FA屋さんの日記

マザーテレサのことば 肝心なのは、どれだけのことをしたかではなく、あなたの行いにどれだけ愛をこめたかなのです

和算小説

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和算小説ブーム?

最近和算小説ブームらしい。
筑摩書房の算法少女が出たあたりかなあ。

私が、和算小説と出会ったのは、たしか、中日新聞に諸国を渡り歩いた和算家「山口和」(だったと思う)の生涯について連載されていたものが最初だったような気がする。ずいぶん前になるので、記憶が定かではないが誰の著作かも覚えていない。それ以来、和算小説とは縁があまりなかったが、最近、鳴海風先生の作品に出会って少し読み始めた。

最近、よく知り合いに「関孝和って知っていますよね。」と聞くのだが、結構知らない人が多いのには驚かされる。「円周率を江戸時代に11桁まで求めたり、江戸時代に行列式を発見したりしているですよ。今年はその没後300年なんですよ。ぜひ鳴海風先生の作品を読んで見るとおもしろいですよ。」と、和算小説を薦めたりしているのだが、反応はいまひとつだ。

東京では、江戸博物館で関孝和の展覧会や、東京理科大学でいくつか関孝和の講演が催されているが、中部地区では、今ひとつなんの催しもなく、鳴海風先生だけが、頑張っているようような気がする。

そんなおり、鳴海風先生がまた、新作を発表された。
和算小説のたのしみである。
AMAZONからお薦めメールが来ていたので、予約しておいたが、今日届いた。
和算のことや、和算小説、算額など幅広く興味深く語られている。
和算に、はまっていきそうだ。
http://www.geocities.jp/runomee/book/sv2/tanoshimi.swf

新田次郎についても書かれている。
新田次郎は、あの「国家の品格」の著作者として知られる数学者、藤原正彦先生の父親でもある。私も新田次郎の小説は、高校生のころに何冊か読んだが、八甲田山死の彷徨は、映画にもなり、なかなかおもしろかった。
鳴海風先生も、新田次郎も2人ともサラリーマン小説家である。
新田次郎は富士山頂のレーダードーム建設という偉業までされた有能な技術者であるが、鳴海風先生も今、デンソーの新事業をまかされている有能な技術者である。生き方が似ているなあと思っていたのだが、しっかり新田次郎の本を風先生が調査されていたので、なるほどと思った。
小説と仕事を両立させているのはすごい。優秀な人ならではだ。

新田次郎は、新聞で連載を依頼されたときに、今書いている歴史小説の年表を見せて、とてもできないと断わった逸話があるらしいが、なかなか、大変だったようだ。
鳴海風先生も体をこわさなければいいが。

次は、鳴海風先生の幕末の和算家について書かれた「怒濤逆巻くも」か井上ひさしの「四千万歩の男」あたりを読んでみたいと思っているが、2つとも大作なので、ちょっと手を出しかねている。
でも、「和算小説のたのしみ」に2つとも書かれていてとても読みたくなってしまった。
情報処理試験が終わったら「怒濤逆巻くも」は買って、「四千万歩の男」は図書館で借りて読んでみよう。

今日は何の日

今日は、言わずと知れたホワイトデー。
ですが、数学の日でもあるそうだ。
円周率=3.14・・・・
にちなんで3月14日は数学の日に定められたという。
こんな日にお薦めなのが鳴海風先生の「円周率を計算した男」である。

なかなか表紙もしぶい。
http://www.geocities.jp/runomee/book/sv2/enshuu.swf

私は、昨年、鳴海風先生に、直筆のサインも頂くことができた。感激である。
イメージ 1

この本には、関孝和の弟子の建部賢弘の話をはじめ、いくつかの短編が収録されている。第2回日本数学出版賞を受賞したとある。たしか第1回はあの映画にもなった小川洋子のベストセラー「博士の愛した数式」である。

