|
1988年ン位速弾きソロギネス世界新記録を獲得したクリス・インペリテリ(G:IMPELLITTERI)にテクニックでも抜かれ、1990年代にはスティーヴ・ヴァイ(G:元WHITESNAKEほか)やポール・ギルバート(G:元RACER X〜現MR.BIG)やトニー・マカパイン(G:RING OF FIRE)のほか、2000年代前後に入るとティモ・トルキ(G:元STRATOVARIUS)やアレキシ・ライホ(Vo&G:CHILDREN OF BODOM)らの出現および躍進により、2000年代前後から実力も人気も一気に衰えて良いところがないイングヴェイ・マルムスティーン(G:元STEELER〜ALCATRAZZ)による企画ソロ・アルバム。
本作は結論から先に言うと元曲の魅力をエンハンスするというよりは世間によく知られた楽曲をベースに、本人がいかに気持ち良く弾きまくるか、という様子を堪能するための作品であり、新曲が4曲とカヴァーが10曲という本作は、2010年代に入ってついに人間性を見切られた彼らしくVoとベースとキーボードを一人で担当し、叩けないドラムだけをローレンス・ランナーバックなる無名のインギー・ファンがプレイしており、おもにジミ・ヘンドリックスやDEEP PURPLEやTHE ROLLING STONESという極古激渋三大アーティストはもちろんのこと、これまた12/8拍子のブルースど真ん中である#5「Blue Jean Blues」はZZ TOPらしからぬ惨劇…かと思いきやTHE BEATLESの#7「While My Guitar Gently Weeps」でのエモーショナルなソロは彼らしい分だけ原曲の良さは劣るし、新曲に関しては歌入りのメロディックな#1「Blue Lightning」やインスト曲のシャッフル・リズムの#4「1911 Strut」のほか、ブルージーな#8「Sun's Up Top's Down」やネオクラ系のメロウな#9「Peace, Please」も彼らしさがあって悪くはないが、ただ例年通りお風呂場エコー的で悲惨な音作りなのと、プレイもほとんどが手癖の悪いギター・ソロで「とにかく弾きまくればすごいんでしょ!」と言いたげな子供騙しの弾きまくりは上手さを通り越して口がぽっかり空いたまま啞然憮然とするし、これまたカヴァー・アルバム『INSPIRATION』(1996)で収録された#3「Demon's Eye」を再び取り上げるあたり、やはり1990年代後半にて、すでにイングヴェイ・マルムスティーンの才能の枯渇が証明されている。
自己採点 77点
|

>
- エンターテインメント
>
- 音楽
>
- 音楽レビュー




