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中欧オーストリア出身のプログレ/シンフォニック・パワー・メタル・バンドによるワードレコーズ移籍後の第1弾。
彼らは2006年『WORDS UNTOLD & DREAMS UNLIVED』にてデビューし、おおよそDREAM THEATERにあるスラッシュ・メタル的とさえいえる鋭角的なギター・リフを使用することが多く、またゴシック的で暗黒的な世界観を基調としていたのだが、しかし、2006年にリリースされたセカンド・アルバム『FALLEN SANCTUARY』にて、もともと持ち合わせていたSONATA ARCTICAやKAMELOTの雰囲気を前面に押し出し始めると共に、ゴシックといっても解釈は2通りあって「ドゥーム/ストーナー系を基調とした暗く鈍重な音世界」と「シンフォのように妖艶で耽美的な世界観」があり、彼らはどちらかというと近年は特に後者の方がより強く、本作もまたサード・アルバム『DEATH & LEGACY』から一気にシンフォニック・パワー・メタルに寄った音楽性が基調となっていて、コンセプトとなっている「その生涯をほぼ争いのなかで過ごし第3回十字軍を率いたイングランド国王であるリチャード1世をテーマ」にした音世界はヨーロピアン的で耽美的な世界観以外の何物でもなく、ぶっちゃけゲオルグ・ニューハウザー(vo)の声質がトニー・カッコ(Vo:SONATA ARCTICA)に似ているところが個人的にちと気に入らないというか、ゲルマン民族のオーストリアのわりにはヘナチョコなんだな〜と思いながら(別に下手なわけではない)も、もはやすでに完成された音楽性がこの手の音楽性の中でも前作同様にトップクラスのクオリティを誇っていて、これだけ情景豊かに表現することができれば、かつてオーストリア=ハンガリー帝国にて、その財力と権力で中欧から東欧のほぼすべてを占領したハプスブルク家のように、ヨーロッパを代表格とするひとつのアーティストとなることも決して夢ではないはずで、もう少し日本市場でも奮闘して欲しいな。
ちなみに、本作の2枚組限定盤ボーナスCDには#1〜#3に揮発曲のピアノ・ヴァージョンが収録されていてなかなか良い味を醸し出しており、さらに#4と#5には『DEATH & LEGACY』の楽曲が収録(レーベル側から急遽ボーナス・ディスクを迫られたために過去の栄光から適当に選んできたとしか思えない)されている。
自己採点 85点
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