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1990年前後に隆盛を極めたジャーマン・パワー・メタルのスタイルを今なお継承する正統派パワー・メタル・バンドによる現メンバーでの再録ベスト・アルバム『REFORGED - RIDING ON FIRE』(2017)を挟んで前作『TITANCRAFT』(2016)以来およそ2年半ぶりとなるAVALON移籍後の第4弾。
ここ数年にヤン・S・エッカート(B:元MASTERPLAN)とトーマス・ナック(Dr:元GAMMA RAY)が一時離脱していたものの結果的には前作と同じメンバーで制作されており、力強く勇壮する楽曲や疾走マニア悶絶必至のメロディック・スピード・チューンに加え、ほんのり哀愁漂う楽曲など、近年はAMARANTHEやBATTLE BEASTやPOWER WOLFやSABATONのような若いアーティストが台頭しつつも遜色はいっさいなく、聴きどころといえばオープニングにしてタイトル・チューンの#1「Kill or Get Kill」、#2「Roaring Thunder」、#3「Eternal Quest」、#4「From Dust and Rubble」、#6「Stand Up and Fight」、#7「Hero Ascending」、#8「Never Stop Believing」、#10「Legends of Glory」などといった勇壮なタイトルの楽曲で、やや類型的だがツボを突きまくる楽曲群はマニアであれば一発で気に入ること間違いなしだが、しかし敢えて難癖をつけるのであればオープニングであるはずの#1のツッコミ…じゃなくてツカミがやや弱いかと思いきやBURRN!のレビューでボロクソに書かれるほどでもないし、もし入門者/初心者がこの作品から手に取って良さを理解するなら恐らく時間がかかるというところに大きなマイナス・ポイントがあるものの、ただそれ以外に不利な面はほとんど見当たらず、彼らのファンであれば相変わらずクオリティの高い一作として最後まで問題なく聴けるだろう。
ちなみに、日本盤初回限定2枚組のボーナスCDにはAC/DCとブライアン・アダムスのカヴァーが、そして日本未発売である『MEGATROPOLIS 2.0』からの2曲と、#1のエディット・ヴァージョンとカラオケが、さらにピート・シールク(Vo&G)にとって初めてのバンドだという、のちのHELLOWEENにあたるGENTRYの1981年録音のデモ音源で「Overkill」という8分超の楽曲群が収められており、また本編もそうだが彼らはメロディック・パワーメタル・バンドではないのでスラッシュ系パワー・メタル・サウンドが嫌であれば他のアーティストを聴くべし。
自己採点 85点
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