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初期の正統派型メロディック・デス・メタル・サウンドから離れてかなりの年月を経た彼らのワードレコーズ移籍後第2弾。
前作はアルバム・トータル的に見てもエモっぽいというか、1980年前後生まれのファンなら少なくとも確実にポップ・サウンド以外の何物にも聴こえないであろう作風であったが、しかし実際には70年代ブリティッシュ・ブルース・ハード・ロックやドゥーム/ストーナー系をリアルタイムで経験してきたようなオッサン・メタラーにとってはニュー・ウェイヴに聴こえたはずで、また欧州で認められている音楽性なだけに前作の流れを順当に汲むグランジ/オルタナティヴ・メタル・サウンドであることは本作でも変わっておらず、アグレッシヴなエッセンスを巧みに取り入れたバランスの良さが前作との唯一の違いで、エッジの効いたヘヴィなギターを軸にしたグルーヴィ―な楽曲や疾走感のあるナンバーなど、パワフルに攻め立てた楽曲群はアルバム全体的に躍動感を生み出しているためにライヴ向きの楽曲が揃った印象で、それと同時に#6「(This Is Our) House」や#7「We Will Remember」をはじめとしたメロディックな歌唱パートやアコースティック・ギターを使った#5「Follow Me」や#12「Stay With Me」のようなバラード系といった楽曲群に単なるメロデス・ヴォーカリストの枠組みに収まらないアンダース・フリーデン(Vo)の表現力の増した歌声がじっくり聴けるパートも多く、これならオーディエンスがシンガロングする場面は少なくないだろうし、もはや袋小路に入った感じで煮え切らないままの変化を引きずった印象は薄く、このグランジ/オルタナティヴ・メタル・サウンドの彼らの終着点をどう捉えるかはファンの音楽的嗜好に委ねられるだろう。
自己採点 83点
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