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ネオクラ/プログレとメロデス/メタルコアによる夢の空間

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初期の正統派型メロディック・デス・メタル・サウンドから離れてかなりの年月を経た彼らのワードレコーズ移籍後第2弾。
前作はアルバム・トータル的に見てもエモっぽいというか、1980年前後生まれのファンなら少なくとも確実にポップ・サウンド以外の何物にも聴こえないであろう作風であったが、しかし実際には70年代ブリティッシュ・ブルース・ハード・ロックやドゥーム/ストーナー系をリアルタイムで経験してきたようなオッサン・メタラーにとってはニュー・ウェイヴに聴こえたはずで、また欧州で認められている音楽性なだけに前作の流れを順当に汲むグランジ/オルタナティヴ・メタル・サウンドであることは本作でも変わっておらず、アグレッシヴなエッセンスを巧みに取り入れたバランスの良さが前作との唯一の違いで、エッジの効いたヘヴィなギターを軸にしたグルーヴィ―な楽曲や疾走感のあるナンバーなど、パワフルに攻め立てた楽曲群はアルバム全体的に躍動感を生み出しているためにライヴ向きの楽曲が揃った印象で、それと同時に#6「(This Is Our) House」や#7「We Will Remember」をはじめとしたメロディックな歌唱パートやアコースティック・ギターを使った#5「Follow Me」や#12「Stay With Me」のようなバラード系といった楽曲群に単なるメロデス・ヴォーカリストの枠組みに収まらないアンダース・フリーデン(Vo)の表現力の増した歌声がじっくり聴けるパートも多く、これならオーディエンスがシンガロングする場面は少なくないだろうし、もはや袋小路に入った感じで煮え切らないままの変化を引きずった印象は薄く、このグランジ/オルタナティヴ・メタル・サウンドの彼らの終着点をどう捉えるかはファンの音楽的嗜好に委ねられるだろう。

自己採点 83点

IN FLAMES「BATTLES」(2016)

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北欧スウェーデン・イェーテボリ出身のグランジ/オルタナティヴ・メタル・バンドによるワードレコーズ移籍後の第1弾。
私がいちばん最初に彼らのサウンドを初めて耳にした『WHORACLE』(1997)をはじめ、名盤として数えられる『COLONY』(1999)や『CLAYMAN』(2000)のようなHELLOWEENGAMMA RAYBLIND GUARDIANなどジャーマン・パワー・メタルと呼ばれた正統派メロディック・デス・メタルから始まり、アメリカCMJチャートのへヴィロック部門で年間1位を獲得したことにより文字通り『REROUTE TO REMAIN』(2002)や『SOUNDTRACK TO YOUR ESCAPE』(2004)のようなSLIPKNOT型のモダン・へヴィ・ロック・サウンドへの大胆な移行を果たし、その後は『COME CLARITY』(2006)や『A SENSE OF PURPOSE』(2008)のようなニューメタル/メタルコアへ進化するなど、その変貌ぶりは本作でも例に漏れず、哀愁美を湛えた#2「The End」や後半におけるリード・ギター・ソロが印象的な#4「The Truth」に、イントロのツイン・ギターと退廃的なサビが臨場感を醸し出す#5「In My Room」や、作品中最もアグレッシヴな突進力を持つ#7「Through My Eyes」に哀愁のあるバラード#9「Here Until Forever」などと、ここ数作で最もポップな印象のあるアルバムで、今でこそ良いように取れるのだが、ただ本作リリース時はパッと聴きとしてやはり全体的に良い印象がなく、また『COME CLARITY』(2006)に最も近いといえる日本盤ボーナス・トラック#14「Us Against the World」が最も良い楽曲に聴こえたというのはかなり致命的で、もはやグランジ/オルタナ由来の陰鬱さ/気怠さは拭えず、本作もだいたい40代後半〜50代ぐらいの年配者ほどニュー・ウェイヴっぽいサウンドとして手放しで喜ぶ作風ではあるが、ただ私的には初期の正統派タイプのメロデス・サウンドに愛着がある向きとして彼らのすべてに納得がいかない。

