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つい最近までタラの芽に夢中になっていた。その前は蕗味噌だった。タラは日本の各地に自生するウコギ科の落葉低木でタラの木の若芽だ。私が手に入れるのは栽培物で、どこかで天然物を見つけたら嬉しいだろう…。桜の咲く頃は天然物のタラの芽の旬になるというので探しに行くのを楽しみにしている。天ぷらにすると最高だ。ほろ苦さがたまらない。その他にも心待ちにしている山菜があり、山歩きのことを考えるとわくわくして、眠る前にもにっこりとできるのだから単純だ。
歩く前から料理が目の前に浮かぶ。つくしの卵とじ、ツワブキと牛肉の煮物、ぜんまいと油揚げの煮物、物、わらびのお浸し、ふきご飯。山菜ではないが、自然薯のとろろ飯がもうそこまで来ていうという感じだ。 そうやこうやで、休日、今日こそ家でじっとしていようと思いながら出かけてばかりいる。今年は冬山も楽しんだ。雪解けから始まり、大地に少しずつあたたかさを与えられ山全体が眠りから覚める芽吹きの騒がしさが始まる。 梅は二月の下旬から長く楽しめる。欲張るときりがない。そうこうしていると、桜の出番で、川面に映った映し絵もだが、静かに流れる花筏まで楽しめる。 場所によって桜の花びらは色味も表情も雰囲気が違う。傘のような形に見える奈良公園の桜を不思議に思っていたら、どうやら鹿が身の丈の届く範囲の花びらを食べてしまうようだ。鹿たちが桜の花びらを好きだとは知らなかった。 これからの山歩きも神社仏閣や公園の散策は、梅、桜、牡丹、紫陽花、ツツジと続く。花暦と祭事が重なって人出も多くなる。 三月の夕暮れ、路地を曲がった所で手を叩く音を聞いた。小さな神社の前で制服を着た女子が一礼をしたところ。受験の時期だった。合格を祈っていたのだろうか…。彼女は、カバンに付けた鈴を鳴らし、立ち去った。その姿とふるさとの風景が重なった。一面のレンゲ畑、菜の花が揺れる道。その道を下った土手の斜面に、つくしがたくさん生えていた。 つくしだけではない。わらびも。…今も人知れず生えているかもしれない…。そう思うとその場所にも行ってみたくもなった。 エッセイメモより
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