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ジョセフィーヌ物語1★ http://blogs.yahoo.co.jp/rurikokasahara/51880455.html ジョセフィーヌ物語2★ http://blogs.yahoo.co.jp/rurikokasahara/52038081.html http://25.tok2.com/home/hanahanahana/mina (9).mp3 曲名【ヘンデル:ソナタNo4 :Gigue】 ジョセフィーヌは、フィレンチェの管弦楽団に入団してから間もなくして、一人暮らしを始めた。フィレンチェは、ジョセフィーヌの住むアッシジから乗り換えの時間を含め二時間しかかからなかったが、毎日夜遅くまで練習があり、アッシジまで帰る電車の時間に間に合わないことが第一の理由だったが、夜遅く帰るジョセフィーヌを父親が大変心配し、家路に着くまで父親が寝ないで待っていることも気がかりだった。演奏旅行に行くことも多くなり、家を開けることが多くなった。父親はその度にジョセフィーヌを駅まで迎えに行くことを忘れなかったが、朝早くから仕事に出掛ける父親にとって大変なことでもあった。それを知った叔母の勧めで、サント・ステファノ教会からすぐの叔母の友人のアパートの一室を借りる運びになった。 アパートの三階のバルコニーからは、アルノ川が見え、対岸のミケランジェロ広場を散策する人びとまで見渡せた。ジョセフィーヌは、蚤の市で仕入れたレトロな机が気に入っていた。購入したものはその机ぐらいで他は何も必要ではなかった。強いて言えば、キッチン用品だけだった。お部屋は一部屋しかなかったが、大きなバスルームと一人で使うには不足のないキッチン、そしてソファーベッドを入れても充分にスペースを感じた。 もう一つ、ジョセフィーヌのお部屋には素敵なものがあった。叔母の友人が古いピアノを貸してくれたのだ。時間がある時はジョセフィーヌはそのピアノでかなり遊んだ。ピアノを弾くと、ベランダに小鳥が集まって来た。不思議なことだとは思わなかった。音楽仲間の友人もフルートを吹いたり、ソプラノで歌うと小鳥がベランダに集まると話していた。夏ごろになると、演奏旅行は相当な数になった。ジョセフィーヌにとって、これまでと違う生活が始まった。ナポリ、シエナ、ローマ、ミラノ、ヴェネチィア。秋からはドイツとオーストリアに行く予定になっている。 一日時間が空くと、ジョセフィーヌは父親の居るアッシジを訪ねた。ひと月に一度は必ず訪ねている。父親は、演奏旅行の話を聞くのを楽しみにしていた。そして、演奏会のパンフレットをファイルをしている。もちろんジョセフィーヌはその足で母親のお墓を訪ねる。昔よりずっと高価なお花を自分の手で得たお金で買えることが嬉しかった。お墓に行った帰りもちろん家に立ち寄る。懐かしい自分の部屋でしばらくゆっくりするのが楽しみだった。もちろん、ジョセフィーヌはポストを覗くことも忘れない。もしかして、クレモナのヴァイオリン職人からの手紙が届いているかもしれない…、そう思っているからだ。クレモナのヴァイオリン職人へ手紙を出したのは半年前になる。手紙は届いているに違いないがもう彼はその場所を辞めているのかもしれないと想像していた。今となればジョセフィーヌにとってその事はそんなに気になることでもなかった。ただ、あのヴァイオリンの感触はジョセフィーヌを微笑ませるに充分に値した。いつか、北西部のイタリアのクレモナにも演奏旅行があるに違いないと思っていた。いつかまたあのヴァイオリン職人に会えたらいいな…と、そんな淡い思いを抱いていた。 夏になり、忙しい日々をジョセフィーヌは過ごした。演奏旅行から演奏旅行へと息つく暇がなかった。でもそのなかでいつも一緒に行動する団員の仲間とも親交を深め合えるようになった。一緒に食事をしながらお喋りをする時間は兄弟の居ないジョセフィーヌにとって楽しいものだった。誕生日はウィーンの演奏旅行中に迎えた。ジョセフィーヌは二十四歳になった。仲間とモーツァルトが「フィガロの結婚」を作曲したと言われているフィガロハウスを訪ねた後に、仲間のみんなが誕生日を祝ってくれた。その二日後に大きな演奏会を控えていた。ザルツブルクの祝祭劇場での演奏会は注目されている演奏会だった。その後は、音楽関係者たちとの交流会も予定されている。違う国の人たちとの交流は刺激的なものだろう。音楽に関する話もはずむだろうと思うとジョセフィーヌは気持ちが高揚した。 【みなさまへのお願いです】 これは【手動】にしております。上の音楽と重なるからです。 どうぞ、▲で再生してください。よろしくお願いします。 