自己採点 79点
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バンドの中心人物だったはずのイェスパー・ストロムブラード(G:THE RESISTANCE)が初めてメンバーから外れた前作は、当初は完成度が危ぶまれるのもやむを得ないと思われたのだが、ただむしろ2008年にリリースされた『A SENCE OF PURPOSE』よりも良くなっている感も否めず、実際にドイツの洋楽チャートで第1位を獲得しており、その存在感を示したとなると、案の定、成功の方程式というべきか、これまで在籍していたレーベルをトゥルーパー・エンタテイメントから大手SONYに変更(メロディック・デス・メタル・バンドの彼らが!)してリリースされた本作は、前作よりもさらにメロデス色を薄めた結果からか、かつて90年代のアメリカで流行したオルタナティヴロックと呼ばれる音楽性が本作の骨子であり、実際、音楽性がここまで進化(ロックへの退化?)して来ると、ファンにとってはメロデスが好きなのか、それともIN FLAMESというバンドが好きなのか、評価が真っ二つに分かれる一作とも思わしき作風となっており、また彼らがこれまで試行錯誤しながら示してきたと思われるこの独特な浮遊感は、他のバンドには決して真似できない魅力も兼ね備えていて、またアンダース・フリーデンのヴォーカルをアンサンブルの中心に据えたそのサウンドには、どこか心の琴線に触れてくるような不思議なメランコリックさをも兼ね添えているためか、バンドの一体感を示していることは頷ける一方で、かつてのメロデス時代のような快感やカタルシスは存在しないためか、特に典型的なメロデスを望むファンにとっては本作までが聴き続けられる限界だといったところか。

自己採点 82点
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2009年のツアーを最後として、なんとバンドの創設者で音楽的な中心人物だったイェスパー・ストロムブラード(G)がアルコール中毒に陥いってしまったため脱退し、後任にかつてバンドのサポートを務めたことがあるニコラス・エンゲリン(G:ENGEL)が加入して制作された彼らの第1弾。
ここ数作においてはアンダース・フリーデン(Vo)とビヨーン・イエロッテ(G)を中心としたソングライティングが主力であっただけに、特にイエスパー・ストロムブラード(G)が脱退した影響というものはほとんど感じられず、むしろ単純に前作との比較においては良くなったとさえ思える作品で、ヘヴィなのに浮遊感がある独特なサウンドや、また『COME CLARITY』以降に格段に表現力を増してきたアンダース・フリーデン(Vo)の、もはや”歌唱”とさえ呼んでいいだろうヴォーカルが描き出すメランコリックなサウンドは、恐らく彼らが前作で描きたかった世界観を表現することに成功しているかと思われ、正直言って典型的なへヴィメタルとは距離のあるサウンドだが、ただヘヴィでありながらもキャッチーなリフ・ワークや、またイエスパー・ストロムブラード(G)の残した遺伝子だと思われるメロディックなリード・ギターのフレーズが随所で冴え渡っており、私のような90年代HR/HM世代の琴線にも触れてくるものとなっているためか、これが彼らの『CLAYMAN』以降に常に試行錯誤してきたIN FLAMES流ヘヴィロックの完成型なのかどうかは定かではないが、ただ全体的には不思議な中毒性のあるサウンドとなっており、彼らほど充分に成功しているバンドの音楽がどうしてこれほどまでにペシミスティックなのだろう。

自己採点 84点
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前作『COME CLARITY』で完成させたかのような、生っぽいのに整合感のある独特のサウンドを継承しつつ、若干エッジを削って攻撃性を抑えた分だけ聴きやすさはかなり増しているという通算9作目。
全体的にとにかく聴きやすい本作はへヴィロックに変遷した感のあった『REROUTE TO REMAIN』に通じており、また気持ちよくノれる歯切れの良いリズムと、メリハリのきいたリフ・ワークによって、全体的にキャッチーな楽曲が揃っているあたりは『CLAYMAN』に通じると言えなくもなく、またライナーノーツで「ヴァースでスクリームして、コーラスでクリーン・ヴォイス、ってお決まりのパターンにはうんざりした」と述べているアンダース・フリーデンのVoは、かつて自身が提示したともいえるその方法論から脱却するために本作では”スクリーム自体にメロディ感を持たせる”というアプローチを試みているが、ただもともとヴォーカリストとしての才能には疑問がある人なので、その成果については賛否両論も否めないかもしれず、また個人的にはデス系のVoに多くを望んでいないので、声自体が軟弱な分だけ、むしろ入門者/初心者にも聴きやすく、また随所には印象的なメロディが配されており、相変わらずヘヴィなサウンドをキャッチーに聴かせる手腕においては卓越したセンスを感じさせるものの、しかし8分に及ぶポスト・ロック風のメロウさが異彩を放つ#8を除いて、個々の楽曲のキャラ立ちという点で前作には及んでいないのにもかかわらず、全体的には心地よく聴けるキャッチーなアルバムだが、ただ個人的にはもう少し彼ら最大の美点である”慟哭”が欲しかったんだよな。

自己採点 81点

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