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昨日の日曜日の午後は、母と越前市(旧今立町)の花筐公園へ。この時期、ここで一年おきに薪能が行われる。今回は第8回。私は第6回から見ている。会場には、越前和紙で作られた行灯がいたるところに置かれ、日が落ちて行燈に灯りが付けられると、万灯会のような雰囲気になる。また手打ちそばや、地元の婦人会の食べ物のバザーのテントが出され、季節がら浴衣の客もたくさん来て、にぎやかなお祭りムードとなる。毎回大盛況だ。 今年は演能の前に、例年にないプログラムがあった。「狂言ワークショップ」である。地元の子供中心に20名ほどが舞台に上がり、プロの先生方から狂言のレクチャーを受けるというもの。クサビラというキノコの型、千鳥という謡、それと例の「うわーーっつはっはっはっはっはっはっ・・・・」を教わっていた。 狂言方は、野村万作の一門。ワークショップ前に野村萬斎の解説があり、ワークショップの講師は、高野・深田ペアがしていた。このワークショップが意外にもたいへん楽しかった。何が楽しかったのか? ワークショップが始まったのは午後4時である。想像してほしい。8月のお盆のころの午後4時である。見所は、遮ぎるもののない真夏の太陽に燦々と照らされ、日傘を禁止され、大変な暑さであった。舞台上の高野・深田両氏は、黒紋付袴で、これまた大変な暑さだっただろう。一応舞台には屋根があるのだけど、それでもふたりともサウナの中に入ったように汗を流していた。特に深田サンは、ダラダラ汗を流しながらも、舞台上の子供たちに「ハイ、よーいスタートっ!」「背筋を伸ばす!」「出来が悪いのでもう一回!」などと檄をとばしていた。暑い最中にこういう熱い体育会系のノリの人を見るのは、結構ヤケクソに楽しいものである。それにしても、今まで経験した中で1、2を争う悪環境の野外能だった。死人が出ないのが不思議なぐらいだ。そのような状況でも、野村萬斎は「暑いですね〜」といいつつ、彼のまわりだけ涼しい風が吹いていそうな雰囲気で、全然暑そうでないのが腹立たしかった。 番組は、仕舞2番に舞囃子1番。それに能1番。狂言2番。仕舞も舞囃子もたいへん面白かった。自分が習いだして少し目が慣れてきたせいか、先生方の個性がなんとなく掴めてきたような気がするのである。私の場合は、まだそういう楽しさである。能は小鍛冶。これもたいへん楽しかった。この曲は7月から今まで、謡を稽古で2回も回して、只今しつこくも3回目に突入である。謡本の台詞が、舞台ではこんな状況で発せられるのかー、といちいち関心。私の場合は、まだそういう楽しさである。ちなみに、地の前列には私の先生が座っており、後列にはGENさんが座っておられた。GENさん、お元気そうでなによりです。 狂言は「佐渡狐」「千鳥」。「佐渡狐」で、役人が、佐渡のお百姓からわいろを受け取るシーンで、来賓席の知事と自民党参議院幹事長が、肩を並べてやたらと大笑いしていたのが印象的だったことを補足しておこう。 訂正:上でGENさんが地に座っておられると書いてますが、正しくはGENさんの弟さんでした。大変失礼いたしました。GENさん、申し訳ありませんでした。
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スコス様、こんばんは。
この記事、笑いました。特に、
>野村萬斎は「暑いですね〜」といいつつ、彼のまわりだけ涼しい風が吹いていそうな雰囲気で、全然暑そうでないのが腹立たしかった。
のくだりは目に見えるようです。確かにそうだろうな〜、と思いました。また、
>死人が出ないのが不思議なぐらいだ。
って、そんなの暑かったんですか…。
2008/8/13(水) 午前 0:46
ラ・フランスさん、こんばんは。
薪能は夕暮れ時から始まるものだと思うんですけど、この薪能は一日の暑さのピーク時から始まったので、地獄でしたね。自分は薪能の見所ではなく、甲子園のスタンド(屋根のないところ)に座っているのと錯覚しそうになりました。
2008/8/13(水) 午後 10:13