http://25.tok2.com/home/hanahanahana/mina11.mp3 【北村美奈さんのNY★カーネギーホールでのデビューリサイタル 曲名【シュトラウス: ソナタOp18 アンダンテカンタービレ】 祝祭劇場での音楽会は、オーディエンスのあたたかい拍手のうちに無事に終わった。指揮者のロットマイヤーが幕うちで団員たち一人ひとりに満足そうに上機嫌で話しかけた。パーティ会場は混んでいて、思い思いの場所で話が始まっていた。ジョセフィーヌと同じ団員の友人パトリシアは、バルコニーに近い席に座った。すぐに背の高い男性がワインを持って来てくれた。「このすぐ近くにカラヤン広場があるのですよ」とその男性が言った。 「指揮者のカラヤンから名付けられたのかしら」とパトリシアが言った。 「そうです。今日の演奏会は大成功ですね。楽器はヴァイオリンですね」と、その男性がパトリシアとジョセフィーヌを見て微笑んだ。そして「ハイドンは良かったですよ。僕は、交響曲の第48番と59番、そして92番が好きです」とすぐに言った。 「貴方もヴァイオリンをするの?」とパトリシアが尋ねた。 「いや、僕はヴァイオリンは子供の頃にやっていたことはありますが、音楽を聴くほうが専門です」と答えた。「聴くというと…」とパトリシアが面白そうに彼の顔を覗いた。 「いわゆる評論家と呼ばれている部類です」 「あら、私たちは評論家の人たちは怖いのですよ」と、パトリシアが今度は落ち着いて答えた。 「僕も音楽家になりたかったのですが…。父がクレモナのヴァイオリン職人でした。その影響で子供の頃からヴァイオリンを習っておりましたが、どうも弾くほうよりも音楽を聴くほうがずっと好きになりました」 ジョセフィーヌは、クレモナという言葉をもちろん聞き逃しはしなかった。聞き逃すどころか胸がどきどきした。そのクレモナのヴァイオリン職人の名前を知りたいとすぐに思ったが、尋ねるのを躊躇した。クレモナには沢山のヴァイオリン職人が居るのだ。 「お父さまがヴァイオリン職人だったら、すごいヴァイオリンをお持ちでしょうね」とパトリシアが目をきらきらさせた。 「いや、父は僕には子供用のヴァイオリンを作ってくれましたよ。でも、一つだけすごいヴァイオリンを僕にくれました。いや、正確には預かってくれと…」 「預かってくれと?」 パトリシアが聞いた。 「父は、十数年前にクレモナを訪ねて来た女の子にこのヴァイオリンを売るよと約束したと言うのです。その女の子は、モーツァルトのヴァイオリン協奏曲第五番K.219、アダージョを僕に弾いてくれたんだが、その曲がとても素直でこのヴァイオリンの音色がとても活きていたから父はその音色に拍手をして、その子にこのヴァイオリンを譲るから売らないからねとその女の子に言ったそうです。僕は笑いました。十三歳の女の子が弾いたヴァイオリンの音色に父が感動したなんて僕は思えないからです」 「十三歳の女の子のヴァイオリンの音色にお父さまが惹かれたのなら、それはとてもいい音色だったのだと思うわ…」とパトリシアが言った。 ジョセフィーヌは、胸いっぱいに広がる喜びの気持ちで二人の話を聞いていた。そしてジョセフィーヌは、自分の胸の鼓動を聞きながら勇気をふりしぼって尋ねた。 「お父さまの名前は、ソエストバーゲン…」 その男性は、はっとした顔で沈黙した。もちろんパトリシアも。 ジョセフィーヌは、走馬灯のようにアッシジの子供の頃の自分の姿を思い浮かべていた。その男性が、「君がジョセフィーヌ…」と言うまでに時間がかかった。 そして「父は三年前に他界したのです」という声がジョセフィーヌの耳に届いた。それからその男性は静かに話し始めた。 「今夜は、父がここに居るようですね。とても不思議な出会いです。きっと父が僕を君に会わせてくれたんでしょう。君が十三歳の時にクレモナで弾いたヴァイオリンは、僕が預かっています。ヴァイオリニストの君に弾いてもらうほうが父も喜ぶでしょう」 「でも、その楽器はとても高価なものでしょう?」と、一連の展開に驚きながらもパトリシアが口を挟んだ。 「父は最初からお金をもらおうなんて思っていなかったのだと思いますよ」とその男性が言った。そして、笑いながらジョセフィーヌに握手を求めた。 ジョセフィーヌの二十四年の人生でこれほど胸がいっぱいになった夜はなかったと言っても過言ではない。その男性はソエストバーゲン・ダン。彼にとってもそうであったということも間違いないだろう。 FIN 訪問コメントが少し遅れるかもしれません。どうぞ宜しくお願いします。 良き春の日をお過ごし下さいませ。 感謝★瑠璃子 ★ブログは文字【最大】で編集しております。文字列は最大にするときちんと整列すると思います。 転用不可
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こんばんは。
続きはどうなりましたか〜?
