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DARK MOOR「ORIGINS」(2019)

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復活作『TAROT』(2007)で大いにファンを喜ばせ、続く『AUTUMNAL』(2008)や『ANCESTRAL ROMANCE』(2010)でもクラシックをモチーフに取ってみたり、スペン尽くしのコンセプトにしてみたりするなど、彼らの快進撃は続き、そして『ARS MUSICA』(2013)ではハードロックに移行したような近年におけるSONATA ARCTICAばりのメロディアス・ハード・ロック作品でファンを困惑させたが、ただ実際に前作『PROJECT X』(2015)では完全なるハードロック作品となっていたためか、この一連の流れは偶然ではなかったとして前作『PROJECT X』(2015)リリース後は契約問題もあった影響からか、本作からFrontier Recordsに移籍し、日本盤も合わせてキングレコードに移籍してリリースされた第1弾。
本作はハモンド(オルガンの一種)奏者を迎えたりバグパイプを導入してみたりと数曲においては全体的にフォーキーかつケルティックなムード漂う雰囲気が全体を支配しており、特にムード重視の作風はここ数作の流れにあるので驚きは微塵もないが、しかし先行ミュージック・ビデオで公開されたオープニングを飾る#1「Birth of the Sun」なんかはよくよく聴けば悪くないし、またディスクユニオン渋谷パンク/へヴィメタル館で入荷日にちょうど流れていた#5「In the Middle of the Night」は失恋したのち暗闇の部屋の中でランプを灯して佇んでいれば涙を誘う叙情的なフレーズが「muy bien (very good)」であるが、こうして全体的に見てみるとやはり”ムード重視”の一言で片づけられてしまうためか、全盛期のような風格はいっさいなく、初期のファンほどあまり良い印象はない一方、特に『ANCESTRAL ROMANCE』(2010)や『ARS MUSICA』(2013)あたりで聴き始めてファンになったという向きにとってはメロディック・フォーク・メタル・サウンド(造語)として最後まで楽しめるのではないだろうか。
ちなみに、本作の初回限定デラックス・エディションには彼らの母国・スペインの首都マドリードでのデビュー20周年記念公演の模様が収められた全7曲入りのライヴCDが付属されており、さらにディスクユニオンで購入するとステッカーの他に缶バッジも付いてきた。

自己採点 81点

DARK MOOR「PROJECT X」(2015)

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アルバム・タイトルがなぜかバンド名のSYMPHONY Xと被っているスペイン出身の無敵艦隊による通算10作目。
前作はジャケットのアートワークからしていかにもクラシカルな雰囲気を醸し出していたので、さぞかしシンフォニックメタルの傑作なのだろう…などと思いきや、実際の中身はシンフォニック・パワー・メタルというより、むしろ叙情派寄りのメロディアス・ハード・ロック的な作品だったので、前々作と前作でプレイしていたビリー・シーン(B:DAVID LEE ROTHMR.BIG他)のようなタイプのテクニシャンとして知られるマリオ・ガルシア(B)が脱退し、後任にマリオ・ガルシア(B)の前任者であったダニエル・フェルナンデス(B)が復帰している本作もまた「案の定というかハードロック寄りの作風になるだろうな」とリリース前に勝手に推測した上で、さらにBURRN!のインタビュー記事を読んでみたところ、前作にあったメロディアス・ハード・ロック風の音楽性は決して失敗作などではなく、実験的な試みだったとメンバーが言い訳していたので、前作は敢えてやったものと捉えておくとして、気持ちを切り替えて本作を耳にしてみたのだが、しかし、やはり『TAROT』や『AUTUMNAL』のような、あきれるほどまでの贅沢なシンフォニック・パワー・メタルに回帰しているわけではなく、特にMARA BOSTONという合唱隊によるクワイアが大きくフィーチュアされた#3、#5、#6、#10といった楽曲はもはやQUEENMEAT LOAFあたりかといったところで、もし本作がDARK MOORとしての入門作であるとするならば、その音楽的感覚の違いは古参のファンとの距離が大きく離れるばかりであり、初期から聴いてきたファンほど手放しで喜べる作品ではないだろう。

自己採点 82点

DARK MOOR「ARS MUSICA」(2013)

