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ライヴ・アルバム『ONE NIGHT IN TOKYO』に続くキングレコード第2弾にして、オリジナル盤としては前作『PORTRAIT OF A DYING HEART』に続くおよそ5年ぶりとなるイタリア出身のプログレッシヴ・パワー・メタル・バンドによるミケーレ・ルッピ(Vo)加入後の第2弾(企画盤とライヴ・アルバムを入れると第4弾)。
これまでも彼らはプログレ色の強い中毒性のあるサウンドを展開していたが、ただバンドのフロントマンであるミケーレ・ルッピ(Vo)がキーボード奏者としてWHITESNAKEへの加入と、そしてLOUD PARK 16にWHITESNAKEのメンバーとしての出演(しかも大トリを飾った)や、また2016年の末に行われた同郷イタリア出身にしてよりストレートなジャーマン・タイプのメロディック・パワー・メタルを展開するTRICK OR TREATとのカップリング・ツアーも成功し、満を持してリリースされた本作はタイトルからして「自然の時の流れ」を示しているように、わりかし哲学的な方向性のコンセプトとなっており、実はこういった方向性のコンセプトというのは「なんとかメタル」に珍しいことではないのだが、ただ昨年のSONATA ARCTICA『THE NINTH HOUR』といい、このバンドが2012年にリリースした前作『PORTRAIT OF A DYING HEART』といい、おもに「時の流れ」や「死の宣告を描写」するかのような哲学的なコンセプトがあまりに多すぎやしないかという向きもなきにしに非ずだが、ただアルバム的にはブラヴォーで、本作も先行で公開されたプログレ風味の#2「Calling」やSTRATOVARIUS型の疾走チューン#4「Courage」など、さらにはバラード#5「Kindness」まで緊張感が漲っており、それぞれ時を刻む場面での心のモチベーションをうまく表現しているのはグラッツィエだが、しかし、やはり全体的にはSTRATOVARIUS直系の叙情派メロディック・パワー・メタルを軸に70年代プログレ・ロックを混ぜ合わせたイタリア版プログレッシヴ・パワー・メタルを完成させているためか、例えばHELLOWEENやANGRAのような、よりストレートなメロディック・パワー・メタルを求める向きにはプログレ的展開が癪に障るだろうし、本作もまたB級メタルからの脱却を完全に図っており、全体的にA級オーラを放っている向きもなきにしに非ずだが、しかし、特にコレといったキラー・チューンもないので、そこはファンによって好みに左右されるかもしれないな。
自己採点 82点
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