最後に Fin の文字があったのですね。
2009/5/8(金) 午後 11:01
油食林間さまへ
今日はラブお嬢様の写真を見て満足です。
やはりラブラドールは可愛いですね。うちにも黒ラブがおりましたが、今にも悪さをするぞ〜という目
つきをしておりました。うちのはそうでしたが、ラブちゃんはお上品ですね。^^私はその黒ラブといつも追いかけっこをしておりました。やはり大人に
なったら負けますねえ。
さて、そのショッピングモールですが、やはり街中のシャッターが下りるのと関係しているのでしょうが、人の求めるものも変化していることにも関係しているでしょうね。田舎は特に車社会になりました。一気になんでも買えるという便利性もありますね。私の場合はなんでも揃う本屋が目当てで行って
おりますが。う〜ん・・でもどこも街中の空洞化は
問題になっておりますね。あっ、続があるので、・・下へ〜。^^瑠
2009/5/8(金) 午後 11:17
油食さま・・・。油食さんは、自然界を示唆している記事を書かれておりますね。フレーズで感じ取ります。太陽の黒点のことは勉強になりました。
身近には、花が咲くべき時に咲かず、時期はずれで
狂い咲きをしております。うちに座るはずのツバメですが、毎日私の部屋には飛んで来るのに、巣を造ろうとしません。なんだか心配です。蛇も今年は三月の終わりから見ました。そういう意味では、自然界の狂いが見えるようです。最近狸の親子が餌を求めて畑に居るのを見かけました。
油食さ〜ん。タヌキ鍋って聞いたことがありませんよ。^^山の荒れも見られますね。餌がないのかもしれませんね。・・・・今日は私もよふかしになりそうです。^^捗らない・・・ドタンです。
良き眠りを〜〜ラブちゃんを甘えかし過ぎないように・・^^おやすみなさい。瑠璃子
2009/5/8(金) 午後 11:24
みんとさまへ
仙台も雨模様ですか?・・大阪も東京も雨が続いたようですね?・・こちらは今日は汗ばむようなお天気でした。今も室内24度あります。
GWは、とりたてて何もしませんでした。山歩きが楽しかったです。故郷の山にもドライブをしました。道が綺麗に出来ていて、父母と登った山の形状
とは変化しておりました。遊んだ川はもうなかったような・・・。ザリガニが沢山いたのに、そんなのもういないよね・・と、犬のサラムとおしゃべりをしながら、二人でおにぎりを食べました。あはあ、
これは嘘だなあ。そして故郷でお墓まいりをして帰宅。そんな感じのお休みでした。
みんとさん、ご自愛下さいね。ご両親の介護は大変です。私も最近、本当に二年間に学んだことがあるとつくづく思います。これからの福祉は大切ですが、どのようになればいいかということがまだ分かりませんね。・・良き夜を。感謝です。瑠璃子
2009/5/8(金) 午後 11:30
Wordsさまへ
この物語は、FINですが、どうぞ素敵な二人が一緒に歩いているところを想像してください。
たぶん、ダンがジョセフィーヌにヴァイオリンを渡すでしょう。ジョセフィーヌが最初に弾く曲は何だと思いますか?
もちろん十三歳の頃に弾いた、モーツァルトのヴァイオリン協奏曲第五番K.219、アダージョでしょうね・・・・そんな想像を私はします。
素敵な夢を。感謝です。良き夢でありますように。瑠
2009/5/8(金) 午後 11:35
瑠璃子様 こんばんは。ご無沙汰していて、すみませんでした。素晴らしい物語ですね。☆です。
2009/5/9(土) 午前 3:18
Ruri様
おはようございます!! 応援のおかげで夕べはよく眠れましたよ!! 爆!!
一晩中ラブ姫は鼾をかきませんでしたよ!!
ほんとは誰かが鼾をかいてたんだ!! 爆!!
