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あの階段を登ったところに 見事な桜が咲いている 息をはずませ 毎年かけのぼった階段 父母の姿が見える場所 今年の桜も きれいに咲いているだろう まぶたを閉じれば なつかしいふるさとの あたたかい父母のいるあの玄関のドアの前に立つ 桜の花びらが 山手から吹く風に運ばれ 境内の地面をやさしくなでる ふと顔をあげれば ひらひらと落ちる桜のさまに ふるさとが何であるかを しみじみと教えてくれる 今年 わたしはいつもと違う場所で春を迎えた いくたびか わたしの行く道に 桜の切ない花びらが降り注いだ その花びらの落ちる様と母の姿が わたしをまたなぐさめ ふるさとへの憧憬となる そしてなつかしい人たちのほほえみが見える 春 別れの春 そして 出会いの春 季節は移り変わり そこに佇むわたしは 思いを飛ばし 両手で抱きしめる 息をはずませ 階段をかけあがると なつかしい 父母の姿が見える 息をはずませ かけのぼる かえすがえすも うつくしい風景 なつかしい笑顔 まぶたを閉じると 春の明るい日差しに―― |

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