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本物のオーケストラを初めて取り入れた前作はドイツ国内チャートにおいて第2位にランク・インし、念願の1位まであと一歩のところまで迫った作品だったが、ただ記念すべき通算10作目となる本作は『IMAGINETION FROM THE OTHERSIDE』のコンセプトの続きではあるものの、音楽的には『AT NIGHT THE OPERA』以降の流れを順当に汲んでいて、往年の典型的なメロディック・パワー・メタルを期待するファンをいっさい寄せ付けない荘厳かつ壮大なエピックメタルが展開されており、当初は先行で公開されたシングル曲#2が前作同様に煽情力に欠ける楽曲だったため”今回もまたそこそこ良いぐらいの作品なんだろうな”と高を括っていたが、実際にはバンドの演奏とオーケストラが絶妙に交差するプログレ風味の大曲#1、これまた壮大なエピック・メタル・チューン#4、パワーで押しまくる#5などと。圧倒的なスケールで以って楽曲が展開されており、ここから後半でガクンと落ちたら最悪だよね、と思いながらおそるおそる聴いた#1(#7)「The Holy Grail」はマニアが泣いて喜ぶスピード・チューンで、これまたかのアーサー王伝説を想起させるかのような歌詞世界が素晴らしく、ドラマティックで壮大な#2(#8)や、複雑な展開を見せる#3(#9)、ピアノとオーケストラが主旋律となっているバラード#4(#10)と、以降も印象的な楽曲が続くのだが、しかし特筆すべきはグランド・フィナーレを飾る#5(#11)で、まるで口がぼっかり開いてしまうほどの壮大さを秘めており、感動のあまりについ目頭が熱くなってしまうが、ただ楽曲の平均完成度は間違いなく過去最高で、これこそ彼らが『AT NIGHT THE OPERA』から試行錯誤を重ねてきたエピックメタルとしての完成形なのかもしれず、圧倒的スケール感に満ちた貫録の超大作だ。
自己採点 87点
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