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この問題で、様々な意見が取りざたされている。これは財務省主導で、これからの財政を考えた場合、自助努力として国民に努力してもらいたい、という多分本音に近い発言である。しかるに、いまや1千万人を超えんとするアンダークラスに属する人々に、それが可能であろうか。いまや年収200万円以下の人々が2000万人いる。人手不足がゆえに、失業率は低下しているものの、求められている求人の多くは年収がそれ以下にとどまる。そうなれば、貯蓄するどころか毎日の食費をどのように捻出するかで四苦八苦している状況の中で、どれだけの人が貯蓄できるのか。ましてや資産を減らすかもしれない投資にどれだけ投入できるのか。
毎月20万円の年金給付金をもらえる人も限られている。なんとも現実離れした報告書でしかないのかもしれない。年金問題を議論するなら、まずはそこであるし、そうして本当は目を向けたくはないだろうが、生活保護受給者の増加の問題である。ロストジェネレーションの世代が年金給付を申請する時期になると、必ず莫大な財政支出が強いられることになるであろう。
今回の年金問題では争点にならなかったが、政府与党のずさんな対応に対し、もっと鮮烈な批判があってもよかったのではないか。行政の信頼を裏切る行動は今回だけではない。森友学園、加計学園問題などでも不誠実な対応があったにもかかわらずうやむやにされてしまった。今回も同様である。記録の有無といった問題ではなく、誠実に説明責任を果たしていない政府与党を批判することはいくらでもできるはずである。改憲を争点にするというならしてもよい。憲法は、国はこうあるべきである、という理想を述べている。現実に即して国家権力が国民を自由に操る改憲が良いのか、平和を維持し、国民の権利を最大限に尊重するとうたう現行憲法が良いのか、国民に問うのは大賛成である。
議論すべきは社会保障制度を今後どのように変えていくべきかである。それ抜きでは何の意味もない。国民の窮状を考えて、早急に社会保障制度の改革を推し進めるべきであると考える。
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