表題作の「円周率を計算した男」は秀逸だが、それ以外も、けっこうおもしろい。
私は「初夢」という短編がなかなか親子の確執がうまく描かれていて、好きだ。親の心子知らずだが、子の心を親が知らないことも多い。江戸時代は身分が拘束されていただけに、今より大変だったのだろうな。
「空出」という短編には、ガエンという職業の人物が主人公ででてくる。ガエンというのは、江戸っ子の典型といわれているあの町火消のことである。ガエンと和算がつながるとは思わなかった。
この本を読むと、鳴海風先生の江戸ワールドが見えてくる。

さて、表題作にでてくる建部賢弘は、Wikipediaによると

建部 賢弘(たけべ かたひろ、寛文4年(1664年)- 元文4年(1739年))は、江戸時代中期の数学者。父は旗本の建部直恒。号を不休。

幼少から関孝和の門人となり、1716年(享保元年)将軍徳川吉宗の信頼を得、「日本総図」を作る。関孝和の後継者という存在になり、その解説書を多数著作する。孝和の兄の賢明ら3人で著作した「大成算経」20巻は当時の和算学を集大成した労作である。

また、天文・暦学の業績も残した。
とある。

建部賢弘は級数展開を用いることで、この時代になんと42桁まで正しい円周率をを計算したそうだ。
この当時としては世界一ではないだろうか。
この級数展開は、(arcsin x)^2のテイラー展開らしいのだが、現代人でも計算するのは難しい。
関孝和は11桁まで円周率を計算したらしいのだが、建部賢弘はそれを超え、ある意味師匠を凌駕したといえる。

もちろん、師匠である関孝和もすごい人なので、その生涯を描いた算聖伝もお薦め。なかなかの大作。
今年は、関没後300年ということなので、鳴海先生もついにフィーバするか?

短編でもいいから、関孝和の職人魂みたいなのを描いてもらえないかなあ。江戸の人って、粋なんですよね。最近、江戸しぐさもはやっているし。江戸の文化の粋さが、きっと高度な和算の世界を育んだんだろうなあ。鳴海風先生の江戸ワールドにはそんな世界が垣間見える。

鳴海風先生のホームページはこちら
http://www.d2.dion.ne.jp/~narumifu/

美しき魔方陣


鳴海風先生の最新作「美しき魔方陣 久留島義太見参」を読んだ。

鳴海風先生は某大手自動車部品メーカに勤めるかたわら、作家活動をしておられる。実は、鳴海風先生は私と同じ会社の同じ部署に勤めており、私の大先輩であらせられる。推理小説家の東野圭吾さんも同じ会社出身だったようだが、私が会社に入る前に退社され、お目にかかったことはない。報告書がのこっているといううわさがあるが・・・。

さて、今回の風先生の作品「美しき魔方陣 久留島義太見参」は、和算では、関孝和についで有名な、久留島義太(よしひろ)を基にしたフィクションである。
詰め将棋の都詰めの話あり、和算の話あり、赤穂浪士の話ありのかなりヲタクな内容が詰まった本で楽しめた。

風先生は、和算にも詳しいが、英語もぺらぺら、赤穂浪士の47士を諳んじてみせる超頭のいい人である。もちろん仕事もよくできる。それにしても、忙しい会社生活の中でいつ、こんな小説を書く余裕があるのだろう。

今回の作品は、立体魔方陣が出てくる。
縦横どこの軸からでも足すと130になる。
スライスしても同じ。1から64までの数字が4×4×4のどこかに割り付けられている。
実に美しい構造だ。
http://www.geocities.jp/runomee/book/guruguru/mcube3d2.swf
http://www.geocities.jp/runomee/book/guruguru/cube3d7.swf

