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前作『CONDITION HUMAN』(2015)リリース後にオリジナルドラマー、スコット・ロッケンフィールドが2017年から育児休暇を取ってツアーから離脱し、後任として元KAMELOTのケイシー・グリロ(Dr)が帯同していたが、新作制作にあたってケイシー・グリロはドラムを叩くことはなく、なんと本作でドラムを叩いているのは13歳でキャリアをスタートさせたというバンドのフロントマン、トッド・ラ・トゥーレ本人だそうで、こうして無事にリリースに漕ぎ着けたアメリカ合衆国・ワシントン州シアトル出身のプログレッシヴ・メタル・バンドによるトッド・ラ・トゥーレ(Vo)加入後の第3弾にしてソニー・ミュージック移籍後の第1弾。
彼らは『RAGE FOR ORDER』(1986)からその実力をすでに発揮し、そしてTHE WHOやPINK FLOYDと並ぶHR/HMの金字塔『OPERATION: MINDCRIME』(1988)を打ち立て、さらに『EMPIRE』(1990)でポップ・サウンドに移行するなど、単なるHR/HMに留まらない多様性のある音楽性を創作するなど進化に深化を続けて90年代中盤〜後半にはシアトル発祥のグランジ/オルタナティヴ・メタル・バンドに移行して賛否両論を生む(ほとんどのファンが否)といった影響からか、2000年代には売り上げ数1万枚を切るサッパリな売れ筋で、もはや「このバンドはついに終わった…」と思ったのだが、のちにジェフ・テイト(Vo:現OPERATION: MINDCRIME)が暴れて解雇された影響もあってか、ここ数作はだいぶ”メロディ重視のプログレッシヴ・メタル・サウンド”に回帰したおかげで本作はトータル・コンセプトを重視したメロディック・ドラマティック・プログレッシヴ・メタルとでもいうべき原点回帰がなされており、もはやBURRN!で広瀬編集長が述べた通り”プログレ・メタルの第一人者としての輝きを取り戻した”というところまでは至っていないと思われるものの、少なくともセルフ・タイトルの前々作『QUEENSRYCHE』(2013)や前作『CONDITION HUMAN』(2015)よりは遥かにマシで、もはやドッド・ラ・トゥーレ(Vo)の堂々たる歌唱は”ジェフ・テイトの後任”という枠組みを超越しており、これまでの”不完全燃焼感”は本作を以って完全に消えたとみていいだろう。
なお、同時リリースの日本盤完全生産限定のデラックス・エディションCD2枚組でDISK 2はレア音源集となっているが、クオリティはいまいち(でも1点追加)。
自己採点 85点
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