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ジェフ・スコット・ソート(Vo)がハード・ポップ界の英雄JOURNEYのヴォーカリストに抜擢され、さらにフレドリック・オーケソンがARCH ENEMYに加入し、そんなニュースの後に発表された本作はラスト・アルバムになるのでは?という噂の元にリリースされた結果としては、ジェフ・スコット・ソート(Vo)やフレドリック・オーケソン(G)の移籍事情ではなく、バンドの中心人物であるマルセル・ヤコブ(B)の自殺という最悪の形でそれが現実となってしまった再結成後の第3弾。
本作は最終作であるという感傷のフィルターを外して聴いても、なかなかの好盤であることが一聴にして分かるまでになっており、特に活気のあるロック・チューン#1から、まるで歌謡曲のような歌メロの#2、彼ららしいブラック・ミュージックからの影響を巧みに消化した#3、ベース・ソロから始まる#4、これまたU2にインスパイアされたというモダンでスケール感のある#5、爽快なパワー・ポップ・チューン#6と、うっかり全曲がどんな楽曲であったか列挙してしまいそうなほどそれぞれキャラクターの立った佳曲揃いで、全体的に歌メロがこれまでより格段にキャッチーとなっており、サウンドもロックしているものの、おもにHR/HM系のバンドには珍しくカッティングを多用したギター・ワークに象徴されるように洗練されており、彼らお得意のファンキーなリズムからPOLICEへのオマージュだという#10のようなレゲエのリズムを取り入れた楽曲まで、バラエティに富んだカラフルなアレンジが良い意味で日本のロック・バンドみたいな雑食性を感じさせており、北欧のような叙情性のあるサウンドは皆無であるが、しかし、それでも最後まで楽しめる作品だ。
自己採点 83点
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