この本に刺激されて、少し久留島義太(喜内)のことを調べてみた。
オイラーと同時代の人らしく、オイラー関数とよばれる初頭数論ででてくる有名な関数を、日本で独自に発見していたらしい。
このことからオイラー関数は、久留島ーオイラー関数とも呼ばれているらしい。
Wiki Pediaによると
オイラーのトーティエント関数(トーティエント-かんすう、totient function)は各正の整数 n に対して、1 から n までの自然数のうち n と互いに素なものの個数を φ(n) として与えることによって定まる数論的関数 φ である。例えば、1, 2, 3, 4, 5, 6 のうち 6 と互いに素なのは 1, 5 の 2 個であるから、定義に拠れば φ(6) = 2 である。また例えば 1, 2, 3, 4, 5, 6, 7 のうち 7 以外は全て 7 と互いに素だから、φ(7) = 6 と定まる。慣例的に φ(n) と表記されるため、オイラーの φ 関数(ファイかんすう、phi function)とも呼ばれる。また、簡略的にオイラーの関数と呼ぶこともある。なおトーティエント関数の値域に含まれない自然数をノントーティエントという
要は、この関数φ(N) は、自然数 N が与えられたときに、1 から N までの自然数のうち N と互いに共通の素因数を持たない個数を与えるというものだ。

重要な性質として、p を素数とすると、φ(p) = p − 1 が成り立つというものがある。
すなわち、例えばp=13ならば、φは12ということだ。

また、久留島義太は、将棋や囲碁も強かったらしい。詰め将棋はこの小説にも出てくるが、芸術的な作品をいくつも残している。どうもかなり頭のよかった人のようだ。もっとこれからも調べて行きたい。


風先生のオフィシャルホームページはこちら
http://www.d2.dion.ne.jp/~narumifu/

算法少女

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新聞の広告欄に算法少女(遠藤寛子著)という本が載っており、気になっていたところ、書店で見かけたのでつい買ってしまった。小学校高学年から中学生向けぐらいの児童書だったが、大人も結構楽しめる。
江戸時代の和算に秀でた女の子の活躍するという内容だ。女性がなかなか世間で認められにくい世の中で、これまた、和算という、その当時、あまり認められなかった学問で活躍するという一風変わったシチュエーションの本だ。
数学が得意な中学生ぐらいの女のお子さんがいれば、ちょっとお奨め。うちの子はまだ小学3年生なのでちょっと早いが。




この本を読んで、女性として最も有名な数学者といえば、コワレフスカヤだなあと思い、いったい何を見つけたんだっけとおもいググってみた。
Wikipediaによると、彼女の一番の業績は、現在では「コーシー・コワレフスカヤの定理Cauchy-Kovalevskaya theorem」として知られる、偏微分方程式についての研究だそうである。(コーシーが特異解を、コワレフスカヤが一般解を与えて理論を完成させた)。彼女は、ノーベルを振ったので、数学にノーベル賞なくなったという逸話があることでも有名だが。
コーシー・コワレフスカヤの実際の定理は
http://planetmath.org/encyclopedia/CauchyKovalevskayaTheorem.html
に載っている。さっぱりわからんが、普通、偏微分方程式は常微分方程式と違って解くのが難しいので重要な定理なんだろう。
昔は、女性がなかなか、こういった分野で活躍できなかったが、これからは、もっとたくさん出てきて欲しい。うちの娘も、算数が好きといってくれているので、頑張って欲しいものだ。

さて、話は算法少女に戻るが、この本の冒頭に、幾何の問題が出てくる。
下図のように、半円(大円)に直角三角形を内接させ、この直角三角形の内接円(小円)と、弓形内に描いた最大の円のが相等しいときの、外接円(大円)の半径と小円の半径の関係を求める問題である。
イメージ 2
答えは、小円の半径を1とすると外接円(大円)の半径は13/4になる。
証明は
http://www.lab2.kuis.kyoto-u.ac.jp/~itohiro/columns2.html
に載っていたが、全然解けなかった。皆さんも証明にトライしてみてはどうだろうか。
ピタゴラスの定理ぐらいしか使っていないのだが、難しい。

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