、双方は決して同じものではない。

● STRATOVARIUSフォロワーが多い

先述のように叙情フレーズを湛えたパワー・メタル・サウンドであるため、弾きまくりのスタイルが多い。HELLOWEENを聴いていると、耳の肥えたファンであれば派手な速弾きというとソロぐらいのもので、コミカルなメロディやスラッシュ由来の剛直なサウンドが基本路線だが、しかし、イタリアのバンドというとSTRATOVARIUSのようにド派手な演出をし、カラフルでキラキラしたサウンドが多く、ツイン・リード・ギター主体か、もしくはギターの代わりにキーボード奏者がいることが多い。

● 演奏スピードがドイツのバンドと明らかに違う

先述のように弾きまくりのサウンドであるため、ただでさえ速弾きが画期的だった80年代において、その速度を遥かに抜くド派手な速弾きのスタイルによってサウンドを演出した。その多くはイングヴェイ・マルムスティーンが開拓した奏法によるネオクラシカル・スタイルを基調とした音楽性であることが大きな要因である。

● プログレに加えて剛直なサウンドも多い

フィンランドやイタリアというとだいたいプログレ的展開の強いサウンドも少なくないイメージだが、実はスラッシュメタルから派生した剛直でストレートなサウンドを演出するバンドも少なくない。こういったジャーマン・パワー・メタル的なアーティストも2000年代後半まではブームを牽引していた。

● ブームは決して長くないにもかかわらず大物アーティストの大半は生き残った

この手のシーンのブームはだいたい95年〜96年におけるSTRATOVARIUSの躍進から始まり、2003年にDRAGONFORCEがデビューして以降、目立った動きは見せていない。ただ勘違いして欲しくないのが「ブームが短かった」ということで、決して廃れたわけではなく、今現在もSTRATOVARIUS直系のアーティストは大物バンドを中心に元気よく活動している。これは日本やイタリアのファンによる支持が大きい。


■ 主力アーティスト


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STRATOVARIUS/ELYSIUM(2011)

90年代後半を代表する大物バンド。メロディック・パワー・メタル・ブームの火付け役のひとつで、HELLOWEENとは違うネオクラシカル・スタイルを基調とするド派手なサウンドを演出して当時のマニアの度肝を抜いた。当時、日本のファンに愛されたバンドのひとつ。演奏力が高いので、当然ながらプログレッションあり。


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RHAPSODY OF FIRE/INTO THE LEGEND(2016)


同じく90年代後半を代表する大物バンドのひとつ。高い演奏力に裏打ちされたプログレ的展開、弾きまくりのクラシカルなギター・ソロ(間奏ではド派手なオーケストレーションで代用)に、シンフォニックなアレンジなど、独自のスタイルを築き上げた。


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SONATA ARCTICA/STONE GROWS HER NAME(2012)


STRATOVARIUSの典型的フォロワー。ネオクラ・スタイルのギター・ソロはほとんど用いず、それをド派手に弾きまくるKeyで代用した。STRATOVARIUSよりもキラキラしたサウンドに聴こえるのは、それが一番の要因でもあろう。演奏力が高くない(特にギターとドラム)ため、ギターを前面に出すことのない選択(ツイン・リード・キーボードで代用したこともあった)は正解だったが、しかし、それだけにシンフォ・アレンジは世界でも類を見ない超一流の演出力である。


■ ブームに乗ったアーティスト


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ANCIENT BARDS/A NEW DAWN ENDING(2014)


RHAPSODY OF FIREの典型的フォロワーだけに海外盤は同じレーベルに所属。音楽からしてパクリ感が満載で、女性Voであることと疾走感が強いこと、さらにベース・ソロが入っていることが唯一の違いだが、それだけに迫力不足は否めない。


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ARTHEMIS/BACK FROM THE HEAT(2005)


スラッシュメタルから派生した剛直なタイプのHELLOWEENフォロワー。ジャーマン・タイプに近いオーセンティックなメタル・サウンドに疾走感を乗せたスタイルで一世を風靡した。2000年代前半に活躍。


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CAIN's OFFERING/GATHER THE FAITHFUL(2009)


フィンランド出身にしてヤニ・リマタイネン(G:元SONATA ARCTICA)が率いるプロジェクト。SONATA ARCTICAよりも、さらにポップ性が増して聴きやすいのが印象深く、歌メロを重視したサウンドである。


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CELESTY/REIGN OF ELEMENTS(2002)


RHAPSODY OF FIRESONATA ARCTICAと足して「2」で割ったようなタイプのパワー・メタル・バンド。剛速球で叩きのめす反面、その分だけドラムがバタバタしているのがよけいに露呈してしまっている。


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CYDONIA/CYDONIA(2000)


マイナー・アーティスト・マニアによって人気を博したイタリア出身のスラッシュ・タイプのバンド。オラフ・トーセン(G:LABYRINTHVISION DIVINE)のプロデユースによってデビューを果たしたことは有名。


