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もはやイタリアのプログレッシヴメタルを代表する存在だと言っても過言ではないであろう実力派バンドによる通算9作目。
現Voであるマーク・バジルの加入後はそれまで多かったメンバー・チェンジもいっさいなく、バンドとして安定・充実した状態にあることを示す好盤に仕上がっており、これまで通りプログレ・メタルとしては比較的コンパクトに引き締まった楽曲をキレのある演奏で聴かせるという基本線は変わっていないものの、ただ本作のリリースに先駆けて公開された#3「Animal」に象徴されるように、全体的にキャッチーさが増しているのが本作の特徴で、これまでSYMPHONY Xを思わせる緊張感を漂わせる曲調の中にあって、サビではメロディックにその緊張を解放する、というタイプの楽曲が多かった彼らであるが、しかし、本作ではその緊張感を失うことなく楽曲全体として歌モノとしてのクオリティが上がっており、正直言って一昔前の”メタル原理主義者”のようなファンにとって売れ線に走ったと取られかねない変化ではあるものの、しかし、その一方でメロディが多少なりとキャッチーになっただけで売れたりするわけではない昨今では、そんな細かいことにいちいち目くじら立てるようなファン(そういう反応はほとんど素人に過ぎない)もいないだろうし、またリフ・ワークはこれまで同様にかなりヘヴィかつ攻撃的でありながらも、アルバム冒頭から#3「Animal」までがいきなり組曲だという構成もまた挑戦的であるためか、本作は決して売れ線狙いに絞ってみただけのアルバムではないことをあえて付け加えておく。
ちなみに、#4「Ghosts Of Insanity」には欧州で根強い支持のあるプログレッシヴ・パワー・メタル・バンドEVERGRAYのトム・エングルンド(Vo)が、さらにメロディック・スピード・メタル・フリークにとって悶絶チューンの#10「Dogma」には本家SYMPHONY Xのマイケル・ロメオ(G)がゲスト参加している。
自己採点 84点
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