ラブちゃんは王女さまで、私は専従の奴隷ですよ。だから私には命令ばかりしていますよ!!
「 四角い画面みてニタニタしてカチャカチャいわしてないで、早く朝の散歩に行きなさい!! 」ですって!!
爆!!
2009/5/9(土) 午前 6:12 [ 油食林間 ]
マオ&チビさまへ
GWも終わりましたね。今日は週末・・如何お過ごしですか?
今日はこちらは夏日でした。ドライブに行ったので、焼けました。顔が今でもほてっております。
良き夕暮れをお過ごし下さいね。ポチをありがとうございます。感謝です。瑠璃子
2009/5/9(土) 午後 7:09
油食林間さまへ
やはり、犬のほうが人間さまより良い生活をしておりますね。私もそう思います。
私は、今日は犬のサラム君と遠出のドライブをしました。だから彼も満足でしょう。
おかげで、することは今たまっております。
あはは。では今日も良き夕暮れをお過ごしください。感謝です。瑠璃子
2009/5/9(土) 午後 7:11
こんにちは。
ヴァイオリンの話に、素敵な展開が待っていたのですね。
楽器の職人にはならなくても、音楽に関わる仕事に就く、
血は争えないものですね。
音楽に関わっていれば、その女の子にたどり着く、
そんな思いもあったのかなと、推測していました。
音楽と文章の合成はとても良いなと思いました。
傑作ポチ。
2009/5/10(日) 午前 11:32
ステキな物語ありがとうございました。
私もいつかジョセフィーヌさんや美奈さんのようにステージに立って演奏してみたいです。
2009/5/10(日) 午後 0:28
玄さまへ
今日もこちらは夏日で、30度もありました。
今はちょっと温度が落ちて26度です。
美奈さんのフルートの記事にありがとうございます。ダンはたぶん音楽の職に就いたのは血筋かもしれませんね。ジョセフィーヌのことはあまり気にしていなかったのかもしれません。
漢詩を拝読しました。ポチをありがとうございます。良き夜を。明日からまた週明けですね。感謝★瑠
2009/5/10(日) 午後 9:48
つぐみさまへ
フルートをがんばっていらっしゃるのですね。
がんばってくださいね。きっと近い将来ステージを
踏まれることでしょう。応援しております。
良き夢を見てくださいね。感謝です。瑠璃子
2009/5/10(日) 午後 9:51
不思議の縁(えにし)ここでも出逢ってしまいました。
どきどきが伝わりました。
そして、、、私の愛車は・・「フィガロ」。。素敵なフルート演奏ありがとうございます。ぽち。
2009/5/12(火) 午後 3:23
らふさまへ
愛車はフィガロ・・イタリアの車ですね。
素敵です。フィガロは赤の色が似合いそうですね。
素敵なコメントをありがとう。ポチもありがとうございます。音楽は癒されます。フィガロは左ハンドルですよね?
良き日をお過ごし下さい。感謝です。瑠
2009/5/12(火) 午後 5:10
まぁ・・どうしましょ。
国産の日産フィガロですわ(爆)もちろん、ハンドルは右。とても古くて・・でも大好きだから、大事に乗ってます。頑張って動いてくれてますよ(笑)
パープルで可愛い車です♪
2009/5/13(水) 午後 2:00
らふさまへ
あっ、日産のフィガロですね。フィガロは確か右ハンドルだったと思い、その後、ネットで調べました。あらら。フィガロというと、すぐイタリアと直結させてしまいました。フィガロのフロントフェイスがとてもいいですね。
パープルですか。見てみたいですね。
良き運転を。^^私の車はグレーです。^^
感謝です。瑠璃子
2009/5/13(水) 午後 10:37
こんばんは。 コメントをありがとうございました^^
素晴らしい“空間”を 楽しませていただきました。
とても豊かで広がりがあって。。 まるで飛び出す絵本のような。。^^
感動の展開にポチ♪
2009/5/15(金) 午後 11:57
矢車草さまへ
こんばんは、もう寝る寸前でした。
音楽はいいですね。フルートの音色はとても好きです。楽器は何かのきっかけで始めるようになりますね。飛び出す絵本・・ありがとうございます。
絵と音楽は結びつきますね。ポチをありがとうございます。良き夢を見てくださいね。瑠璃子
2009/5/16(土) 午前 0:05
辻井さんが注目されていますが、クラシックの人たちでぜひ、チャリティーコンサートやって、ぜひ、盲学校や施設の人の優先席を設けてあげてほしいものです・・・
2009/6/24(水) 午前 2:50