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前作『ANCESTRAL ROMANCE』は芸術作品というべき高いクオリティを備えたアルバムであったものの、しかし本作はそんな前作を踏襲して音楽性をさらに延長させた作品になっており、前作ではその劇的な楽曲群が“芸術”であったのに対して、本作ではその芸術性が薄いためか、雰囲気めいた表情を醸し出すに留まってギリギリでアウトのレベルに達してしまっており、無論ながら全体的にメタリックな感触もあまり感じられず、全体的にメロディアス・ハード・ロック的な感触もそこかしこから感じ取ることができるために、もはや古参のファンにとっても一聴しただけでは理解することが困難であろうが、しかし、よくよく聴いてみると#2「First Lance of Spain」や先行で公開された#4「The Road Again」のコーラスでのドラマティックな旋律が心に染みてくるし、またAOR風味のバラード#7「Gara & Jonay」も良い味わいを醸し出しているのだが、ただ一転して食って掛かったかのように強烈なツーバス・ドラムの連打で始まる#8「Living in a Nightmare」で高揚感を得られるためか、なんとか最後まで緊張感を保てるあたりは彼らの曲作りの巧さが光っている反面、その一方で前作で挑戦を試みた彼らの母国語であるスペイン語を用いた歌詞で書かれた楽曲が本作にも#9(アウトロのスパニッシュ・ギターの裏でのフラメンコのステップがいいね)に収められているが、しかし前作の出来が良かったからと言って実力とは程遠い無謀な挑戦を再び試みるのはやめた方が良いかと思われ、全体的なクオリティとしてはそれほど悪いようには思わないものの、ただ『TAROT』の衝撃から『AUTUMNAL』で昇華し、前作で結実しただけにあと一歩欲しかった。

自己採点 82点
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前作のレコーディング終了後にダニエル・フェルナンデス(B)が脱退し、後任に前作リリースに伴うツアーに参加した元SILVER FISTのマリオ・ガルシア(B)が加入して制作された通算8作目。
本作はスペイン文化や歴史といった彼らのルーツであるコンセプトに従った内容となっており、オープニングを飾る#1「Gadir」ではカディス(アンダルシア地方にある港湾都市)として知られているガディルの起源を綴っていたり、また#3「Alaric De Marnac」ではスペインのホラー映画『HORROR RISES FROM THE TOM』に出てくるメイン・キャラクターを描いていて、さらに勇壮な#4「Mio Cid」ではご存知ファイナルファンタジー・シリーズにも出てくる技術者のシドが登場してきて、このバンドとしては珍しくスペイン語で歌われる#7の歌詞は、スペインの詩人ホセ・デ・エスプロンセダの作品であるなど、全体的にスペインの文学や歴史についてある程度詳しくないと理解に苦しむコンセプトまでこと細かに描かれているが、ただその一方で本作はTEARS OF MARTYRの女性Voでありながらオペラ歌手として国際的に活躍するベレニス・ムーサとのデュエットが随所で聴かれる作品でもあるためか、もはやHR/HMの枠組みさえ超越することも厭わないムードを秘めていて、またアグレッシヴなリフがリードする#9「Ah ! Wretched Me」も疾走パートが多く、お気に入りの楽曲のひとつで、本作は全体的にメタルとしてのカタルシスにやや欠けるきらいは否めないものの、もはやスペインを代表するバンドとしてのアイデンティティを示す芸術作品であろう。

自己採点 85点

DARK MOOR「AUTUMNAL」(2008)

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前作での圧倒的な完成度によって見事な復活を遂げたスペイン出身の無敵艦隊DARK MOORによる通算7作目。
前作のラストを飾るのはベートーベンの「運命」だったが、本作のオープニングを飾るのはチャイコフスキーの「白鳥の湖」でアルバムがスタートし、この時点ですでにガッツポーズを取ったのだが、ただもともとクラシック好きであった僕にとっては、世界中にあるクラシック音楽の中でも最も好きな楽曲なだけに、感動のあまりに涙を禁じ得ず、以降も前作で復活したクサメロは至るところでまき散らされており、どの楽曲も琴線に触れるメロディが散りばめられていて、その後も印象的な楽曲が続くためか、正直言って僕はこのバンドをいつも「演奏力があまり高くない」だのと小バカにしていたのだが、ただここまでクオリティの高いシンフォニック・パワー・メタルを展開できるバンドはヨーロッパ中どこを探しても例を見ず、昨今ではイタリア・トリエステ出身のシンフォニック・パワーメタル・バンドRHAPSODY OF FIREの遺伝子を持った同系の音楽性を持ったアーティストらが次々に出現してはいるものの、しかし彼らは依然としてRHAPSODY OF FIREの次に位置しているバンドであり、特に本作はアルフレッド・ロメロ(Vo)による声の細さもクワイアで巧くフォローされているためか、逆にそのナイーヴな細い声が哀愁のある旋律を引き立てており、本作も最後まで文句なしに聴き通せるだろう…とはいえ、楽曲が良いだけにこのバンドの最大の問題はやはり演奏力であるためか、アルバムのクオリティが高いだけに、いつももったいないな〜などとついつい感じてしまう。

自己採点 86点

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