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坂口恭平さんという方の本です。
先ほど読み終わりました。
「この国で生きていくには、お金がかかりすぎる。
まず、住む場所の確保に莫大なお金をついやす。何年ものローンを組みその返済のために働く。ばかげているのではないか。」
マイホームをもつことが最終目標のようないわれ方に疑問を投げかける話は最近よくあるが、この本ではさらに河川敷に自分で家を建ててしまえば0円であると述べている。生存権の優先であるようだ。
このように衣食住などすべてを0円で済ませてしまうことで労働からの開放というよりは貨幣による経済への抵抗を行うことを推奨している。
自らの労働を貨幣に置き換えてしまうことで、国などの存在に搾取されているのだ。
人のため、誰かのために、自分の成せることを無償でやってあげることで、貨幣ではなく行動によって経済活動を行うのだ。
この行為自体は身近な範囲に限ればごく普通に行われていることのように思える。何かを人にしてあげたら、その恩を感じ別の形で返す。よく「貸しだからな」と言うがまさにこのことだろう。
その行動による貸し借りの範囲の輪を広げていき、その輪の中によって行動による経済流通が行われる。
誰かから受けた恩をその人に直接返さずとも自分のできること得意なことで別の誰かを助けてあげれば、その助けてあげた人がまた同様にして誰かを助けめぐりめぐって最初の人を助ける。
理想論のようだが、話の大本は貨幣など存在しなかった時代の物々交換のようなものであると思う。
面白かったのは建物の基礎をなぜつくるかと言う話で、国が税金を徴収するために床面積が簡単に把握できるからという話である。それならばと建物と土地を切り離し、モバイルハウスを作る作者の行動はすごい。
都会のごみからつくりだすその家(とよべるかあやしいしろもの)はしかし確実に現代社会を生き抜くためのシェルター、家であり作者も言うように極めてヴァナキュラー(土着)的だ。
ただ、自分がこの本を読んで感じたこと思ったことというのは作者のいう「0円でも生きていける国を作る、そのためには生きるための視点を変えろ!考えろ!考える行動を放棄するな!」
というようなメッセージよりも、行動することの大切さである。
作者のように稀有な才能の持ち主だからこんな行動が出来るんだ、無鉄砲に突き進んでも結果がついてくるのだなどと言うのは簡単である。
しかし、少しでも現状を変えたいのなら考えることはもちろん、勇気をもってじぶんの考えにより、自分の意思で行動を行うことなのだと思う。もう少し失敗したら恥ずかしいとかそういう体裁は捨てて、積極的に人に話しかけ交流し、それこそ作者のいう行動による経済の輪を広げていきたいと強く思った。
自分に何が出来て、どう動くのか。しっかりと考えたいです。
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