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DERDIAN/REVOLUTION ERA(2016)


もともとMETALLICAMEGADETHが好きであったメンバーが集まったことが高じたため、ややスラッシュ型の剛直なパワー・メタル・サウンドを展開している。


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DREAMTALE/BEYOND REALITY(2002)


フィンランド出身の典型的なSTRATOVARIUSフォロワー。北欧フィンランドのアーティストとしては最もストレートな叙情派パワー・メタル・バンドである。


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HIGHLORD/BREATH OF ETERNITH(2002)


ドラゴンボール、聖闘士星矢、北斗の拳、新世紀エヴァンゲリオンといった日本のアニメ・ソングを日本盤ボーナス・トラックに必ず入れることで話題となったイタリアのバンド。彼らによってイタリア人がアニメ・オタクである疑惑が浮上した。


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KALEDON/LEGEND OF THE FORGOTTEN REIGN- Chapter II:
THE KING'S RESCUE(2003)


2003年にVoの新興宗教による信者のような風貌や佇まいによってマニアの間で話題となったバンド。この頃はパソコンと呼ばれる家電機器が各家庭に一台は置かれる時期でもあったため、MVがキッカケとなって日本デビューを果たした。


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LABYRINTH/RETURN TO HEAVEN DENIED(1998)


ツイン・リード・ギターによるクラシカルなタッチと、ド派手に彩るKeyによってSTRATOVARIUSの典型的フォロワーであることを高らかに宣言したイタリア出身のバンド。キッカケはSTRATOVARIUSのライヴに帯同したことで、それ以前はトランス/テクノだったり、プログレ的な印象が遥かに強かった。


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MASTERCASTLE/THE PHOENIX(2009)


イタリア・ジェノヴァで結成されました(以上)。デビューした時期がいかんな。もう少し踏ん張って…いや、ブームが去った後だけに苦戦していることは否めない。


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REVOLUTION RENAISSANCE/TRINITY(2010)


フィンランド出身のプロジェクト。元STRATOVARIUSのティモ・トルキが若いメンバーを集めて心機一転を図ったため、確かにSTRATOVARIUSらしさも残っているが、楽曲によってはメロディアス・ハード・ロック的なムード漂う世界観の暗いサウンドを持ち合わせていることもある。


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SECRET SPHERE/THE NATURE OF TIME(2017)


プログレ的展開の強いパワー・メタル・バンド。イタリア出身のバンドとしては、最もイタリアン・パワー・メタル・バンドらしい魅力がある。


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SKYLARK/DIVINE GATE PARTI - GATE OF HELL(1999) 


奇才と呼ばれたエディ・アントニーニ(Key)率いるシンフォニック・パワー・メタル・バンド。(ジャラン♪)Why did you kill the princess 〜 ♪という一撃必殺のクサ・フレーズで一気に日本のファンに火が付いた。それまでもマニアの間で人気を博していたが、この後にカルト的な人気を博すことになる。女性Voに交代してからは、バック・サウンドの演奏力の退化と共に人気も衰退した。


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SYMFONIA/IN PARADISUM(2011)


STRATOVARIUSのティモ・トルキが起ち上げたのだから、フォロワーなのも当然だろう。当初は期待しながらも、最もデジャヴを感じているのはティモ・トルキ本人ではないかと感じてしまい、思いっきり退いた印象もある。ちなみに、彼は本作においてIbanezギターを使用し、手癖の悪いギター・ソロや、最初からかっ飛ばすパワー感を増強させたが、地元フィンランド国内のセールスは約300枚に留まった。


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THUNDERSTONE/THUNDERSTONE(2002)


当初は典型的なSTRATOVARIUSフォロワーとして括られたが、実際にはジャーマン・タイプの剛直なサウンドも持ち合わせている。


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TWILIGHTNING/DELIRIUM VEIL(2003)


サウンドを聴いて一目瞭然のスラッシュ風味溢れるジャーマン・タイプのパワー・メタル・バンド。フィンランド出身でこのタイプはけっこう珍しい。


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VISION DIVINE/THE PERFECT MACHINE(2005)


LABYRINTHのオラフ・トーセン(G)が結成したもう一つのバンド。イタリアのバンドらしく、プログレ的展開の強いサウンドが魅力。


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WHITE SKULL/TALES FROM THE NORTH(1999)


1988年結成と実は30年近くもの活動歴があるパワー・メタル・バンド。魔女のような歌声で話題となった女性Voによって日本のマニアの間でもブームとなり、当時、東京にも存在していた(先日に復活)名古屋発のDISK HEAVENに「メロディック・パワー・メタルが主戦場」というクサ・メタラー(メロパワが主戦場のファンを当時はこう呼んだ)が輸入盤を買い求めるために押し寄せたこともあった。
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