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全34曲が練られたために2枚組仕様となった前作『THE ASTONISHING』(2016)からおよそ3年ぶりとなるマイク・マンジーニ(Key)加入後第4弾にしてソニー・ミュージック移籍後のアメリカ合衆国・ニューヨーク州・ボストン出身にしてニューヨーク州ロングアイランド島を拠点に活動するプログレッシヴ・メタル・バンドによる第1弾。
本作はニューヨーク州モンティセロの人里離れたスタジオにメンバー全員が4カ月の間、寝食を共にして制作したとのことで、タイトルは「VELOCITY(速度)=D÷T」という意味なのだそうなのだが、ただ『YOUNG GUITAR 2019年3月号』に掲載されたオープニングを飾る#1「Untethered Angel」からしてダークでグルーヴィ―な雰囲気を醸し出しながらも起承転結がハッキリしていたり、70年代〜80年代のシンフォニック・ロックからの影響を感じさせるなどGENESISやMARILLIONの風格がある#4「Barstool Warriors」や、これまたマイク・マンジーニ(Key)が知るヨーロッパの物理学者ヴォルフガング・パウリ(1900年4月25日〜1958年12月15日)が癌に侵された時の病院の部屋番号が「137」だといういわくつきのコンセプトを持つBPM137からスタートする#5「Room 137」はMARILYN MANSONのようなグルーヴとリズムが印象的で、これまた女性がレイプされた時のその後の劇的な状況を描く#7「At Wit's End」のほか、心に染み入るバラード#8「Out of Reach」など名曲・佳曲揃いで、全体的にボーナス・トラック#10「Viper King」を含めても約61分、本編9曲は60分を切るコンパクトさで、何よりも10分を超える長尺なパートが存在しないことや、オーガニックでコンパクトな路線の中にテクニカルな演奏、ドラマティックな展開、スリリングなインスト・パート、メロディアスなヴォーカル・ラインと、あらゆる面で進化を遂げており、また前作で欠如していたアグレッシヴさを取り戻しているのも大きなポイントとなっており、来日公演で『METROPOLIS PT.2:SCENES FROM A MEMORY』(1999)の完全再現がすでに決定している中での楽しみな一作であろう。
自己採点 91点
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