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ソヴィエト連邦海軍が1970年代中期に計画した原子力重航空巡洋艦(原子力空母)プロジェクト1153
<上の画面をクリックすると、拡大画像が見られます>

以前、http://blogs.yahoo.co.jp/rybachii/1774196.htmlでも取り上げましたが
まずソ連海軍は、1972年に、大型の原子力空母プロジェクト1160
(満載排水量85,000t、全長323.7m、搭載機85機)を計画しました。

しかし1160型は、当時、ソ連共産党中央委員会書記(国防産業担当)を勤めていたドミトリー・ウスチノフ
の横槍によって「撃沈」されてしまいました。

ウスチノフは、VSTOL空母1143型(キエフ級)を改良しながら建造し続けるべきだと考えていたのです。

その後、1976年には、1160型の縮小版とでも言うべきプロジェクト1153が計画されました。

[プロジェクト1153]
満載排水量:70,000t
全長:265m
幅:30.5m
喫水:10.0m
搭載機:約50機
兵装:グラニート対艦ミサイル垂直発射筒×20基
オーサM短距離対空ミサイル2連装発射機×4基
AK-630 30mmガトリング砲×8基
RBU-6000ロケット爆雷12連装発射機×2基

主機は原子力蒸気タービンで、蒸気カタパルトは2基です。

原子力空母プロジェクト1160が潰された直後とあってか、スペックは控え目に見積もられました。


1153計画で重要なのは、空母の設計と並行して、黒海沿岸のサキ飛行場に
蒸気カタパルトと着艦拘束装置を備えた空母発着シミュレート施設の建設が開始された事です。

これが、空母発着艦シミュレートシステム「ニートカ」です。
http://blogs.yahoo.co.jp/rybachii/15530321.html

つまり、「ニートカ」複合体の蒸気カタパルトと着艦拘束装置は、
1153型用の試作品だったのです。

更に、1153型に装備する多用途レーダーとしてフェーズドアレイ方式(4面アンテナ)の
「マルス・パッサート」の開発も始まりました。

1153型の搭載機は、Su-27K戦闘機、Su-25K襲撃機、MiG-23K戦闘機など50機程度を想定していましたが、
この他に変わり種として、爆撃戦闘機Su-24の艦載型・Su-24K(T-6K)も計画されていました。


1153型は、ソ連海軍の「空母」を手掛けてきた黒海沿岸のニコラーエフ造船所で建造される予定でしたが、
1976年4月にソ連邦国防相に就任したドミトリー・ウスチノフは、早速
「この艦を建造するのは、ニコラーエフよりもレニングラードの方が良いのではないかね?この点を検討したらどうか?」
と余計な差し出口を挟んできました。

ウスチノフは、原子力空母を建造する気などさらさら無く、1153計画も、1977年には
「撃沈」されてしまいました。


幻と消えた原子力空母1153型でしたが、本型に装備予定のフェーズドアレイレーダー「マルス・パッサート」は、
改キエフ級空母バクーと空母アドミラル・クズネツォフに装備されました。

1153型用に開発され、「ニートカ」複合体でテストされた着艦拘束装置も、
アドミラル・クズネツォフに採用されました。


更に、1153型の船体設計は、まったく意外な所で生かされる事になりました。
1980年代にレニングラードで建造された原子力偵察艦ССВ-33(SSV-33)は、1153型の船体設計が流用されたのです。


原子力空母1153型の「成れの果て」とも言える原子力偵察艦SSV-33は、
今も沿海州のシュトコヴァ17基地(アブレーク湾)に係留されています・・・・
(http://blogs.yahoo.co.jp/rybachii/20504255.html参照)

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