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最近めっぽう暇である。何せ仕事をしていない。時間が十分にあるとそれはそれでまた使い方が雑になる。そういう危機感を抱きながらあっという間に3ヶ月。なので、これを機会に直木賞、芥川賞受賞作をすでに読んだものも含めてもう一度読めるところまで読んで見ようかと。ついでに最近始めたこのブログに書評として残しておこうと。ということで、図書館なんぞに行って見たりするのだが、公立図書館って、ホントに便利だ。買って読むのが本当に勿体なくなる。ニートは絶対図書館通いすべきだ。

という前置きはさておいて、今回は第130回芥川賞受賞作の一つ『蛇にピアス』(金原ひとみ)である。最初読んだときはそのどぎつさだけに煽られる形ですらすらと読んだ・・・感想それだけかよ!みたいな感じだったが、今回は割りとじっくりと読んで見た。因みに僕は基本的に読むのが遅い。

舌にピアスを入れだんだんとその径を大きくして最後に舌の先を切って二股にした蛇男ことアマ。
両耳にかなり太い(1センチ近い)ピアスを数個し、彼氏(のような)のアマの蛇舌と刺青を持とうと心に決める主人公ルイ。

人間って心でも体でも一度刺激的なことを体験するとそれ以上の刺激や痛みを求めてしまうものなんだろうな。それが耳のピアスであり蛇舌であり刺青でありセックスでありアブノーマルであり恋愛でありSMであり猟奇殺人であり。刺激を最後まで突き詰めるとその先には死しかないのではないかとこの小説を読んで思う。

いったん所有してしまうとそれが当たり前になって手に入れる前の興奮や欲求はもうない。ほしくて仕方のなかったブランド品でも手に入れば自分のもので、コレクションの1つに成り下がってしまう。結婚もそうだ。一度自分のものになると以前の輝きが失われてしまう。結局、所有も刺激と同じで今以上の刺激を求めてしまうんだろうな。

所有しようとして所有し切れなかったからこそアマに対する愛情が続く。一方で、アマを殺したかもしれない男との生活。背中に入れた龍と麒麟の刺青に眼を入れることでまた新たな物を所有しようとする。すべてが更なる刺激なのだ。しかし、蛇舌への欲求、すなわち蛇舌を所有しようとする欲求はなくなる。行き着くところは死しかない状況での一時の休息。そしてぬぐいきれない生きて行くことに対する諦めと哀しみ。

僕はここまでのアブノーマリティーは無理だ。身体改造も筋トレ、マラソンして体つき変えるのがせいぜい、恋愛における心と体の刺激もノーマルで十分反応する(と思う)。筋トレして、マラソンして、体つき変えるほうが時間かけてじっくりやらなきゃいけない分だけ根性いると思う。こんなこと考えているうちはこういう世界には行かないんだろうな、きっと。

それにしても、この作者、こういう作品書くのに人生において相当高い代償払ってきたんだろうなと思うのは僕だけだろうか。

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