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近年はリリースのペースが鈍化して徹底的に作り込みを図っているが、ただ本作もまた前作から実に約4年ぶりとなる通算9作目。
本作はリリース前からコンセプト・アルバムではないとアナウンスされていたものの、しかし実際にはイタリアの有名な叙事詩人ダンテ・アリギエーリの名作『神曲』からインスパイアを得たとのことで、また歌詞世界がアルバムのクオリティをその長編小説に恥じぬ水準まで高めているあたりは、個人的には充分にコンセプチュアルなアルバムなのではないかと思われるが、ただ随所にヴォーカル・メロディをしっかり残しつつ、適度にプログレでありながらも、時にドラマティックな展開が決してリスナーを飽きさせず、またSYMPHONY Xとはまったく別のネオクラ/プログレ・バンドのアルバムに手を出そうとしたとしても、ついつい何度もリピートしたくなってしまうかのような中毒性を持っており、またそれ以上にインパクトを放っているのが楽曲自体の総合的なクオリティであるためか、ほんのりネオクラ色が漂ったプログレッシヴ・メタル・バンドである彼らが全編を通して5〜6分の楽曲が大半を占めているなど、極めてコンパクトに作られているところも本作の最大のポイントとなっており、むろんこれまで通りマイケル・ロメオ(G)による超絶技巧も聴きどころではあるが、ただしかし、演奏力が高い以前に、2010年代に入ってこれだけ充実したアルバムを制作し、またそのような傑作アルバムをコンスタントにリリースし続けることができるバンドというのもまた稀有であろう。
自己採点 85点
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