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HR/HM界のブル中野(私が勝手にそう呼んでいる)ことドスコイ系女性Voのをノーラ・ロウヒモを擁する正統派メロディック・メタル・バンドによる通算5作目にして近年、日本の新興レーベルとなっているワードレコーズ移籍後の第3弾。
日本デビュー作ではアートワークなしで人畜無害な黒地にバンドロゴのみに差し替えられた『STEEL』(2011)ではTHUNDERSTONEやNIGHTWISHらの援助がありながらもACCEPTやJUDAS PRIESTやMANOWARあたりを想起させる音楽性となっていて、またセルフ・タイトル作となったセカンド・アルバム『BATTLE BEAST』(2013)では彼ら流の正統派ヘヴィ・メタル・サウンドが完成された作風であったが、ただ『UNHOLY SAVIOR』(2015)からアントン・カバネン(G:現BEAST IN BLACK)のウド・ダークシュナイダー(Vo:元ACCEPT〜U.D.O.)ばりの金切り声が徐々に後退し、その事件をキッカケに袂を分かつこととなるが、しかし、それでも本家はヤンネ・ビョルクロトの実弟であるヨーナ・ビョルクロト(G)を加入させて邁進した結果からか、さらなる変化をもたらせた作風(一聴した限りではほとんど変わらない)のために、本作はそうなると前作からさらなる延長線上を感じさせる反面、一聴すると正統派ヘヴィ・メタル・サウンドは”大人しい”という意味では後退しており、むしろメロディックな側面がさらに増してKeyを効果的に使ったダンス・ビートのようなアレンジから、これがノーラ・ロウヒモか!?と思わるほど哀し気に歌うバラードまで多様性は極みの極限に達していて、それでも全体的にメロディック・スピード・メタル的な速さはなく、またネオクラ的で難解なギター・テクニックもなく、スラッシュ/パワー・メタル・サウンドみたいな力強さもなく、誤解を恐れずに言えばギリシャ出身のFIREWINDが2010年あたりに見せたちょうど良さが本作の良さである一方、特に決め曲に欠けるのは致命的で、若手バンドのトップクラスに位置しているだけガッカリする人もいるかもしれないが、むしろ新たな音楽的境地に達しながら程よさをキープしているという凄みもあるところが、凡百のバンドとの最大の違いであろう。
自己採点 85点
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